★CAFE (その2) CAFE LUNCH編
数年前からカフェランチにハマってまして、その昔は「ランチに十数ドル?」という感じでいたのですが、アタリの店を知るようになってからは、十数ドルでも全然安いと思えるようになりました。これだけの量と質の一品だったら、日本の高級レストランでも出せるし、2倍以上の値段もつけられると思います。
よくある「ビッグ・ブレックファースト(カントリー・ブレックファースト)」と呼ばれる一品にトライしてみましょう。これで大体店の力量と姿勢が分かりますが、それなりの店だと「ま、こんなもんね」という感じですが、アタリの店だと、まず量が半端ではなく多かったりします。大皿の上に、フレッシュな野菜と、ドーンと20センチくらいあるベーコンが3枚、さらに巨大なソーセージ、それに卵2個分卵料理(料理方法は指定)、それにローストしたトマトなんぞが所狭しと並び、トースト2枚なんか下の方に隠れてしまって、しばらく食べて発掘しないと出てきません。かなり満腹になります。ランチにこれを食べたら夜は素麺でいいやって気になります。これが量。
問題は質です。出てくる野菜や卵がオーガニックでフレッシュであること、調理が上手であることです。まあ、理屈はともかく食べて美味しい不味いの差は結構ハッキリあります。ベビースピナーチ一つとっても美味い不味いはありますから、そこは好みです。
昔、地元の新聞で、Newtown = Leichhardt = Balmain(含むGlebe)のエリアを「カフェラッテ三角地帯」と呼んでいるのを見ましたが、言い得て妙だと思います。インナーウェストのこのエリアは、食に関しては最強エリア(特にコストパフォーマンス的に)なのですが、カフェに関しては一層その感を深くします。イタリアンコーヒーをベースにするんだから当たり前っちゃ当たり前でしょうが。
ただ、全体に底上げされていると思います。コーヒーのレベルアップもさることながら、料理もいわゆるカフェ的な一品よりも普通のレストランレベルのものがメジャーになってくるし、エリア的にノースにもレベルの高い店が増えてきたと思います。
Newtown編
Cuckoo Callay (Newtown駅)
Facebookに掲載したので、そちらをご参照くださいませ〜。
バミューダ/BarmudaとAustralia St
283 Australia Street、Newtown NSW 2042
9516 3341
2014年5月20日訪問時には、雰囲気、味、スタッフいずれも異常なしで、健在でした。
2012年7月頃発見したお店。
上の写真、左端の店です。
右の方の黒い看板の
"Balck Star"はSweets編で紹介したケーキ&パスタリーショップ。スイカケーキがキュートで美味。小さな店舗で地元民がごった返しています。
味も美味しいけど、ストリートの雰囲気が好き。
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Newtownの知られざるSweet Spotみたいな感じのAustralia Stがいいです。結局ここから語り起こさないとならないのですが、もう腰を据えて書きます。
Newtown駅の真正面の広場の向うという、意外と盲点になりがちなストリートで、店もほんのちょっとしかないし、普通だったらまず見過ごすストリート。しかし、濃い。面白い。なんせ「オーストラリア通り」だもんね、名前からして只者ではない。
実はこのストリートはニュータウンの”官庁街”です。警察署はあるわ、笑っちゃうくらい厳めしいギリシャ神殿みたいな裁判所はあるわ。でもって、この店のすぐ近くにはケーキで有名な"Black Star"(美味)があるわ、老舗で有名なキャンドル屋(自作支援店、蝋燭の芯まで量り売りしてくれる)があるわ、ずっと先には知る人ぞ知るアイスクリーム工場(+激安直販店)があるわ、また住人の家の佇まいが只者ではないわ、いかにもニュータウン!という通りです。でも知られにくいし、地元民しか知らないんじゃないかな。
場所や大雑把な風景はGoogle Viewでわかるでしょう。そういえば最近Google Viewはお店の中まで360度見えるところもあるのですね。
この店も見られます。
笑えるくらいゴージャスな裁判所。お世話になるときは笑い事ではないのだが。
昔から知る人ぞ知る自作キャンドル支援店
"Stack of Wax"。ロールになっているのは蝋燭の芯です。量り売りしてくれます。カミさんが平板のワックスを買ったのだが、店主のおじさんがひょうきんで楽しい。あれこれ教えてくれます。商品も売ってますが、自作キャンドルに興味のある方はどぞ。
タダモノではない家々。他人の家を撮るのもどうかとは思ったが撮らずにはいられない。何の変哲もないようだが、真ん中のガラステーブルらしき物体は実はブラウン管式の大型テレビ。最初は昔のTVゲームかと思ったけど「考えたな〜」とその発想の自由さに感動した。確かに分厚いブラウン管テレビは今となっては置き場に困るのだが、まさかテーブルにするとは。
壁一面のポップなヘタウマ落書きが凄い。
ひととおり感動したところで、お店紹介にもどります。
本日のスープで"オニオンフレンチスープ with rich beef stock”でこれが激美味だった。言うだけのことはあってビーフのダシが濃厚でビーフシチュー並の満足感があるところに、タマネギの甘味が満開。タマネギが甘いというのは知っていたけど、まさかここまで甘い食材だったのか?という、大袈裟に言えば今まで食べたタマネギで一番旨かった。
Polentaという北イタリアのトウモロコシ原料のパンのようなものと、Halloumiというギリシャ(もとはキプロス料理)の揚げたヤギ乳チーズ。食べた感じでいえば、ポレンタはちょいボソボソしただし巻き卵みたいな、ハルーミはグニグニした腰のある薩摩揚げみたいな感じ。ポレンタがちょい甘め、ハルーミが塩味で、そこにズッキーニのローストとトマトソースがかかってて、トータルで妙に美味しい味に組み合わさっていくという。面白い一品。
この店はダーリングハーストのBunkerといい勝負です。味はしっかりしてるし、客層が面白い。客層の違いは、どちらもディープで西洋系の味わい深い人達なんだけど、ダーリングハーストがややupper系の都会人っぽいのに対し、ニュータウンは笑っちゃうくらい自由な感じ。おじさん率が高いのだが、来るおじさん達がいずれもいい意味で濃くて、そして子供っぽい。もう生きてて楽しくってしょうがないって感じで、小学生や幼稚園児のまま大人になったかのような感じ。でもアホっぽくはない。「年はこうやって取るもんだ」といういいお手本。以前エッセイで、日本では中高年の自殺率は若年の4倍も高いのだが、オーストラリアの中高年は若年よりも自殺しないというのが実感として分かる。疲れてない、邪気がない。笑ってしまったんだけど、ウェイターの若いお兄さん達(いずれもフレンドリー)が一番「大人」っぽくて(まあ、普通なんだが)、それだけやってくるおじさん達が若いというか子供っぽい。
おじさんばかり書いてるけど、他の人達も濃い。一回目に行ったとき、厨房で立ち働いているお兄ちゃんが見事なモヒカンで凄かったです。飲食店でそれはないだろうという気が全然せず、誰も気にしてなかったりして、つまりはそういう雰囲気。おばさまは、子供っぽいのではなく、逆になにげにかなり格好良かったりします。個性的でスタイリッシュ。かと思うと、向かいが裁判所だから、スーツ姿の弁護士らしきキャリア系の男女と依頼者らしき人がコーヒー飲んでたりするし、シドニー大学に留学中の中国人らしきお兄ちゃんが、国から様子を見に来たらしいお母さんを連れてきて孝行息子ぶりを発揮してたりして、誰を見てても飽きない。
カフェとして純粋にいえば、料理のバラエティと巧みさではバンカーの方が良いと思うが、こちらは隣のケーキ屋があったり、全体の雰囲気が楽しかったりして、だからいい勝負です。コーヒーの味は、僕好みのやや濃いめ。濃いのがツライひとはラテの方が良いかも。
料理の種類はそれほど多彩ではないけど、味はしっかりしてます。Planet Newtownという朝食セット(オーストラリア弁でいう「ブレッキー」ね)は、内容的には普通なんだけど、ソーセージや卵がいちいち美味いです。本物って感じ。メニューの"all day breakfast""all day lunch"が笑える。要するに全部一日中食べれるわけじゃん、という。
ここもEFTPOSはダメ。クレジットとキャッシュのみ。各国の紙幣が壁一面に無造作に飾ってあります。
シトラス/Citrus Espresso Bar
227 King St、Newtown、9557 3582
2014年3月追記: ここんとこオーナーが変わったのか、以前ほど頻繁にスペシャルメニューの変更をしないので飽きてきて、ここ1年ほどあんまり行ってません。お店はまだあるみたいだけど、ほかのレビューなどを見ると(アテにならないんだけど、それでも)あんまり芳しくないみたい。いっときのようなミラクルな感じはもう無いかも。
とか言ってるうちに消滅しちゃったかも(そういえば見ないなーくらいの感じで確認したわけじゃないけど)。
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コーヒー的に申し分がないことはもとより、特筆すべきは料理の美味しさ、バラエティの豊富さ。そんでもって安い。さすが激戦地ニュータウン。
この店はそれに加えて食べ物品数が多く、且つ毎日のスペシャルが豊富です。いちいち覚えていないけど、ずいぶん興味深いスペシャルを食べさせてもらいました。十数回以上通ってるけどハズレ率ゼロというのは凄いと思う。スペシャル以外の定番では、巨大で甘いワッフルが名物料理です。しかし、「甘いモノはもういいわ」とノックアウトされるフレンチトーストもかなりの出来です(写真下左)。確かに甘いのだけど、フルーツにせよ、アイスクリームにせよ質がいいので甘さがくどくないので結構入ってしまいます。
僕のお好みは、地中海バーガー(Mediterranean Burger)というもので、要するにイタリア料理のローストベジタブルとチキンを段々重ねにしているものですが、これがナスであれ、ピーマンであれ、アンティチョークであれ、イチイチ美しい(写真右)。
以下本日のスペシャル料理シリーズですが、「よくまあ、こんなに」というくらい行くたびに違うメニューがあり、1000円札1−2枚で高級レストランの食べ歩きをしてるような楽しさがあります。
↑写真上左はパンプキンのリゾット。右は、名前は忘れたけどどーんと骨付きのスペアリブ。意外と繊細な味。
↑写真上左はシドニーでも人気が出ているスパニッシュ・チョリゾ(スパイシーなソーセージ)。写真中央はよくあるチキン・シュニッツェル(チキンカツ)ですけど、「こう来るか」という感じにスタック(積み上げ)してます。上のカリカリキャロットも美味。写真右は、運ばれてきて「うわ」と思った一品。隣のタバコと比較すると巨大さが分ると思います。
食べるのも楽しいのですが、同時にシェフや厨房も「楽しんで作ってるなあ」って思わせる店で、その楽しげな感じが好きです。
あ、この店はキャッシュオンリーです。クレジットもEFTPOSも使えないので注意。
Enmore編
Sadhana Kitchen (Enmore)
147 Enmore Rd Enmore
WEB
2014年01月発見。
開店直後に行ったので、まだ前の店の看板がかかっていたという。その後も着実に根を下ろしているようです。
ここはなんというか、本格的なオーガニック、ベーガン御用達のお店。
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オーストラリアもオーガニックや食ヘの関心は高いですが、これも色々段階があって、ちょっと健康のためとかじゃないくて、ライフスタイルのレベル、オーガニックのためなら会社を辞めてもいい!(でもその方向で起業したいとか)ってレベルまでいこうとすると、こういう店になるのかなって気がします。
もともとEnmoreには、
Alfalfa Houseという本格オーガニックの牙城があるのですが(ボランティアで働くと25%オフがあるとか、メンバーシップ会議の予定がWEBに掲載されるとか、店というよりもNPO団体。参加しやすいので興味のある人はオススメ)、このあたりはレベル高いですね。
で、このお店なんだけど、ここも本格的。メニューもそうだが、筋金入りを商業的に成功させようという意欲も凄い。全て40度以下のコールドプレス製造だわ、100%完全植物(動物性はゼロ)というコンセプトだけど、店の名前もサンスクリット語から来てるし(‘conscious spiritual practice’の意味らしい)、良い物作ってるんだから値段も高いよって堂々と一人120ドル(今みたら半額セールやってた〜それでも60ドル)の7コースメニューを売り出し、ケータリングやデリバリー(出前ね)もやるし、クレンジング5日コース400ドルも売る。
でもって、もともとはEnmoreの裏通りにひっそりやってたそうだけど、さらなる商業的成功を目指してサリーヒルズに移動しようとして、まず準備として知名度をあげるためにEnmoreRdという表通りに移動。ところがサリーヒルズの店舗が空かずに移動は諦め、エンモアにとどまることにしたそうです(以上出典は
ココ)。
確かにサリーヒルズの方が商業的には檜舞台だろうけど、その分テナント料も高いし、客層がエンモアに比べれば微妙にチャラいの混じってるし(Bills Cafeなんか間違ってもEnmoreには出店せんだろう)、これでいいじゃないの?って気もしますが、まあ余計なお世話ですよね。
で、入ってみたのですが、マジ、オーガニックなんだろうけど、ちょっと本格的すぎてついていけないっつーか、そんな感じ。
まず、栄養満点のスムーシーが売りなんですけど、いろいろあってスーパーフード・スムーシー、9ドル50もします。自分専用の再利用可能のボトルも売ってます。で、味は?というと、うーん、美味しいというか、青汁というか、そこまでじゃないけど、「ほお?」という。私の修行がたりないので、この種のレベルに追いつけてませんので評点不能。
同じく、ランチの一品も、いまとなっては何を食べたのか、メニュー(WEBにある)とにらめっこしても思い出せない。たしか、「え、これはそうなの?」とかなりイメージの違うものがでてきたような気が、、例えば、上の写真でも、これで「サンドイッチ」だったような記憶が(間違ってたらごめん)。メニューをみると、このドリトスみたいなチップが「オニオン・ブレッド」ではないかな、、、?
これは、、、ラザニアだったかな?そうだとしてメニューによれば、ズッキーニ・パスタとカルチャード・カシュー・チーズと、、って、「ほう?」となってしまう。
でも、こういうのが好きな人にはなかなか骨があって面白いかと思います。
Balmain編
Brioche Bakery Cafe' (ブリオッシュ)
349 Darling Street、Balmain NSW 2041
WEB
パン屋さん兼Cafe。ここは、以前、
サイモンローグのあった場所で、この間まで別のカフェが入ってたのですが、2012年2月に見たら新しい店が。何となく良さげなので入ってみたら、これが中々良かったです。
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シンプルで、一見なんてことないカンティーンのようなお店の作りなのですが、こだわり倒したオーガニック&Low GI & Gluten Freeのお店でした。お店のHPによると、18歳のときにロンドンに修行に出かけたFionaさんが、ミシュランで星をとったLa Tante Claireなどで働いたあと、オーストラリアに帰って始めた店とか。勘定の時にちょっと喋った方が多分Fionaさんだと思いますが、初回訪問時には開店してまだ5日目だとか。
コンセプトは簡単、ヘルシーで本物で美味しいもの。
言うのは楽なんですけど、やるのは大変。オーガニックであるのは当然として、全てにわたって添加物(昔から使われているような普通に自然のものであっても)を避け、普通のカフェではあり得ないくらい大きなキッチン(店舗面積の70%)で極力、自分らで作る。特に、グルテンフリーと低GIを強調しています。
グルテンフリーはオーストラリアでは当たり前のように語られてますが、日本ではまだ少し馴染みがないでしょうし、僕自身馴染みがないです。もっぱら小麦アレルギーの人のためのもとされますが、グルテンとは、小麦、ライ麦などの穀物に含まれている自然のタンパク質の一種です。別に毒ではなく、自然の粘りがあるのでパンなど広く用いられています(小麦粉の薄力粉とか強力粉とかいうのもタンパク質の粘り成分。天ぷら粉を水にこねすぎるなというのもグルテンが生成されて粘りすぎるのを防ぐため)。しかし、セリアック病(Coeliac disease)というのがあり、体内の免疫機構がこのグルテンに反応して攻撃してしまい、小腸の組織を傷つけ、結果として小腸の機能を阻害し、栄養摂取の邪魔をするらしいです。症状は、お腹の不調(膨満感、下痢など)から、貧血、疲労感、てんかんなど様々です。
西欧ではセリアック病患者が多く、グルテンフリーはとってもよく見かけます。が、日本ほかアジア諸国では、米を食べてるからセリアック患者は居ないとか言われていたのですが、単にマイナーすぎて気づかれていないだけという説もあります。いくら米食といっても、パンもうどんも普通に食べるてるんだから。ただ、症状が非特異的で(ありがち過ぎ=疲労感とか)気づかれにくいという点があります。欧米でも未だにかなり見過ごされていると言われていますし、これからメジャーになっていく病気なのでしょう。アレルギー=子供と思いきや、この疾患は60%以上が大人だというし、高齢になってから発症することもあるそうな。
低GIというのは、グリセミック指数(Glycemic index)が低い食品ということですが、なんのこっちゃ?ですよね。食べ物の瞬発力みたいなもので、食べてから血糖値が上がるまでの時間が早いか遅いか、速効で血糖値が上がるか、ゆっくり上がるかです。車のゼロヨン(加速性能)みたいなものか。「低」というのはゆっくり上がる。何がよいかというと、急に血糖値を上げるとインシュリンの分泌を促進して脂肪が貯まりやすいので、ゆっくり上げればインシュリンの発動を抑えられるという。よう分からんのですが(^_^)、これから低GIダイエットなどが言われてますが(効果のほどは両論あるそうだが)、ここではもっぱら健康目的。糖尿病と心臓病の方にとって血糖値上昇はゆるやかな方が望ましいということです。よう分からんかったので、ついついお勉強してしまいました。お店の紹介に戻ります。
ここで紹介したのは、上記のようなありがたい効用もあるのですが、まず単純に安くて美味しいからです。品数はそれほど多くはないのですが、ショーケースにあったサラダ二品(各smallサイズで)と「本日の野菜料理と玄米(ブラウンライス)」を頼みましたが、これがナイスだったんですよね。最近ときどき思うのですが、お店に並べてある品数は多ければ良いというものでもないな、と。少ない品数の店が意外と良かったりします。「意外と」というか、手間暇かければ数は増やせないので、むしろ当然なのかな。
右の写真左側に皿に取り分けているのがサラダ二品。ポテトとロースト赤ピーマン&紫タマネギのサラダ。そして、大きな白いんげん豆と、巨大なプリプリ絹さやとスライスした(多分スイス)チーズ。ドレッシング用にオリーブオイルが出たけど、何もかけなくて十分美味しいかった。
もともと「野菜をバリバリ食べたい」というカミさんの意向で選んだのですが、こちらは本当に野菜が美味いので舌も肥えてきます。僕もこっちにきて野菜大好き人間になったし。良いカフェのサラダは本当にいい野菜を使っているのですが(これは別に食通を気取らなくても、ちょっと注意すれば誰でもわかる)、ここも美味しかったです。味付けは殆どゼロだけど、本来の味だけで十分。特にポテトが美味かった。
右側の皿が「本日の野菜料理と玄米」なんだけど、この本日の野菜料理が、上の黒板にあるのですが、分からん(^_^)。”Ratatouilleで、中身はAubergine, Courgette, tomato”という。トマトしか分からん。今調べてみたら、茄子とズッキーニのことでした。Ratatouilleは「Provence 風の野菜の煮込み」だそうです。日本語では「ラタトゥイユ」となっているけど、英語式の発音は、どうも「ら・た・とぅーい」みたいです。ところで、いっとき「南欧プロバンス風」が流行った日本では、何でもかんでも「プロバンス風」というのを好むようだけど、別にこれってプロバンス風でなくても良いのでは?実際、ネットで調べた多くの英々辞書では「プロバンス」は書かれておらず、ただの「野菜シチュー」になってるんですけど。ま、いいんだけどさ。これも美味かったです。というか、こっちでこの種の野菜のローストやキャセロール、煮込み系を食べて外したケースは少ないです。下に玄米ご飯があるのだけど、ちょっとパサパサしててパエリア風で、それが逆にオコゲとかがあって美味しい。
いずれも健康食って感じで、なんかどっかのお寺さんで昼食に呼ばれたみたいな「ちゃんとしたものを食ったあ」感がありました。結構腹一杯になったし。味わいが淡泊だから、ファーストフードのケチャップ味に慣れた人にはお勧めしません。その意味では中高齢者向き(特に糖尿気味とか)かもしれないけど、マクロビとか好きな人だったら合うかも。
帰りがけにパンを買って帰ったのですが、クロワッサン、美味しかったです。よく分からないんだけど、思うに、パリッとして軽いんだけど、味がしっかりしてるというか、特にパンに染みこんだバター味が美味かった。HPにもバターにはこだわってると書いてたけどそうなのでしょう。そういえば、近くに輸入食品の店があり、コールズで2ドル弱で買える量のバターが1200円くらいした。だけど全っ然別物でした(でないと怒るけど)。
これだけ食って、カプチーノ二杯飲んで、クロワッサン2種類と、店名にもなってるブリオッシュを一個買って、合計42ドルだったら安いです。質を考えたら馬鹿安といってもいい。やってけんのか?上のAustralianの記事にも書いてあったけど、「真っ直ぐだけど細い道を進もうとしている」「近隣にはVittoriaなど強豪ライバルがいるけ」と。確かにVittoriaも相当美味しいけど(そういえば未紹介だったかしら)、Rozelleに引っ越したからいいじゃないでしょうか。
サークル/Circle
344 Darling St, Balmain (02)9555 9755
Closed〜いっときは良かったんですけどね〜。やっぱオーナーが変わって、頑張ってたんだけど、魅力が薄れて閉店。
2015年03月に通りがかったら、別の名前でOpenしてました。そこそこ人は入ってたみたいです。まだ行ってないけど、建物や前庭は良いので、いい店だったらいいんですけど。
Marrickville編
ギリシャとベトナムのちょっと"いなたい"エスニックタウンだったマリックビルですが、2010年頃以降かな?オシャレな街に変身しつつあるらしいです。
理由は、新聞記事をチラ見した程度の浅薄な知識でいうと、新進気鋭のシェフやバリスタ達が自分の思うような店をやろうとすると既存の人気ゾーンではレントが高すぎてやってらんない。だから、もうちょい家賃の安めの周辺エリア、あるいはアレキサンドリアあたりの閉鎖された旧工場跡をセンスよく改築して出店するという流れになっているとか。
マリックビルも、ニュータウンやエンモアという老舗エリアの隣ですからアクセスはそんなに不便じゃないし、商店街広いので結構出物も多いんじゃないかと思われます。基本住宅街だから商圏としても文句なしという。
Beejays (Marrickville)
395 Illawarra Road,Marrickville
WEB(Facebook)
2014年09月初訪問
マリックビル駅前のイラワラRdを南方面、途中のベトナム料理屋などの濃いエリアを通過しかけ、ウールワースの手前あたりの店です。手前がPapayagrillというラオス料理屋さんというのが、いかにもマリックビル的な。<
ここ、週の後半は夜11時までやっててワインバーになるようです。ちょっとお洒落目に一杯ひっかけるって感じなのかな。
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ひとことでいうとDurlinghurstの
Bunker系で、ちょっと薄暗い穴蔵的な佇まいにインテリアのセンスの良さで勝負という。でもって、コーヒーと料理のレベルが高く、acebookのページが面白いというあたりも似てます。まあ、流行りのパターンというか。
店内のインテリアが中々凝っていて、自転車がなんかモチーフの一つになってるみたい。
わざわざ壁を開けて蝋燭を垂らしてみたり、写真にはないけど昔のカセットテープを壁の上の方に並べてみたり。凝ってますねえ。
ここWEBにメニュー載せてないので、今となっては何を食べたのか覚えてないんですけど、ポーチドエッグ好きだから頼んだような一品。焼いたHalloumiの上に載ってました。Halloumi=ハルーミって、もとはキプロス料理でヤギと羊乳から作ったチーズの一種で、西欧圏で普通に人気になってる。味はあんまりなくて固いハンペンというか薩摩揚系な感じ。グニグニした食感を楽しむのかな。あんまり好きじゃなかったんだけど、ここのは焼き具合が上手で美味しかったです。
パン(サワードウ)が外してなかったですね。むっちり粘性があってマル。
これはシンプルにサワードウにローストベジタブルを挟んだもの。こっちきて野菜ロースト系の美味しさを知ったのですが、要するに茄子田楽系の美味しさですね。ゆっくり加熱して野菜本来の甘さを引き出し、同時にクリーミーな食感を楽しむという。
で、ここのナスも美味しかったです。
まあ、一回食べただけですが、基礎力はバッチリあると思いますので紹介します。
Vesbar Espresso(Marrickville)
1 Warburton Street Marrickville
WEB(Facebook)
2014年10月初訪問〜2015年03月最直近訪問
上のBeejaysよりももっと駅近で、マリックビル駅前、通りをわたってすぐ。てか↑写真の右に写ってるのが駅。
ここ、名前ずっとカンチガイしていて、Ves"p"aだと思ってたのですが、Ves"b"arでした。あんないかにもなスクーターの看板掲げてたら、そりゃVespaと思うよね〜。まあシャレなんだろうけど。
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上のBeejaysと同じ頃に初トライしたのですが、以後、なんだか知らないけどここばっか行ってます。3−4回くらい行ってるかな。外に座るのが居心地いいのと、心持ちこっちの方がメシが美味い気がするからです。
あと、韓国系かな?のおばちゃんが何時いってもウェイトレスやってて、この人がまたフレンドリーつか、妙に親しみやすい(学食のおばちゃんと話してる的な)ので、心安いんですよね。カッコつけてないから楽だという。でもこのおばちゃんの印象が強烈で、肝心のマスターとかそこらへんは知らずじまいです。
コーヒーはかなり美味しいです。Camposでした。
メニューが手元にないので、何がなんだかわからないけど、バーっと写真並べておきます。
↑これは、チョリゾ(スペインのピリ辛ソーセージでよく見かける)が美味かったの覚えてます。味付けが良い。
↑左はポーチドエッグだったかな。で、この白い haloumi(だったかな?チーズだったかな)が美味かったです。すまん、記憶が、、、でも、ドレッシングが美味かったのは覚えてる。
↑これは、スモークサーモンてんこ盛りを覚えてますね〜。これでもかってくらいあって、これだけまとめて食べると「食べた〜」って気がしますよ。積み上げ感が楽しい。
↑これはポーチドエッグにコーン・フリッターだったかな。アボガドと和えたトマト・サルサが美味かった。
↑熱々の小鍋風なものに豆でしたかね。サワードウもハズしてなかったです。
お店のFacebookに載ってる写真のメニューは全然食べてなくて、「え、そういうのあったの?」って感じですが、まあ総じて何食べてもハズレがなかったです。3-4回食べて全部満足したので、よろしいのではないかと。
Summer Hill編
ENVY(Summer Hill)
これもFacebookで紹介しましたので、そちらをご参照。
2015年10月に発見してから10回以上行ってますが、一度も裏切られてないです。
Ashfield編
Excelsior Jones(Ashfield)
139 Queen Street, Ashfield
WEB(Facebook)
2015年03月初訪問〜2015年04月最直近訪問
たまたまAshfieldでメシ食った後、近場でいいカフェはないかなとネットで探したら見つけたもの。すぐ見つかるくらい滅茶苦茶ネット人気は高いのだけど、場所的には超不便。Ashfield駅からコーヒーのためだけに歩くのは無理ってくらい遠いです(1.7キロ)。サバーブ名こそAshfieldですが、もうほんとMiddle of nowhereという感じで、Hurlstone駅(1.4キロ)、Canterbury駅(1.7キロ)でどこからも程よく遠い。バスも418とか413番とか地味な系統しか近くにないし。よくまあこんな所を店舗に選んだわと感動するくらい不便です。
でも人気爆発なんですよねえ。2回行って2回とも混んでたし。待ってる人がいるくらいで。
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ここ数年の傾向として野心的なシェフやバリスタさんが、家賃の安いアレキサンドリアやマリックビルなどに広がっているのは知ってましたが、ここまで来たのね〜って感じです。というよりも、そういう流れに先駆けてやってたような店です。2012年から始めて、以来3年近くコンスタントに地元住人をひきつけている。そこは実力派。
遠いといっても、普通に車を持ってるシドニーの人々にとってはどってことない、、、というか、むしろこのくらい不便であってくれた方が、駐車スペースがふんだんにあって楽です。繁華街とか駐車しようと思ったら、悪夢だもんね。
むしろあまりにも住宅街過ぎて、今度は店の外にテーブルをだすことをカウンシルが許可せず、長いバトルになってるようでした。facebookにも「2年半のバトルのあと、やっと、、」と書かれていたので、かなり本腰を入れて頑張ってますな。お店の中にも「支援を!」という張り紙があったし。
さて、肝心な内容ですが、最初はコーヒーだけ飲みにきたわけですが、ちゃんと美味しかったです。あ、当たり〜って。ここまで来て外れたら悲しいだけに、うれしかった(笑)。
二回目はランチで来たのですが、メニューがないんで何がなんだか覚えてないんだけど、こんな感じ。これもちゃんと美味かった。なにがどうのと細かくは言えないのだが。
あと、気づいたのは、やたら店の人が多かったですね。え、こんなに人手がいるのか?という感じで。せっせと雇ってるみたいで、お店にもFacebookにも求人がありました。駅から歩くのはしんどいだろうけど、たまたま近所に住んでて、カフェで働いてみたい人ならトライしてみては?って思いました。オープンキッチンで働いているところが客席から普通に見えるんだけど、それだけにブラックなことや、変なことはないだろうし、見た目けっこう楽しそうに皆さんやってたし。
次(カフェランチ編その2)に続く