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初稿:97年3月20日〜
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オーストラリア移住の方法
Part1 VISA


最近の概要 

Q:オーストラリアで生活(移住)したいという思いはあるのですが、何をどこから手を付けていいのかよく分かりません。

 初稿時(97年)には、こんな簡単なFAQで事足りたのですが、年々永住権の規定も複雑&難しくなり、今となっては「こうすれば取れる」という確実な方程式がないのが実情です。規定の変化を追いかけて十数回改訂してますが、だんだんそういう問題じゃないな、という気もしています。

 オーストラリアの永住権規定は猫の目のようにコロコロと変わります。なぜ変わるのか?という政治背景や、それが現実にどう運用されているのか?について考える必要があります。

 ところが、「ほんとのところ、どうなの?」というリアルな部分はあまり載っていません。あったとしても、極端に楽観的(大学院さえ行けばOKとか)か悲観的(こんなひどい目にあった系)だったりするものも多いです。前者はただの商業広告ですし、後者は都市伝説と五十歩百歩です。

 なにが難しいのか?
 どのルートで永住権を得るにせよ、どこかに「ブラックボックス」(やってみないと分からない、不確定要素)があるからです。

 独立移住の最低点数を取れてEOIを出しても、他の申請者がハイレベルだったら自分の順番は廻ってこないわけで、その時点での状況がどうなっているかという全体の傾向と偶然の事情(運)によります。また、それらがいつどのように考査されているか外部からは全くわかりませんし、誰が選抜されるかは最終的には当局の胸先三寸(ブラックボックス)です。州政府のスポンサード・ノミネートも同じことです。

 その他の永住権では「人との出会い」というブラックボックスが介在します。配偶者ビザは、結婚相手に巡り合うという人生最大レベルのブラックボックスがあります。しかし、労働系のビザはおしなべて同じことです。なぜなら、労働ビザ→雇用者指名は、スポンサードしてくれる雇用主に出会えるか?が最大の関門になりますが、これは「人との出会い」という本質において配偶者ビザと変わらないです。大卒滞在ビザにせよ地方ビザにせよ一定期間滞在する権利は得られますが、その期間にこの「出会い」がなければ意味がありません。

 このように不確定要素をめぐって不透明度と難易度が上がっているわけですが、ならば対策としては、なぜこのような変化になるのかというオーストラリア政治社会に対する考察であり、将来予測です。そして、出会い(職探しやスポンサー探し)については、実際のところ皆さんどうやって頑張っているのか?というリアルな現実が参考になります。

 他方、そこまでして永住権にこだわる必要があるのか?という人生哲学にまでさかのぼります。また将来数十年にわたる日本と諸国のカントリーリスクの査定という問題も含みます。

 ブラックボックスが不透明だとか言っても、別に永住権に限ったことではなく、もともと人生そのものがこの種の偶然性に左右されます。オーストラリアの永住権だけが意地悪でも不幸でもないですし、日本にいたって同じことです。永住権など単なる通過点に過ぎず、実際に永住権を取ったけど、しばらく暮らした後に日本に戻る人もかなりいます。問題は、結局、あなたはどう生きたいのか?という点に行き着きます。そのあたりの考え方は、第二章以下に細かく書きます。

 先に結論を述べておくと、それでも僕は「オーストラリアいいよ〜、永住権目指しなよ」と言いますね。考えに考えた上です。理由をかいつまんで言えば、

(1)ビザの細かい規定変化に囚われず、「オーストラリアで十分にやっていける実力」があれば、なんらかの形でビザは取れます。英語にせよ、職業スキルにせよ、人間関係構築能力にせよ、生活力にせよ、それが十分にあれば人とも出会うでしょうし、スポンサードも結婚も射程距離でしょう。
 逆に、十分な実力がないまま永住ビザが取れてしまったら、そのあとが大変です。

(2)要は堂々たる実力をつければいいのであり、それが出来れば=結果的に運悪く永住権が取れなかったとしても、いい勝負できるだけの力があれば、オーストラリア以外の国で活躍する素地は十分に磨かれますし、また日本に戻っても、これまでとは違った形で人生を開いていけるでしょう。だから損はないと思います。

(3)結局は、「より良く生きる」「自分がより良い存在になる」ってことに尽きるんだけど、抽象的に思ってたって日々の現実に押し流されてなかなか出来ない。永住権という仮想ゴールを設定した方がやりやすい。つまり自分成長カリキュラムに適している。

(4)オーストラリアの永住権は、捨て値にしても1億円以上の価値はあると思います。なんせ掛け金なしに年金もらえるし、賃金高いし、社会保障は厚いし、理不尽な政治過程が少なくて透明だし(投票率限りなく100%だし)、食料自給率175%(数え方によるが100は優に超える)、多民族国家であるから逆に生きてて疎外感はなく、全体に人々が陽性でエネルギッシュだから精神面でも楽だし(人を見下すということがない)、世界中のメシは食えるし、食材は豊富で安いし、大都市でもかなり自然が豊かだし。これで不動産が安かったら言うことないんですけどね(笑)。

 それが証拠に大体永住権がどんどん難しくなっている。人口2500万の国に毎年20万弱(1%弱)の移民を入れていて(日本でいえば毎年100万人移民(しかも超優秀な連中ばっかり)いれて)、それでも全然はけずに長蛇の列だということですよ。世界中から(優秀な)希望者が殺到している。むしろ永住権が年々易しくなってる国の方がヤバいとも言えます。

(5)永住権はだいたい45歳で締め切りです(配偶者はまた別)。人生百年時代を考えたら、後半50年を乗り越えられる実力を養うために、前半に数年くらい海外で揉まれてきたらいいと思うのですよ。プロレスラーのアメリカ修行みたいなものです。やっておいて損はないのではないか?

 などなどです。いずれにせよ、地球の何処にいようが生きていくことは大変であり、ならば自分が納得できる大変さは何か?です。それは個々人の価値観。僕は、気持ち悪い同調圧力に押し流されて、不本意な人生になっていってしまう大変さと、英語が出来なくて悔し涙にむせんでいる大変さとを比べれば、後者の方がまだ納得できると思ったわけですが、それは僕の価値観。あなたは、あなたの道を行ってください。


移住関連の新着関連記事 

あなたがある程度真剣に移住をお考えならば、以下のトピック記事にお目通しください。おそらく抽象的な規定の解説よりも役に立つと思います。

→表示する



オーストラリア移住について INDEX
第一の関門:VISA
ビザの原理原則/技術独立移住永住権/頻繁に変わるビザ規定/専門業者さん/その他の永住権/永住権以外の労働できるビザ
第二の関門:生計
ビザ用のスキルと生計用のスキル/「日本人」というスキル/世界のオキテ/オーストラリア仕事探しサイト内リンク
戦略と戦術(その1)
フォーマット設定/欲望のディレクトリ〜永住権だけが全てではない、手段と目的を明瞭に意識すべし
戦略と戦術(その2)  よくある基本パターンと組み合わせ
永住権優先でいくか、ステップアップ方式でいくか/「はじめの一歩」をどうするか/利益衡量/ストレート永住権の場合の具体的戦略/ステップアップ方式の場合の具体的戦略〜意外と使えるワーホリビザ/ダメだった場合〜あなたにとっての「成功」とは何か?/先のことは分からない/




 「生活」「移住」と言っても色々なパターンがありますが、ここではオーストラリア現地で生計を立てて住むということを中心にして話を進めたいと思います。

もし、生計を考えないのならば(現地で働かなくても良いだけの資産があるなら)

→投資家退職者ビザについて(続きを表示させる)




 以下、法的にも現実的にも最もネックになるであろう 現地で適法に働く という点に焦点を絞って書いていきます。

 さて、移住プロセスが完了するには、

@、いかにして日本から離れるか(→意思決定、退職、親族関係、年金その他の公的処理)
A、いかにしてオーストラリアに適法に滞在するか(ビザの問題)
B、いかにしてオーストラリアで生計を立てるか(就職・起業・資産運用の問題)

 という、大きな3本柱があります。

 (1)については、各自それぞれにダンドリをたてて戴くとして、一般に問題なのは(2)と(3)でしょう。順次書きます。
 もっとも、個人的には一番大変だったのは(1)でした。特に仕事関係で、数十件もの継続案件を抱えながら徐々に整理し、引き継ぎうる状態にもっていくのに、やっぱり1〜2年くらい掛かりました(最初は絶対無理!と思ったくらい)。


第一の関門 : VISA(ビザ)


 ビザというのは入国許可証のことで、その国に入る入場券みたいなものです。
 まず、ビザの大原則を知ってください。

 原則としてその国に利益をもたらす人にしかビザは与えられない
 →この部分をもう少し詳しく読む


 ということで、ここでは「なぜこういう条件だと永住権をくれるのか?」「なぜこうも規定がコロコロ変わるのか?」という原理部分に力点を置いて書きます。

 そして次章以降では、「永住権や移住など、あなたが幸福になるための数ある手段の一つに過ぎない」という大局的視点を書きます。永住権ゲット=成功なんてほど人生はシンプルな○×ゲームではない。事実、苦労して永住権を取ったはいいけど、しばらくして日本に帰る人もまた沢山います。でもって帰国したら失敗かというと、又そういうものでもないです。永住権という「はじめに手段ありき」という発想からスタートすると、容易に「手段の目的化」という失敗パターンにハマりがちです。「五目並べだと思いこんでいたら、実は囲碁だった」というゲームの本質の誤解は避けるように。これは「永住権を取りましょうゲーム」ではないです。「あなたが幸福になりましょうゲーム」です。


永住権取得の概要まとめ

 改正に改正を繰り返すのでこのページもかなり入り組んできました。かなり複雑なエリアですので、先に概略を書きます。

二大ルート

 日本人に関する限り、ルートは大きく2つにわかれます。

(1)仕事系 (Skill Stream)
(2)家族(結婚)系 (Family Stream)
 
他にも「政治亡命」「難民」系もありますが、さしあたって日本人には関係ないでしょう。

 ↑上の表は、Essay859:2016-17年度 オーストラリア永住権DATA速報で引用した最新統計からのグラフです。

 これを見てわかることは、仕事系2:家族系1くらいの割合であり、仕事系の中でも独立移住(スポンサーなし)とスポンサー系(雇用者・政府指名)があると。

 細かな分析を省略していえば、平均的な日本人がオーストラリアの永住権を取る場合、雇用者指名か結婚永住が二大ルートであると思われます。独立移住は以下にも述べますが、年々難しくなってます。実数は変わらないけど、世界レベルでライバルが増えているし、職域の偏りと英語点とのマッチングなど難しい部分があります(自動車整備など手に職系は取りやすいのだけど、今度はIELTS6点の最低基準を満たせないとか)。

 結果的に見ても、最近の在豪日本人永住権取得者の多くはこの2つではないかと思われます。その昔は独立移住がまだ易しかったので、取得者も多かったのですけどね。

まず独立移住の査定、次に補完

 しかし、段取りとしていえば、リーチ一発即取得の独立移住は魅力的なので、永住をお考えであれば、まずビザの代行業者さんなどに査定してもらうことをおすすめします。最初から無理だと諦めてたら、あとになって「あの時やっていれば取れたのに!」というのがわかって悔しい思いをしたりしますし。

 次に独立移住は無理だった場合、その理由が単に英語点だけ、ないし英語点を上げたらクリアできるなら必死に英語をやるべきです。速攻留学してIELTS6点(では難しいだろうから7とか8)を目指すべしです。日本で地道にやってても、仕事しながらだと効率悪いし、時間をかけているうちに年齢点が下がってパーになったら元も子もないです。また退職して英語勉強に時間をかけすぎても、今度はキャリアの有効期限が切れてしまう(過去○年以内というやつ)。基本的に永住権に年齢点という要素がある以上、常に「時間との戦い」になるのですが、この場合は特にそうです。

 英語点だけでは無理な場合、オーストラリアで就労ビザ(457=TSSビザ)をとり雇用者指名に成り上がるというパターンになります。ただし、この就労ビザ自体が難しいので、まずワーホリや留学で来て、英語を身に着けつつ、現地のアルバイトから始まり、出世魚的にグレードアップしていき、スポンサードしてくれる雇用者を見つけて就労ビザをゲットし、雇用者指名に至るというのがわりとスタンダードな流れです。

 あるいは独立移住でも、日本から即取得は無理でも、現地で働いて現地職歴点を重ね、同時に英語点も積み上げていくうちに、「数え役満」みたいにゴールするケースもあります。

 一方、二人に一人は結婚ビザですので、それを狙うのも十分にアリなんですけど、多くの場合は「同時並行」「自然発生」でもあります。

全てが両立しうる

 細かな事は第三章以下の戦略論に譲りますが、最初に知っておいていただきたいのは、発想をフレキシブルにすることです。幾つかのルートがあるといっても、理系/文系みたいにAを取ったらBは取れないという関係ではなく、全てが両立しうるし、同時並行に進むということです。実例でいえば、現地で頑張って働いて自力で独立移住のレベルまで上がっていく過程で、誰かと運命の出会いをしてしまって、どっちでも永住権が取れるんだけど、早い方がいいやで結婚永住にしたとか。

 こう考えると分かりやすいかな、永住権というのは、「オーストラリアで十分に人生をやっていけるだけの実質」があれば与えられることです。その「実質」の中には、当然ながら「不自由ない英語力」も入ります。また生計を立てるための「仕事」も入ります。仕事も、単に就労しているだけではなく、現地の国民(オーストラリア人)に「是非この人に居て欲しい」と言わせるだけの実質(スポンサード)がいると。一方、結婚ビザがあるのも、既にオーストラリアの人生が始まっているのだから、追認的に与えられるようなものといえます。

 要は、人生の基本要素=「生活力(言語、就労)」と「出会い(雇用者 and/or パートナー)」です。これはオーストラリアに限らず、日本だってどこだって、同じことでしょう。その実質をオーストラリアで積み上げること。最初はなんにもありませんから、とにかく現地で四苦八苦して生きていくことからドラマが始まり、さまざまな局面で良い出会いがあり、学び、向上し、充実していくなかで、一定レベルまで達したら「ずっと居てよーし!」と「正会員認定=永住権」が付与されると。

 だとしたら、何をどの順番に身につけるか?出会うか?は、多分に人生の偶然です。決めてかかってどうなるものでもありません。また事柄の性質上、「時間がかかるもの」と「時間は関係ないもの」があります。語学は努力の積み上げ以外にありませんから、時間がかかります。ざっと3年くらいはかかると思います。しかし、パートナーとの出会いは、一瞬で恋に落ちたりするし、待ってても中々来なかったりするかもしれないし、時間は関係ないです。よき雇用主との出会いもまた同じでしょう。

 つまり時間をかけるべきもの=時間さえかければ良く、計画性に馴染む要素と、時間は関係ない偶然性という要素がごちゃ混ぜになっているから難しくもあり、面白くもあります。それは人生の難しさと面白さにストレートにつながります。要するに"That's how life goes"(人生なんかそんなもんだよ)です。

 永住権の話をしていると、不可避的に人生(戦略/哲学)論になっていくのは、ある意味では当然です。また、人生論レベルで考える必要があるのは、それは大局観や戦略眼につながるからです。ゴールまでの道筋で事情変更があっても、柔軟機敏に対処できる「ふくらみ」のあるプランが立てるために。

 さて、以下、各永住権の細かな部分を解説しますが、これまでの改正過程や分析なども含めて書いてますので、かなり複雑です。一般的には以上の「まとめ」だけ読んでおけば十分だと思います。あとは個別に研究したい方のための参考資料としてごらんください。

 そしてプラクティカルな結論をいえば、ここから先はビザの専門家にお金払って聴いたほうが早いですよ。

 永住権取得までの道のりは、自分の状況も変化するわ、規定もコロコロ変わるわで、まるで水上スキーをやりながら水上のマトを射撃するようなものです。それだけにリアルタイムの情報、それも徹底的に正確な情報が必要です(可能ならば将来の予測も)。そして実行にあたっては、ミリ単位に精密な設計図が必要です。といって、自分で調べてても限界あります。専門のプロの方(できれば複数)にしっかり査定してもらうべきでしょう。

プロの助力の必要性


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猫の目のように変わる規定〜過去の「ハシゴ外し」の実例

 永住権取得の条件は、時の政策判断でコロコロ変わります。これはもう本当に「いい加減にしろ」と言いたくなるくらい変わります。

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各永住権の説明

★技術独立永住権(Skilled Independent Visa) とポイントテスト


 永住権の種類は、事業関連、雇用主指名、スポンサー付技術独立、州スポンサー付、地方都市、配偶者、親族呼び寄せ、、などなど、様々な種類があり、また時とともに目まぐるしく変わります。

 しかし、数ある永住権の中でも、雇用者や自治体などスポンサーがなく、呼び寄せてもらう親族もおらず、お土産にもっていく事業などもなく、純粋に独立独歩、裸一貫で勝ち取る王道の永住権がこの技術独立永住権(Skilled Independent Visa)です。

 「若くて、英語もできて、職にも困らないだけの技能を身に付けている者」であることが証明されれば、オーストラリアにそれほど迷惑はかけないだろうし、起業して現地の人間を採用してくれるかもしれないから、まあ良いでしょうということで与えられるカテゴリーです。5年毎に更新手続きするだけで、あとは「勝手にやんなはれ」でうるさく干渉されず、誰の顔色を窺わなく済みますので、取れるものなら取りたいビザです。

 しかし、それだけに取るのは難しい。@年令点、A英語点、B職業点の3つの観点から点数をはじきだし、総合○点以上なら合格というポイントテスト方式になってますが、総合ボーダーラインや各種の配点が猫の目のように変わるわ、この世に無数にある職業をいかにランク付けするかの職業点配点がブラックボックスになっているわで、「これなら大丈夫」という判定は専門の業者さんでもないと中々予想がつかないです。一応目安となる職業リストもありますけど。

 ただ大筋の傾向として言えるのは、(1)学歴に制限はないものの実際には高卒より上の資格がないとダメ、(2)実際に職務経験がないとダメ、(3)18歳から45歳までの年齢にあり(この年齢リミットはビザにより時期によりよく変わる)、(4)職業点の採点は、役職名ではなく具体的に何をやってきたかという実戦スキルが重視される、(5)唯一短時間の努力で向上できるのが英語点でIELTSテストで6.0以上はマスト(出来れば7点が欲しい)、などです。ただこれも色々細かな「ボーナスポイント」やらの修正があります(後述)。

 永住権のボーダーラインは、ほぼ一貫して難しくなっています。僕らのとき(1995年取得)は100点で、今から思えば「牧歌的な時代」でした。さらに昔は現地で観光ビザに切り替えようとしたら、係官が間違えて永住権を印刷してしまい「いいから、貰っておきなよ」という超牧歌的な”伝説”も聞いたことがあります。そんな「おとぎ話」は遠い昔のことになり、100点のボーダーがドンと115点に上がり(途中一回110点まで下がったが、また115点になり)、そして2006年3月以降なんと120点まであがりました。115点にしたときも「難しすぎて非現実的」と批判されて下げたくらいなのですが、オーストラリアは移民先として世界的に人気が高いので、ボーダーを上げてもそれでもやっていけるということでしょう。
 この傾向は現在に至るまで続いており、BRICsの躍進など世界の人々の教育水準や就職機会が増えるにつれ、ハードルを上げても上げても、それでも優秀な人々は掃いて捨てるほどいるということです。まさにメガ・コンペティション(大競争)の時代です。


 2011年7月からは新しいポイントテストが、翌2012年7月からはスキルセレクト制度が導入されました。詳細は後述しますが、職業点のカウント方法が大幅に変わったので、ボーダーも変わって60点になりました。また、年齢点が若干ゆるくなる反面、英語点がさらに厳しくなりました。上に即して言えば、(1)学歴については基本的には同様、(2)職務経験の重要性が以前よりも高くなり、(3)18歳から49歳までの年齢にあり、(4)職業点の採点は、役職名ではなく具体的に何をやってきたかという実戦スキルが重視される、(5)英語点でIELTSテストで6.0以上は最低限の条件になり(それ以下だと申請すら出来ない)色々細かな「ボーナスポイント」やらの修正があるのは同様です。


 僕もこれまで、十数人、あるいは何十人という永住権取得者 or 希望者の方とお話ししてきましたが、やっぱりそれなりに皆さん苦労されています。若くて+十分スキルがあって(しかもオーストラリアで評価されて)+英語力バッチリという”三冠王”も、いないことはないですけど、少ないです。なんせスキルを身に付けるまでに若くなくなってしまうし、スキルを身につけている間は忙しくて英語を勉強しているヒマがなかったりします。かといって、留学して英語をやってるうちに、スキル点が無くなってしまうとか(例えば過去○年中○年その職業に従事していること、などという条件もあったりしますから)、あちらを立てればこちらが立たずというのが基本的な状況だと思います。

ちなみに僕らの永住権取得体験記(かなり昔の話ですけど)については、生活体験マニュアルのコラムに書いてあります。

2019年11月 永住権発行数減少と地方活性化のためのビザ変更


 2019年にオーストラリアは、永住権年間総数19万から16万に減少し、かつ地方を活性化させるために、従来の地方ビザに代えて491/494ビザを新設しました(移民局の広報解説ページはここです)。

 ただし、他の箇所でたびたび触れてますが、僕の私見としては、政治的パフォーマンスに過ぎないと思ってます。
 なぜなら、オーストラリアの経済は、なんだかんだいって結局移民、あるいは海外の力によるところが大きいからです。海外からのお客さんから儲けるビジネスモデル。伝統的には観光、そして留学生(教育)です。鉄鉱石ブームでバブってた頃は中国の鉄鉱石爆買いでしたし(それも終わったけど)、オーストラリアの不動産がバブっているのも、中国やインドなど海外富裕層の資産逃避のための買いあさりが原因の一つと言われています。
 また、オーストラリアが多くの留学生やワーホリをひきつけているのも、それが永住権に至る道筋だからであり、いわば「移民で食っている」ことになります。その移民も、ハードルが年々高くなってることで、来る人は本国のエリートで富裕な人が多く、オーストラリアに住んでくれれば優良な顧客になります。要するに、質の高い移民は「消費者の輸入」でもあるのです。企業においても、雇用すべき人材プールに優秀な人材が入ってくることは歓迎でしょう。

 だから国や財界としては基本、移民を歓迎するのが本音ではないか。よりどりみどりで優秀な消費者・人材を輸入できるなら、その方がいいからです。ただし、それは先に住んでいる国民や、既に永住権をとっている人達(いわゆる既得権)にとっては、都市圏は混雑する一方だし、不動産はありえないくらい高くなるし、就職しようにも優秀なライバルが増えてもらったら困ります。ゆえに国民的な意識としては、あんまり増えないで欲しいって声になって出てきます。

 政治家としては、どちらの声にも配慮しなくてはならず、結果、「すごいことをやってるようだが、実質的にはあんまり意味ない」ような「やってる感パフォーマンス」にならざるをえないのではないか、というのが僕の意見です。

 実際、過去において永住権発行数19万とかいっても、移民局の処理能力の限界もあるのか、実際には16万くらいしか発給されていないのですから、16万になっても別に大差ないわけです。でも、そう言うとすごく削減したようなニュアンスを与えます。

 地方移住奨励ビザも趣旨はわかるのですが、意外と条件が厳しい。指定された地方で3年間も働かないといけませんし、最低年収(けっこう高い)をクリアしないと年数カウントされません。そしてどのような現実的な手続きやるのかは各州に丸投げですし、各州政府もノミネートやスポサードの細かな条件や、現在の進行状況を広報するわけでもないです。さらに、地方活性とかいいながら、指定されている「地方」は、結局大都市以外全部であり、パースや、成長著しいゴールドコーストまで指定されるという話もあり、それなら皆大都市近辺で頑張ってしまうわけで、あまり意味ないようにも思います。

 まだ2019年11月から始まったばかりですので、ここしばらくは経過観察が必要だと思います。

 詳細は、Regional work visas ほか、各サードパーティ(民間の移民代行業者)の解説や記事参照。


2020年01月時点のポイントテストの内容

移民局本家の189(独立移住)のポイントテーブルにあります。

 でも、こういうのはお役所の説明よりも民間企業の方が上手でして、検索すればいくらでも出てきます。"Australian Permanent resident point test 2020"などで調べるといいです。
例えば、ここなんか分かりやすいです。

 概要はそんなに変わってないのですが、
(1)年齢点 18-24歳(25点)、25-32(30)、33-39(25)、40-44(15)
(2)英語点 Competent(IELTS6=PTE50など他多数)0点、Proficient(IELTS 7)10点、Superior(IELTS 8)20点
(3)オーストラリア外での職歴点
 3年未満はゼロ点、3-4年で5点、5-7年10点、8-10年15点
(4)オーストラリア国内での職歴点
   1年未満ゼロ点、1-2年5点、3-4年10点、5-7年15点、8-10年20点
(5)教育・学歴
博士号20点、学士・修士15点、ディプロマ&その他職業資格10点、
(6)オーストラリア国内での通学歴
ディプロマ以上をオーストラリア国内の学校で受講したら5点
(7)科学技術系ボーナス(Specialist education qualification ) ITなど指定領域の指定コース(修士か博士)で2年(92週)やると10点
(8)婚姻関係(ここはちょっと変わった)
独身だったら10点、オーストラリア国民か永住者と結婚したら10点、配偶者が職業リストにのってる職域スキルを持ち&IELTS6点以上で&45歳未満だったら10点、配偶者がスキルはないけどIELTS6点だったら5点
(9)その他
NAATTI(国家認定通訳翻訳)とか田舎の学校いってたら5点とかそんなの

2020年時点の足切りポイントは65点ですが、実際には65点では通らないと言われてます。
このサイトによると、点数が高い方が審査期間が短く(すぐにインヴィテーションが出る)、85-95点取れたら1-2ヶ月、75-85で8-9ヶ月、70点だとダメな可能性が出てきて、65点ではまあ無理という感じらしい。ま、これも一応の目安でしかないですが。

2017年04月〜追補

 いわゆる457と呼ばれる労働ビザが、名称変更も含めて「多少」改正されました。
 その詳細については、テクニカルに長くなるので、別項で書いた

 Essay828:457ビザを始めとするビザ改正案について

 をご参照下さい。ここで簡単に要旨だけ書いておくと、→MORE

2015年07月更新時の追補

 新ポイントテストもスキルセレクトとEOIシステムもほぼ定着したようですし、永住関係のビザの流れも徐々に整ってきているようです。

 なお、こういうのは本家よりも出来のいいサードパーティのサイトの方が良かったりするのですが、例えばここなどの方が、本家よりもよっぽど綺麗にまとめてくれています。移民局の方で永住関係のビザを一覧表にしてまとめてくれてますので、キャプチャーして整形して、適宜日本語訳もつけて以下に示します。本来の頁は、Skilled visas for Australia comparison chartsにあります。

永住関係ビザ関係の比較表

→MORE

就労ビザ(457ビザ)について

→MORE

Occupation Ceilings=職業別受け入れ予定人数

→MORE
2011年7月から改正されたポイントテストの算定

 2010年11月に永住権審査の新方式が発表になりました。施行は11年7月から行われています。今回の改訂はかなり抜本的なものです。基本コンセプト(オーストラリアにとって有為な人材を求める)は変わらないのですが、その採点方式がガラリと変わりました。

→続きを表示させる
Skill Selcet=EOI→Invitation=参加・招待というけっこう残酷な予選システム

概要

→MORE

点数だけ揃えても、招待されなかったら意味がない件

→MORE

EOIラウンド結果

→MORE

シーリング

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資格試験が就活になったようなもの

→MORE

独立移住と雇用者指名の接近

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エスカレーター式の消滅

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EOIはビザ申請ではない→ブリッジングがおりない

→MORE

私見

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2012年7月施行の新方式とビザ・サブクラス統廃合と新ポイントテスト改
→MORE


★雇用者指名永住権 


 ワーキングビザのようでありながら永住権であるというわかりにくいカテゴリー。まず特定の雇用者に雇われるという意味ではワーキングビザに似てるのですが、雇用者が「この人でないとダメ!」「他に代替のきかない人材である」と主張立証するパターンです。ワーキングビザが「不法就労じゃないよ」という程度の消極的な立証であるのに対し、こちらは「代え難い有能な人物」という積極的な立証という点で違います。この積極的な立証が、インディペントの職業点立証の代わりになるようなものなのでしょう、「そこまで有能な人材だったら居ていいよ」ということで、永住権が与えられるのでしょう。

 永住権ですから、指名してくれた雇用主から首になっても退去する必要はありませんし、2年なんたらという期間制限もないです。そこまで見込んで指名してくれた雇用者がクビといえば、その時点で失効しちゃう方が道理が通ってるようにも見えるのですが、そうならないのは、それが有能性の一般立証だからでしょう。一人の雇用者をそこまで言わせるほどに有能ならば他の会社にも容易に就職できるだろうということ。実際、単に指名しただけでは足りず、雇用主は一定期間、公の場で求人広告を出す必要があり、「公に募集したけど、やっぱり、これが出来る人材はオーストラリアの労働市場にはいませんでした」という事実立証もしなきゃならないわけです。逆にいえば、雇用者としてはアレコレやらなならんことがあって、面倒臭いビザでもあります。

 ただ、このカテゴリーも、永住権=就活という大きな流れの流れのなかで、スキルセレクトの一カテゴリーとして位置づけられています。

 これまで Employer Nomination Scheme (Subclass 121/856)だったのが、スキルセレクトのEmployer Nomination Scheme (subclass 186)になっています。

★その他の永住権の種類

 その他永住権の取り方としては、地方スポンサービザというのがあり、言わば独立移住の補欠入学みたいなものです。オーストラリアの中でも比較的地方で、人口を増やしたいエリアに2年以上住み、ちゃんと仕事もしていたら、永住権申請を認めるという、オーストラリアの過疎化対策として認められているビザです。これにもいろいろ制約はあり、オーストラリアの学校に通うか、一定の職業経験があるかどうか、年齢、そして当然ながら英語点、さらに各自治体にスポンサー申請をしなければなりません。

 ※この点は、2019年改正で変わりました。地方優遇ビザなんだけど、3年以上地方で働いていないと永住権の道がなかったりして、条件的にそんなに易しくなった気もしないのですが(上の2019年の改正のコラムを参照)。

 ご自分で事業を経営されてる方は、事業者移住ビザもあります。ただしこれは一種の「企業誘致」のようなもので、個人資産数千万とか年商1億とかかなりハードルは高いです。

 以上は経済系の永住権(経済的利益をオーストラリアにもたらすという観点から認められる)ですが、それとは全く関係なく、人道系の永住権もあります。端的なのは、「家族がバラバラに暮すのは可哀想」ということから、家族の誰かがオーストラリアで永住権を取ったこと、あるいはオーストラリア永住権保持者と親族関係になること(国際結婚など)による家族移住というパターンですね。

 このように永住権の種類は山ほどあり、それらが細かく規定され、且つ年がら年中改正されているので、僕もよく分かりません。というか専門家でないともう分からないと思います。上記は一応の概略まで。


★永住権以外で、オーストラリアで働くビザ/ビジネスビザ

 以上がビザの概要ですが、ビザといっても実は100種類以上あるらしく、本当はこんなものではないのでしょう。また個別的な解説や類型も刻々と変化していくでしょうから、あくまで目安としてお考え下さい。

 ただ、物の考え方としては、労働ビザのような一時滞在ビザと永住権のような永住ビザの二種類があるということ(ビザ申請の結果がでるまでの間、滞在許可されるブリッジビザという過渡的なものもありますが)を押さえておいて下さい。そしてテンポラリー(一時滞在)かパーマネント(永住)かの違いは、単に有効期限の差だけではなく、所得税の税率、メディケアなどの国民健康保険の加入資格、年金などの公的扶助の受給資格その他で結構大きな差があります。永住権保持者の場合、選挙を除いてほぼ国民と同じように扱われますが、テンポラリーの場合はなかなかに厳しいです。

 あと、ビザについて総じて言えることは、英語条件が年々厳しくなっていることです。これだけはハッキリ言えると思います。どのような永住権でも、IELTS(という英語試験)5点は必要ですし、一般的には6点、さらに7点取るとボーナスが貰えるから7点は欲しいです。大学入学資格でも7点とか7.5点とかとんでもなく高いハードルの学部もあります。しかし、僕の知り合いも職業的にはバリバリ成功しながらも、IELTS5点がついに取れないまま日本に帰国した人もいます。5点ですらもそれほどまでに難しい。6点だったら普通の語学学校で最上級クラスまで行ってください。IELTS1点上げるのに語学学校に1年通学するというのが通り相場ですから、7点というのがいかに高いか。年齢、職業、英語の三本柱のうち、年齢はタイムマシンがない限り点数UPするわけないし、職業点は大きな人生の枠組みに関わるから小刻みな改善など出来ません。そうなると、今からでも努力でなんとかなるのは英語だけです。逆に言えばそれすらも取りこぼすようでは話になりません。

 上に述べたように、2011年7月以降は、独立移住永住権申請にはIELTS6点取ってなければ土俵にも登れません。そして加点エリアに7点のほかに、ついに8点(!)というレンジまで用意されています。8点なんか正直いって僕には想像つかないレベルです。野球に例えれば、6点というのは高校野球の野球部でレギュラーになり、地区大会でベスト8になるくらいのレベル、7点というのは甲子園にいけるくらいのレベル、8点というのは(おそらく)甲子園でも優勝を狙えたりプロが視野に入るくらいのレベル、じゃないでしょうか。ハンパないです。


 ところで、やたら複雑な制度のせいでしょうか、移民局の現場でも実務処理をめぐって結構混乱してたりするそうですし、窓口レベルでいうことをあまり鵜呑みにしない方がいいでしょう。オーストラリアの処世術としては、「3回聞くまで(聞いても)安心するな」ですから。ですので、専門の業者さん、それも品質に信頼がおける日系の業者さんに聞く方が安全だと思います。

 では、引き続いて生計の立てかた、さらに以上の所与の前提のもとにいかなる戦略を取ればいいのか、考えてみたいと思います。

→次(第二の関門:生計)につづく


オーストラリア移住について INDEX
第一の関門:VISA
ビザの原理原則/技術独立移住永住権/頻繁に変わるビザ規定/専門業者さん/その他の永住権/永住権以外の労働できるビザ
第二の関門:生計
ビザ用のスキルと生計用のスキル/「日本人」というスキル/世界のオキテ/オーストラリア仕事探しサイト内リンク
戦略と戦術(その1)
フォーマット設定/欲望のディレクトリ〜永住権だけが全てではない、手段と目的を明瞭に意識すべし
戦略と戦術(その2)  よくある基本パターンと組み合わせ
永住権優先でいくか、ステップアップ方式でいくか/「はじめの一歩」をどうするか/利益衡量/ストレート永住権の場合の具体的戦略/ステップアップ方式の場合の具体的戦略〜意外と使えるワーホリビザ/ダメだった場合〜あなたにとっての「成功」とは何か?/先のことは分からない/
関連&参考

今週の一枚ESSAYより
 「”海外”という選択シリーズ」 過去回INDEX

ESSAY 452/(1) 〜これまで日本に暮していたベタな日本人がいきなり海外移住なんかしちゃっていいの?
ESSAY 453/(2) 〜日本離脱の理由、海外永住の理由
ESSAY 454/(3) 〜「日本人」をやめて、「あなた」に戻れ
ESSAY 455/(4) 〜参考文献/勇み足の早トチリ
ESSAY 456/(5) 〜「自然が豊か」ということの本当の意味 
ESSAY 457 / (6)〜赤の他人のあたたかさ
ESSAY 458/(7) 〜ナチュラルな「まっとー」さ〜他者への厚情と冒険心
ESSAY 459/(8) 〜淘汰圧としてのシステム
ESSAY 460/(9) 〜オーストラリアの方が「世界」を近く感じるのはなぜか(1)
ESSAY 461/(10) 〜オーストラリアの方が「世界」を近く感じるのはなぜか(2)
ESSAY 462/(11) 〜日本にいると世界が遮断されるように感じるのはなぜか 〜ぬくぬく”COSY"なガラパゴス
ESSAY 463/(12) 〜経済的理由、精神的理由、そして本能的理由

ESSAY 519/放射能→海外というトコロテン式思考について - Lesser of two evils principle

ESSAY 750:起業のススメ、永住権のススメ(2015年11月)

ESSAY 755:永住権ゲーム(2016年10月)

ESSAY 803:永住権における「お勉強至上主義」の盲点 「コネ採用」の本当の意味 (2016年12月)


★そうだ、オーストラリアに行こう?!〜時代が変わった オーストラリア留学/ワーホリ/移住の新しい局面
上から目線から下から目線へ〜経済状況の逆転、オーストラリアの物価高騰、本当は日本だってそうなるはずだった、コンセプトの根本的な転換を、@、お金を使う場所→稼ぐ場所、A、スキル価値の上昇、B、まずは出塁 ベルトコンベア型→ビリアード型、C、感動率上昇、実例、傾向と対策

★世界経済の動向とオーストラリアへの留学、ワーホリについて
〜世界経済危機とはなにか、第一次ドミノから第三次ドミノ、オーストラリアにおける影響(語学学校や留学、ワーホリや生活面、永住権やビザ)、どう対処すべきか(円高メリットの確保、渡豪すべきか否か)、日本の市場・雇用縮小と海外シフト
★ワーホリ実戦講座(1-1)日本人ワーホリをとりまく環境変化