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学生ビザ、観光ビザ、ワーホリビザの活用法(2)




INDEX

1.どのビザが適当か?ビザ選択の基準 
2.学生ビザの取得方法 Aパターン:日本国内から取得(←今ココ)
3.学生ビザの取得方法 Bパターン:オーストラリア国内で取得
3-2.学生ビザオンライン申請記入要領・詳細解説
4.観光ビザ→学生ビザ実戦活用ガイド/その他(就労許可、学校変更、ビザ延長)

付録:いわゆる「ビザ取り学校」と滞在延長方法論

★学生ビザについて


 学生ビザ取得は、

@、入学手続をする(学費も全額納入(※))。
 その際に留学生用健康保険(OSHC)にも加入(語学学校の場合は、入学申込書の中にその欄があるものが多い※2)。
A、移民局に提出する為の入学許可証(COE/Confirmation of Enrolment Form)を学校から貰う

B、e-VISAの申請(インターネット)。AのCOEの番号を入力する欄があるので記入

C、場合によっては健康診断を受けるように言われる※3

 というのが大きな流れになります。
※授業料全額先払いが条件ですが、語学学校とは異なり通学期間が長期にわたる大学やビジネス学校の場合、一定ターム毎に学費を追加納入すれば足りる場合もあります。
 2012年7月1日以降、語学学校でも、25週以上申し込みの場合は分割払いにするようになりました。
 正確にいえば、Tuition Protection Serviceというオーストラリア政府機関があり、学校の消費者(学生)保護のものです(学校が倒産した場合に保護をする)。この政府機関が「50%リミット」という制限を課しており、学校は授業が始まる前に授業料の50%以上を徴収してはならないとしてます。ただし例外として「25週以下のショートコースは全額でも良い」ので、ここから「25週を越えた場合は分割払い」という実務慣行になっているようです。

※2:学校がどこかの保険会社と提携して、その代理店として受けつけ、書類処理もやってくれるという形になります。。学校によっては(ビジネス学校などが多い)、それをせず、OSHCは別途学生が自分で加入して、証明書をもらって、それをビザ申請に添付するというシステムになる場合もあります。保険会社を自分で選べるメリットはあるけど、自分で全部やらなきゃいけない面倒臭いというデメリットもあります。

※3:時期によって健康診断をやたら求めるときもあれば、全然求めないときもあるし、人によって違ったりもするし、ロングスパンでみてると法則性が全然つかめません。


 さて、ここで

パターンA : 日本で学校を申し込み、日本で学生ビザを取る
パターンB : オーストラリアで見学して決め、オーストラリア国内で学生ビザを取る

という二つの選択肢があります。

 1998年まではBの選択肢がなく、全てAのみでした。しかし98年にBの道も開かれ、続いて2001年に国籍別審査が導入されましたが、レベル1(最優遇)の日本国籍者の場合は殆どフリーパス状態だといえるでしょう。韓国籍の方も、2012年3月24日以降レベル1に復活しています(詳細は一頁前の1.どのビザが適当か?ビザ選択の基準の2011年以降の改正をご参照)。2016年からは国別審査という形ではなく、教育機関もあわせて総合的にリスク(勉強目的ではない不正な学生ビザ)判定されるようになりました。が、何をどう変えようが日本人がフリーパス的優位にあるのは変わりません(=不法滞在率が低いので)。

 僕としては、このBの方法を強くオススメしますし(理由は後で述べます)、実際にも多くの方を一括パックサポートでお手伝いしてきます。



Aパターン 日本国内から学生ビザを取得する場合

@ビザ申請用紙
 現在、通常の学生ビザの場合はインターネットによるeVISA申請になっていますので、申請用紙は要りません。

 eVisa申請は、殆どの場合が該当します。詳しくは在日オーストラリア大使館の学生ビザのページ

A学校の最終決定
基本的にはこちらで学校現物を見ることを僕はオススメしますが、日本でどうしても決めたい場合、WEBで見て比較検討したり、各学校に資料送付依頼をしたりして決めます。なおネットなどで学校選びをする場合、陥りがちな誤りを集めた「カタログショッピング的学校選びの危うさ」をご参照下さい。ここが一番僕がお助けできる部分だと思いますので、お気軽にメールしてみてください

B 入学手続
(1)既に入手してある入学申込用紙に記入のうえ送付する(スキャン&メール添付でも可というところも多い)
(2)折り返し学校からTax Invoice(請求書)が送られてくる
(3)学費全額(※)とOSHC(健康保険料)まとめて学校に送金する(クレジット払いも出来る場合が多い)
(4)学校から入学許可証(COE/Confirmation of Enrolment Form)が送られてくる。

 申し込みの段取りは学校によって微妙に違ったりします。クレジット支払でもOKというところでも、クレジットカードの表裏をコピーして送れといってくる学校もあったり、クレジット支払だと手数料が余計にかかるところもあります。ケースバイケースです。

 入学手続もAPLaCで無料サポートしてます。ただし、お金については徹底的に明瞭にやりたいので、原則として皆さんからお金をお預かりすることはせず、ダイレクトに送金していただくようにしています。もちろん支払送金代行をやって欲しいというリクエストには応じますが、直接送る方が皆さんも安心でしょう?留学代理店にお金を預けて、そのまま倒産されたら(ときどきある)、事実上パーになりますから。そういう無用な心配はしてもらいたくないですから。
 僕は何をサポートするかというと、細々とした事務手続や入出金の確認や連絡です。たとえば申込書を送ったけど梨のツブテ(不安)、お金を送ったけど何も言ってこない(か〜なり不安)、国際電話で問い合わせるのも電話代&英会話が不安、、などの解消です。ホームステイ依頼の場合の細かな注文の付け方、到着日時の通知や変更などの連絡など。

 ※なお、「全額」については、前注と同じく、2012年7月1日以降、語学学校でも25週以上申し込みの場合は分割払いになってます。

C eVISAの申請
 学校に申込・送金もすませ、COEもゲットしました。さていよいよ本番のeVISAビザ申請です。
 オンライン申請のeVISA場合、必要書類は非常に少ないです。パスポート(有効期間が滞在期間をカバーするもの)やクレジットカードを用意して、オーストラリア大使館の学生ビザ申請のページ にいき、解説されているとおりにステップを踏んでいけば、それほど難しい手続きではなかったのですが(過去形)、いつの間にか観光ビザ以外は一気にオーストラリアの移民局のビザ検索のページに飛ばされてしまいます。ここでまず途方にくれると思います。そこで簡単なガイドを。

 基本的にはオンライン&英語の申請なので、あとはオーストラリア国外(日本)であろうが現地(オーストラリア国内)であろうがそんなに変わりません。

 次のページでオーストラリア国内申請についてのやり方を解説しましたので、参考にしてみてください。「申請地・Applying from」を"Japan"にするだけで、あとはほとんど同じです。


 なお、次の(3)オーストラリア国内でのビザ申請についてですが、実際の申請画面をコピーし、画面ごとに細かく注釈を付けました。

 →学生ビザ(国内・オンライン)申請記載要領ページに行く

 オーストラリア国内申請なので国外申請(日本から)とは微妙に違うのですが(観光ビザの交付番号VGNの記載欄やオーストラリアの現住所欄などは無く、その代わり渡豪予定日を書かされるなど)、大綱においては同じであり、参考になると思います。
 また、同じ日本国内からの申請では、ワーホリビザがそうですので、ワーホリビザの個々の記載内容の解説ページもありますので、併せてご参照下さい。

D 健康診断
 以前は学生ビザの場合は一律健康診断を受けることになっていましたが、現在では緩和されています。学生ビザ申請において、申請者の年齢、国籍(アセスメントレベル)、通学期間、学校の種類(英語学校、大学、あるいは小学校など)、また滞在中に病院や養老院、あるいは就学児童の教室に勤務、インターンその他で出入りする機会があるかどうか、過去の病歴、現在の健康状態などを聞く項目があり、それらがOKと判断されたら、健康診断は不要ということになります。この点もワーホリビザと同じになります。

 大まかに言えば通学期間が12か月以下で、学校や病院で働く(含むボランティア)のでなければ健康診断は不要とされるようです(移民局のForm1163iの解説の逆解釈)。もっとも、そうであっても健康診断を必要とされるケースも珍しくはなく、このあたりはブラックボックス=「現場の裁量」で動いている感じです。あまりにもケースバイケースで判断がマチマチなので、法則性が全然わからないのですよ。

 健康診断は、オーストラリア政府によって認定された各国の病院リスト(Panel physicianという)があり、日本の病院リストはココです。ご自身の最寄のエリアをクリックしてお調べください。って、そこまでいくのが大変かもしれないのでキャプチャーしておいた病院リスト(福岡、札幌、神戸、大阪、東京2つ)を画像表示しておきます。小さく表示してますが、クリックしたら読めるようなサイズになります(PCの方)。


 健康診断を必要とされるケースが想定される以上、学校選択と並んで、あるいはそれに先んじて早い段階で最寄りの病院にアタリをつけておかれると良いと思います。その病院の混雑度によってすぐに健康診断をしてもらえるかどうかも分かりませんし、あなたのお仕事の都合もあるでしょう。ビザ手続の多くはデスクワークで済みますが、健康診断だけは半日潰して実際に出かけないとなりませんので。

 診断は、予約の上、印刷した用紙とパスポート原本を持参の上受診します。検査結果は病院から大使館へ直送されます。いちいち検査結果が大使館へ届いたかどうかの確認する必要はないです。


 ちなみにオーストラリアで健康診断を受けるのと日本で受けるのではどっちが得か?という点が気になる人がいるかもしれません。
 だいたい似たり寄ったりになるように調節してるはずですが、念の為に調べてみました。
 オーストラリアの場合はBupaの料金表、日本の場合はパネルドクターになっている大阪の回生病院のサイトで調べたら(単に昔僕自身が受けたことがあるので懐かしかったという程度の意味で他意はない)オーストラリア・ニュージーランド渡航健診登録申請についてにある申請用紙ダウンロードリンクを辿ってみると書かれていました(もしかして日本の他の病院だともっと安いのかもしれませんので、気になる人は調べてみるといいですよ。日本のパネルドクターの一覧があります。しかし遠くのところがいくら安くても交通費払ったら足が出るような気もしますね。)

 さて気になるお値段ですが、
 オーストラリア(Bupa)の場合はBupaCentresでやる場合、健康診断+胸部X線で$321.20です)。Partner B→C→Dと高くなり最高で277.50ドルもします。
 回生病院ではX線が13000円、健康診断が18000円、両方同時にやると2万5000円(1万円割引になるのか)でした。
 まあいい勝負ってところですかね(1ドル85円で換算すると321*85=2万7285円、75円だと2万4075円)。以上は2019年12月時点のものです。また値上げもするでしょうし、為替変動はありますでしょうし、大体のご参考に。
 2012年からの新方式〜 E-Health 〜健康診断のオンライン事前問診

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2012年7月以降、いっとき資産証明その他やかましく聞かれていた件

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Eビザの交付
 あなた宛にメールで、ビザ発給許可通知書(Visa Grant Notification:VGN)が届きます。

 あとはこのメールをプリントアウトすれば一件終了。このプリントアウトしたVGNを持って、オーストラリアに入国すればいいです。
 従来のビザのようにパスポートにビザシールをべったり貼られる、、ということはありません。
 「え、本当にこれでいいの?」と不安でしょうが、これでいいです。オンラインショッピングみたいなものなのですね。

 以上の段取でOKなわけですが、時間が読みにくいのが、 (1)健康診断の要否と予約・実施、(2)学校の入学手続のやりとり(なんせオーストラリアですから(^^*))、(3)ビザ発行手続です。

 (2)の対策として僕がサポートする場合、一両日で終わらせたこともあります。時間がないときは、申込書と学費を送ってもらったら、学校に直接行ってカウンターで全部済ませてしまって、その場で入学許可証を出して貰うとか。観光ビザ→現地学生ビザ切り換えのメリットは、実際に自分で(僕もご一緒しますが)学校のカウンターで全部やれてしまうことです。日本から2〜3週間延々やってることを、現場では10分で出来てしまうのでストレス・フリーです。

 (3)の対策ですが、移民局ものんびり仕事してるときもあってイライラさせられることもあります。その昔は、わざわざパスポートを大使館に送付して、ビザシールを貼ってもらってまた返送するという面倒なことをやっていたので、渡豪2日前までビザが来ず、電話で「オタクの事務遅滞で、航空券パーになったら弁償してくれるんでしょうね」とやりあって間に合ったというきわどい話も聞いたことがあります。それでも、これまで出国までにビザが出ずに航空券パーというケースは聞いたことないのです(キャンセルした人はいたけど)。現在は多くの場合、eVISAで仕事も簡素化され、オーストラリアのビザ処理センターで一元処理されるようになっていますし、ビザの進行状況もオンラインでチェックできますし、また照会もメールで出来ます。その意味でだいぶ改善されたとは思うのですが、「照会メールを送っても梨のツブテ、オーストラリアまで英語で電話して問い合わせるのも億劫、しかし渡豪日は近づいてくる」というケースも無いとは限りません。

 この点でイライラ&ドキドキしたくなかったら後述のBパターンのように現地でビザを取った方が良いです。既に渡豪してますし、学校も開始してますから、構造的に「ビザが出ないと飛行機にも乗れないし、全てが始まらない」というフラストレーションはありません。仮に待ってる間にビザ(観光ビザとかワーホリビザ)の滞在期間を過ぎてしまっても、学生ビザを申請した時点で自動的にブリッジング・ビザというものに切り替わりますから、大丈夫です。

 以上、いろんなケースがあるので一概に言えませんが、全てがトントン進めば数日で一件落着ですが、余裕を持つなら1〜2ヵ月くらい見ていれば十分だと思います。

 申請したものの、数週間も音沙汰ナシなんてことはまずないです。
 通常、数時間以内に「受け付けました」という自動メールが返ってくると思います。

 もし1週間待って何も言ってこなかったら、Immi Accountで進行状態をチェックするなり、メールで「どないなってますか?」と問い合わせるといいでしょう。

 尚、全然メールが返ってこなかったような場合、ホットメールなどの無料メールサーバーに問題があったり、進行をチェックしたら「健康診断未提出」状態になってて「どうすればいいんだ?」という場合もあります。

 そういう場合は、「ワーホリビザ申請の”なしのツブテ”対策」のくだりを参考にしてください。

F学生ビザ取得の費用
 学生ビザはなにかと物いりです。
 まず、@申請料が620ドルかかります(2019年12月現在)

 次に、AOSHCという海外留学生用の健康保険の加入が義務づけられますが、月単位で加入します。OSHCはいわゆる海外保険に入るよりもカバー範囲が広く、その割には低廉ですから悪い話ではないです(最初から健康な人しか学生ビザが取れないのだから安くなるのも当然)。詳しくは渡豪準備編/海外保険を参照。このOSHCの額がまたコロコロ変るのですが、2019年の相場は毎月50ドル弱ってところです。値段にバラつきがあるのは、各保険会社が出しているOSHC商品の値段の差であり、各学校が契約している保険会社の値段によります。

学校によってOSHCの値段が違う

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同伴家族数によってめちゃくちゃ値段が違う

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 さらに、B健康診断料がかかる場合もあります。上述のように健康診断の要否はケースバイケースですが、やるとなればその費用が追加されます(上述)。

 ビザ申請料は豪ドル建てですので、どこから申請しようが同じです。申請料の豪ドル額に対応する額が、あなたの口座から引き落とされます。



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1.どのビザが適当か?ビザ選択の基準
2.学生ビザの取得方法 Aパターン:日本国内から取得
3.学生ビザの取得方法 Bパターン:オーストラリア国内で取得
4.観光ビザ→学生ビザ実戦活用ガイド/その他(労働許可、学校の変更、ビザの延長)

付録:いわゆる「ビザ取り学校」と滞在延長方法論



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