2.予算シュミレーションとその検討
予算を考える場合、どうしても避けて通れないのが
為替レートです。
リーマンショック直前(2008年中期)までオーストラリアドルはドル104円だったのですが、リーマン・ショック直後は、一時期50円台まで垂直落下し、その後持ちなおして80-85円台あたりさまよい、2012年暮れ頃から円安が進んで100円の大台に、以後105円とか90円割れとか上下ブレはありつつも大体80円-100円レンジで推移し、2016年に入ってからストンと80円前後に下がり、また上がったり下がったりで2018年は85円から80円に長期低落し、2019年に入ってから80円を割ってきて、8月には70円すら割る勢いだったのが、また上がってきてます。
このあたりは、どうしてもタイムラグが生じるので、
Google Financeや
ヤフー・ファイナンスのリンクを貼っておきますので、リアルタイムの状況とこれまでの細かな変化をこちらをご参照ください。
さて、このように短期間にレートが最大2倍ほども変わってしまうということは、幾ら細かくシュミレーションしても、レート次第で2倍になったり半額になったり乱上下するということです。
こんな状態ですので、このページもいくら改訂しても追いつきませんが(今度で第17次改訂くらいですが)、話を分かりやすくするために、以下のシュミレーションは全て
ドル=100円ベースで計算します。
もしこれをお読みになっているとき豪ドルが80円でしたら、下記の計算から20%引いて(or 0.8を掛ける)ください。「全品2割引」だと思えばいいです。逆に超円安に振れてドル120円になってしまったら2割高です。
学校に4ヵ月(17週間)+ステイ4週間+残りはシェアのケース
これはワーホリで来られた方の一般的なパターンですし、計算根拠の違うシェアとステイが含まれているので参考にしやすいでしょう。学生ビザで1年という人は、単純に3倍して、あとは微調整すればいいです。
費用の前提となる現地の物価相場ですが、シドニーの場合、語学学校の相場がフルタイムで$330〜460/週、入学金が$200-260前後。ホームステイの相場が$260-330/週前後(個室・食事付き)、シェアの相場が$160-250/週前後といったところでしょうか(※80ドルから1000ドル超までピンキリ過ぎて”相場”をいうのは難しいのですが)。
学費
4ヵ月(17週間)の場合、仮に授業料が$330として17週で$5610、これに$220ほどの入学金がつきます(授業料は平均すると400ドルくらいですが17週くらいの長さを申し込むとスペシャルオファーがあったりするので、やや引いておきます)。教材費は学校によってマチマチですが17週くらいだったら150ドルくらいでしょうか。
学校関係費用
入学金 $220
授業料 $330×17週=$5610
教材費 $150
学校関係費用小計 $5980
住居費
語学学校に(朝夕食付)ホームステイを依頼する場合、ステイ代が$300×4週で$1200、これにアレンジ料$330。さらにちょい安めの200ドルのシェアを見つけた場合、13週間で2600ドル。以上住居関連費で$4130になります。
住居関連費用
・ホームステイアレンジ料 $330
・ステイ代 $300×4週=$1200
・シェア代 $200×13週=$2600
住居費小計 $4130
学校+住居費用・中計 $9430
食費
ランチ外食すれば10ドル前後。朝夕食はステイの間はつきますから無料、シェアでは、これはもう人によりけりですけど一日10ドルくらいでしょうか(ランチあわせて一日20ドルくらい)。したがってステイ4週間は(週5日一回10ドルとして)約50ドル×4で200ドル、シェア13週間は週140×13で1820ドル。あわせて2020ドル。
・ステイ時代(ランチ週5回分) 10ドル×5日×4週=$200
・シェア時代(朝昼夕で1日20ドルとして) 20ドル×7日×13週=$1820
食費小計 $2020
交通費
シドニーではOpal Cardを使います。東京のSuicaのようなシステムですが、あれよりもはるかに使い勝手がいいです(フェリーもバスも電車もライトレールも乗れる)。さらに「月曜〜日曜のうち、最初の8回は有料で9回目以降は半額」という特典もあります(詳しくは
ココに解説しました)。また「60分ルール」をいかに活用するかで大分変わってきます。計算が複雑になりすぎるのでなんとも言えないのですが、Opal Cardは1日最高16.10ドルまで、日曜日は2.8ドルまでです。だからどんなに使おうと思っても、16.1*6+2.8=99.4ドル以上使うことは不可能です。というか、実際にはその半分です。なにしろ週マックスのキャップが50ドルだから、週50ドル以上は使いたくて使えません。もっともそんなに使うことすらそんなに無いんじゃないかな。
シェア探しで激しく30-40件くらい見学しても、週50前後くらいってのが一括パック的な感覚ですから、生活が落ち着いてきたら、30くらいじゃないですかね。
一応シュミレートしてみると、基本、朝晩の通学で10-20キロの比較的遠方にオンピークで通うとして4.48*2=8.96ドル(10キロ内だったら3.61*2=7.22)。月木8回乗ったら金曜から半額になるから金曜は4.48ドル。通学経費は40.32ドル。バス電車乗り継ぎの人でも60分以内だったら2ドル引きですからせいぜいプラス1ドル(バスだったら0.20ドル)でいいとこプラス10ドルで50.32ドル(でも50ドルキャップを超えるから50ドルまで)。シェア→学校→バイトの三角コースの場合だったら、バイトの行き帰りはオフピークになるからマイナス1ドルになるし、早く8回に達するから以下半額になるし、複雑だけど似たり寄ったりじゃないですかね。だから平均すれば40ドル程度?どんなに高くても週50くらいで済むと思います。あとはビーチに遊びにいったりデートしたりという遊興費ですが、これは別勘定として。
ということで、ケースバイケースの差が激しいのですが、一応Opal Card 週平均費用 40ドル×17週=$680
交通費小計 $680
住居+食費+交通費という学費以外の生活費を合算すると、
学費以外の生活費計 $6830
になり、学校費用5980ドルよりもちょい高いくらいでしょうか(でもホームステイ代を学費に含めたらトントンくらい)。
これらの計算をシコシコ文字で書いたり読んだりするのも大変ですし、ミスもありうるので、エクセルで表計算にしました。
またご自分でも再計算や試算ができるように、エクセルの原ファイルをUPしておきますので、ご自由に利用してください。
→留学費用シュミレート.xlsをダウンロードする
以上を総合計すると、
4ヵ月分諸費用総計 1万2130ドル
1万ドルをレート100円で換算すれば約121万円になります。
実際には70-90円レートですから1−3割引になりますが。
「ひゃ、ひゃくにじゅういちまんえん!?」ってビビらないでください。
上記の計算は大雑把な目安に過ぎません。僕も書いてて「うわあ、高い!」と思ってしまいましたもん。
しかも、これは4か月(通学期間)の額であり、これが1年通学になると約3倍になります。360万強!きゃー!
やりくりの妙味
だけど、これよく考えたら、理屈の上では全然「高く」ないです。
だって4か月で学費60万をのぞけば、生活費60万でしょう?月あたりの生活費15万円。日本で暮していたって月額生活費はそのくらいいくでしょう。年間生活費180万円≒年収180万円(税金とかあるけど)であり、絶対額そのものは「高い」わけではないです。ましてや後でも述べるように、今のオーストラリア人は日本人の2倍金持ちです(平均年収800万、平均世帯資産8000万円)。だから物価もアバウト2倍になって不思議ではない。それを年間180万円かそこらで暮そうというのだから、東京で年間90万円で暮らそうというのと同じことであり、高いというよりはむしろ「激安」といってもいいくらいです。逆に、オーストラリアで全然働くつもりもなく、お金でギスギスせずにゆったり暮したいなら、学費コミ年間300万円では足りないでしょうね。最低で400万円は欲しいです。
ステイ代と学費
しかし、天井知らずに上に予算が伸びるのと同様に、やり方次第で予算は下に幾らでも引き下げられます。このあたりが面白いところです。「やりくりの妙味」であり、生活スキルというやつです。
まず、ステイを合計3か月もやることはマレでしょうし、1年通学(48週とか52週)になると、学費もそこそこ割引が受けられる筈ですから、単純計算にはなりません。また、ワーホリさんで1年滞在の場合は、最初4か月通学期間は上記のとおりですが、残りの8か月は学費が入りませんから、ざっと二倍くらいでしょう。200万円くらい。
しかし、これは滞在中は「完全無収入」という前提の話です。
鬼の為替レート
次に
「鬼の為替レート」があります。
そもそも「レート100円」計算というところが実はフィクションで、ここ数年の平均である80-90円レートだったら無条件で1〜2割引です。50円台という時代もあった(2007年)んだから
(ということは、逆に将来的に200円になっても不思議ではないのですよ。オーストラリアドルの大昔のレートは280円とかあるらしいし(440円時代も聞いたことがある〜米ドルだって昔は360円だったから将来的にはありうる)。だから、為替レートというのは、長期的に見たら本当に「鬼」のような破壊的な影響力を持ちます。
しかしこの鬼はどう動くか予想がつかない。今が100円で損だから安くなるまで待とう、とかいってたら、半年後には150円になっているかもしれない。そういった恐さはあります。実際、国債限界→財政破綻→円大暴落というシナリオだってリアリティが無いわけでもないし。
だとしたら、結局、高いとか安いとかウダウダ言ってないで、今の目の前の環境でいかにベストを尽すか、だと思います。
しかし、
ここまで書いておいて言うのもナンですけど、
こんなシュミレーションしててもあんまり意味ないです。
僕としては、
「最初の一ヶ月で幾らかかるか」の方が大事だと思います。
僕のところに来る人(
一括パック利用者)の場合、多くの人がこの半額以下でやれています。現地で働く気さえあるなら、60-70万もあれば余裕じゃないかな?70-80円レートだったら70万でいけるっしょ?というのが2019年段階のAPLaC的な現場感覚です。それでしっかり学校4ヶ月行き、最後は笑って帰国してます。ラウンドに行きしっかりファームでやれば(それなりのコツと根性は要るが)このくらいは稼ぎ出せます。稼ぐ人は4万ドル以上いってますし、1万ドル台は普通。嘘だと思ったら、
皆の体験談を参照してください。滞在するだけだったら別にファーム仕事しなくても、普通にジャパレス仕事だけでも食べていけます。日本でまともに働いている程度の労働力を注ぎ込む気があるなら、日本よりはむしろ楽に暮らせるんじゃないかな(見栄費用がかからないから→後述)。
「予算」だ「為替」だというのは、全て「日本から持ってくるお金」の話です。
もし現地で働く気があるなら、ま〜ったく前提が異ってきます。
ある程度生活が軌道に乗れば、あとは全部現地で稼ぎ出せるでしょう。
なぜなら、WHさんの場合、労働時間に制約ありません。今はジャパレスもかなり給料があがって平均で時給15前後は出るでしょう(それでも違法低賃金だったりするが)、1日5時間×週5日働いたら週に375ドル稼げるわけです。月(4週として)で1500ドル=15万円(レート100円)、年間(52週として)で180万。これを掛け持ちその他で1日10時間やれば年収360万円。週50時間って日本でマトモに働いている人だったら普通でしょ?
学生ビザだと週20時間(2週で40時間)という制約ありますが、それを真面目に守っても時給15だったら300ドルはゲットできます。
※2023年7月以降、学生ビザの労働制限は、週24時間(正確には2週で48時間)になります。
いや、実際ジャパレスの時給は結構上がってて、時給17−8ドル貰えるところもあります。ほんの6-7年前まで時給8ドルとかあったことを考えれば、破格に賃金アップしてます。倍くらいだもん。実際、ここ数年で見てると、物価、特にシェア代も上がってますが、それ以上にジャパレスの賃金はもっと上がってます。20年近く皆さんの奮闘を見てますが、昔よりも全然楽になってますね。ジャパレスが増えて増えて、でも日本人留学・ワーホリ数は頭打ちだから人手不足であること、あと最低賃金とかそのあたりの遵法意識(コンプライアンス)が強くなってることがあげられると思います。
しかも日本と違って年金や保険など天引きされるものが殆どないから手取り額。額面でいえば300万くらいじゃないかな。仮に税金3割引かれても、そういうところはキチンと最低時給20ドル以上は守ってる筈だから、もっと稼げるでしょうし、ステップアップもありうる。
ということで、現地で働く気がある人にとって、「予算」とは、ロケット打ち上げの第一段階=初動の点火費用の問題でしかないです。
まずはサクッと検討
さて、「やりくりのノウハウ」はあとで順次述べるとして、ちょっとサクッと検討してみましょう。
日本にいてもかかる費用
生活費など経費の一切合切を4か月トータルで出すから120万円という巨額になってしまうのですが、この数字を4か月で割れば月30万円です。大卒者事務系の初任給が大体20万円くらいですから、それよりちょっと高いくらいでしょう。この計算には、食費や住居費などオーストラリアに来なくても(日本にいても)必要な経費も含んでいます。人にもよるとは思いますが、1か月のトータル費30万円がそんなに目を剥くほどの巨額でしょうか?
決して安いとは言いませんよ。でもこの費用は、生活費と住居費だけではなく、英語学校に月100時間(週25時間×4)通う学費もコミなのです。ハッキリいって日本で一人暮らしをしながら同じだけ英会話スクールに通う(毎日5時間×週5日)よりは安いんじゃないですか?
それに、そもそも働かなくてもいいんだから(勿論働いてもいいし、働いた分だけ楽になる)、日本国内のどっかのリゾートに一ヶ月滞在すること考えれば、月30万円の予算が想像を絶して高いともいえないでしょう。
しかも、この額は、以下に詳細に述べるように、半額以下まで圧縮できます。
とりあえず2〜3000ドル圧縮
さて、「半額くらいで何とかなる」という細かなメソッドは次章に詳しく述べるとして、簡単なところからバサバサ削っていきます。
まず学費ですが、現地入学のスペシャルオファーなんかを賢く使うと(10週で2週フリーとか)週350ドル台の学校が週300ドル前後まで下がります。
一括パックで来られる方の場合、学校の質を妥協せず(「安かろう悪かろう」では結局損)賢い選択をする人が多いですから、学費だけでも1000ドル(8万円)くらいは浮かせられる筈です。
住まいも、ステイをすっ飛ばしていきなりシェアにすればかなり浮きます(アレンジ料と賃料格差で4−5万以上浮く)。ランチだって毎回外食なんて人は少数派で、大体がお弁当持参です。5分間の手間を惜しまずサンドイッチでも作れば(こっちは野菜、乳製品、ハムなどが美味しいですよ)、一食1ドル程度で済みます(→細かなノウハウは
留学・ワーホリのための生活向上委員会でみっちり書いてます)。ジャパレスで働けば美味しい賄いも付きます。これだけで食費2000ドルが半額以上に圧縮できます。はい、これでもう2500ドルくらい浮いたと思いますよ。
隠れ費用
一方、お金というのは使い出したらキリがありません。いろんな「隠れ費用」が出てきます。
何かというと、「折角だから」であちこち旅行に行ったりする費用。あるいは、日本の家族知人と長電話してしまった場合の国際通話料や携帯電話料金などです。ましてや一日一箱タバコを吸うと、こちらはタバコが高いからスパスパやってると軽く週100ドルはぶっとびます(だから当然手巻きに走ったりします)。
細かなことをいえば、ホームステイはゴハンがついてるといっても必ずしも全部食べるわけではないです。慣れてきたら友達と遊びにいって外でゴハン食べたり飲んだりします。語学学校というのは毎週月曜に誰かが入り、毎週金曜に誰かが卒業しますから、年がら年中フェアウェルパーティやってたりします。本も買うだろうし、ケーキも食べちゃうだろうし、小旅行もするだろうし、フリーマーケットいけば何か買っちゃうだろうし、病気の一つもなるだろうし、恋のひとつもするだろう。
隠れ節約〜なぜオーストラリアでの留学・ワーホリは暮しやすいか
気がつかないうちに節約してることも多々あります。
(1)見栄費用、(2)遊興費、(3)税金(年金、保険料)です。
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日本人の家計支出の大部分はこの見栄費用だと言われてます。やれちゃんとした格好してないと恥ずかしいとか、お化粧をキメないととか、その種のことです。ローカル社会に溶け込むほどに劇的に下がります。誰にも気にしてないもん。「他人の目」が限りなくゼロになる。もう慣れてくれば、部屋着のまま学校に行って、バッグは1ドルのエコバックで十分ってな感じになりますし(ラウンドなぞしたら狼少年少女状態でニコニコ笑ってる)、被服費や化粧品、装身具などがかかりません。
第二に、交際費や冠婚葬祭費がかからない。まず無料で気持ちイイ場所がやたら多い。世界三大美港のシドニー湾も、エメラルド色のビーチも、森林のような公園も、やたらアチコチにあるだだっ広い芝生の公園も全部無料です。これかなり贅沢ですよ。商業地だってフードコートなど無料でダベる場所は幾らでもあります。日本で人と会うとなったら、喫茶店でコーヒー300円、飲みにいくとなったら安い居酒屋でも一人1500円くらいはかかるでしょう。でもこちらでポットパーティ(持ち寄り)やBBQをすれば数百円レベルで収まるし、パブでも一人バラバラに一杯づつ買うから幾らでも調節できます。ビールもカートンで買えば1本あたり100円前後、カスクワインを買えば1000円で5リッターくらい飲めます。20代後半の方は、定期的にやってくる「友達の結婚式」で数万円ぶっとぶということもないです。要するに「食って寝る」だけのギリギリ最低費用だけで気持よく過ごせる。あんまり惨めな思いをしない、というか楽しい。オーストラリアでは、ビンボー人をあまり馬鹿にしないというところがあり(というか、誰も気にしてない)、ビンボーしててもあんまり自分がビンボーしてるという気がしません。これが結構デカいです。
ただし!こちらに来ても日本人村に引きこもって、日本の感覚をそのまま引きずってる人達に囲まれていたらこの種の経費は減りません。そこは、まあ、自分次第ちゅーことです。
第三に「お上」にぼったくられない(公租公課が少ない)
これは税金(所得税と地方税それぞれ)、年金、健康保険料、失業保険、労災保険、NHKの受信料とか、その種のものです。世界的にみて日本の税率は低い方ですが、しかし低額所得者への負荷はオーストラリアに比べると驚くほど高いです。
だって額面で20万円貰ってても、毎月各項目で(仮に)5000円づつ天引きされたたら、それだけで3万円前後の可処分所得が減る。年間で40万近くも損してる。これじゃワープアにもなりますよ。日本の若年層がなんで暴動を起こさないのか、こっちの感覚でいえば不思議なくらい。オーストラリアでは、年金、各種保険は全部税金に一元化され、国民(永住者も)も一定所得以下は払わなくていいから、事実上負担ゼロです。受信料もゼロです。スーパーアニュエーションという厚生年金部分も雇用者が全額負担する(しかも帰国時に貯めた分を貰えるから実質的には賃金増)。低所得者にはとても暮らしやすい。
それはともかく、こちらで学生&ワーホリの身分だったら以上の公租経費はせいぜい消費税くらいで、あとは限りなくゼロです。ローカルジョブをゲットして初めて税金を引かれるようになるけど(非居住者だと32.5%)、ちゃんと税金を天引きするような職場はちゃんと最低時給20ドル(祝日にはダブルペイになる=時給42ドル)払いますから、その頃にはドカンと収入が増えてます。それに厚生年金(スーパーアニュエーションという)を全部雇用主が払うことになってるから(日本は労使折半)、帰国するときに解約したら利息付きでお金が返ってきます。積立貯金みたいな隠れ収入です。
日本での自分の生活費の内訳をよーくごらんになってください。人によって違うと思いますが、これらの隠れ節約というのは、かなり大きいですよ。僕だって、APLaCみたいな半分趣味みたいなことやって生きていけるのも、これらの恩恵のおかげです。日本じゃ絶対出来ないですね。日本に戻ったら、やっぱり弁護士業を再開させるでしょうね。
というわけで、いろんな凸凹があり一概に言えないのですが、そうですね、それらもひっくるめて言うとすれば、1ドル100円前後の円安レートだったとしても、月30万に予備費用5万の月35万円くらい用意してたら、まずそれほど困らないと思います。85円だったら15%引きになりますから、28万円前後。これを工夫を重ねて圧縮して10万ちょいにするって感じでしょうか。
次項で述べるサバイバル方式を実践できたら、
最初の一ヶ月さえ乗りきってしまえば、あとは無限に滞在できる筈です。学校費用全額納入して、しかも1ヶ月暮らしていけるレベル=大体70万円くらい(レート85円くらいで)がポイントでしょう。これだけ持ってきたらフルに滞在生活をエンジョイできると思います。以下、そのためのハイパー実戦講座へ。
→次章 3.ハイパー実戦講座〜より安く、より実り豊かにあげるためにいく