VISAについて
日本でもそうでしょうが、オーストラリアのビザの種類・システムは複雑且つ頻繁に改正されるらしいので、その全容を説明することは荷が重過ぎます。
大雑把に概要を述べると、まずビザの種類は@永住ビザ、A長期ビザ、B短期ビザの3種類に分類されます。一般に滞在が長期間になるほど取得条件が喧しくなる傾向があるようで、一番楽なのは一般の旅行・出張などのBでしょう。Aは学生ビザ(留学)、ワーキングホリデービザ、労働ビザ、あるい退職者ビザ(その昔よく「5000万円持ってるとオーストラリアの永住権が取れる」と聞いたことがありますが、多分この退職者ビザじゃなかろうか。でもこれは「永住権」ではない)。一番取得条件が厳しいのが@の永住ビザで、独立移住やら雇用者指名やら事業移住、あるいは国際結婚その他の家族の呼び寄せ、そして人道的見地からの難民受入があるようです。
ものの考え方としては、「その国にとって得になる人は入れる、損な人は入れない」ということでしょう(どの国でも同じだが)。「得」というのは、観光客のようにバンバンお金を落としていってくれる人は歓迎、地元民の職場を奪ったり社会福祉を受けるだけの人が来ると「損」するからご遠慮願いたいということでしょう。あるいは、自分で事業を起こして地元民を沢山雇ってくれる人は歓迎とか(企業誘致のようなものですね)。したがって「熱烈歓迎」の観光ビザはあっさり取得できるし、そもそもビザ不必要にしてる国もありますが、「損だか得だか分からん人」の場合はじっくり見極めようということで取得要件が厳しくなっていくわけです。なお、この「見極め」の方法として、「○○だったら○○点」と点数をつけていって総合○○点以上は合格にするというポイントテストが採用されてます。
一般に、取得が難しいものほど、一旦取得してしまえば、その後の自由度は大きくなります。逆に観光ビザの場合は、「観光」以外何もしてはいけない(一切働いてはいけない)、学生ビザの場合は週20時間までなら働いてよい(23年7月より24時間に拡大=正確には「2週で48時間」)、ワーキングホリデーは3ヵ月以上働いてはいけないなど、「だー、うるさいな!」というくらい細々規制があるわけです。
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制度の詳細については僕らの手に余りますが、自分の体験なら言えます。というわけで、独立永住権を取得した僕(田村)と福島がちょっと体験談を書いてます。興味がある向きはクリックしてください。
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なお、詳細は、日本にあるオーストラリア大使館・領事館でも聞けますしパンフレットもそこそこ置いてあります。オーストラリア現地の移民局に聞くのが最も正確でしょう。
しかし、オーストラリア関係機関に問い合わせる場合、一つ注意しておくべき点があります。これは別途述べますが、オーストラリアの場合、問い合わせても「自信ありげにウソを言う」という悪い癖があるように思うのですね。別に本人は善意で答えてくれているのですが、現場窓口担当者のカン違いの頻度が、日本に比べると多いような気がします。「なんでか?」と言われると、これは面白い比較文化論になるのでしょうが、面白すぎるのでここでは割愛します(長くなりそう)。いずれにせよ「3人に聞いたら、3人とも違うことを言う」とか聞きますし、僕自身もその類の経験は多々あります。また、にこやかに笑いながら「大丈夫!」とか言うから始末が悪い(笑)。対抗策としては、複数の情報源を持つこと、現場で「そんな話は聞いてないぞ」と頑張ることです(これが結構融通がきく場合が多い)。日本にある領事館が、現場担当者のレベルの高い日本文化に染まっているのか、それともオーストラリア流儀を墨守しているのか、興味のあるところです。
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なお、インターネット上で詳しく知りたいという人のためには以下のリンクがあります。
★→オーストラリア移民局のホームページ
御本尊である移民局のホームページです。移民局の正式名称は、The Department of Immigration and Multicultural and Indigenous Affairs (DIMIA)です。むかしDIMA(ディーマ)と言ってたようですがDIMIA(ディミア)に改称され、Border Protectionという「国境警備隊」みたいに名前になったと思ったら、今は「内務省」の一部局(homeaffairs)になったようです。ほんっとーにコロコロ名前が変わります(URLも)。「いい加減にしろ」って気がしますね。
★→オーストラリア大使館のビザ関係のページ
これもご本尊のひとつですが、日本語で読めるのがうれしいです。もっとも読み進んでいくと、上記のオーストラリア移民局に飛ばされていきなり英語のページになります。
★→民間のビザ代行業者さん(NBCA)のページ
シドニーにベースを置く日本人系のビザ業者さんのうち、もっとも老舗のものです。
★→「生活体験マニュアルノート/2.1 出国準備」に戻る
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