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The University of Sydney, Centre for English Teaching




学校名 The University of Sydney,Centre for English Teaching
 シドニー大学付属英語学校
住所
Level 5, Wentworth Building (GO1)、Corner of City Road and Butlin Avenue
Darlington NSW 2006

学校のWEBページ

コースと費用 費用と日程
・2020年(2019年と同じ)。2019年にDirect Entry Course (DEC) が週550ドルから585ドルに値上げし、Graduate Academic Skills (GAS) courses は510ドルから525ドルに値上げ。
 ゼネラル英語(Global Englishとここでは呼んでいるが)は450ドルです。
 かなり、というか突出して高いし、長く通っても一切割引は無しの殿様ぶり。
 その代わりというか、2020年は値上げはなくて据え置き。


備考
名門シドニー大学付属の語学部門。

しかし、大学付属の学校の場合、NSW大学付属で述べたことがそのまま当てはまります。つまりオーストラリアの大学が現在抱えている構造的な問題ということです。重複を恐れずここでも書いておきます。

第一点は、その昔のハワード政権になってから大学の補助金が大幅に削減され各大学とも営業活動に走っており、それが好結果を生む場合もあれば、儲かればなんでもやるという良くない方向に流れている批判も強いこと。この点はレイバー(労働党)政権になっても基本的に変わってないように思われます。

現地の新聞で、こういう大学の実態について検証キャンペーンが継続的に掲載され、その内容について適宜翻訳して紹介しています。


第二点は、オーストラリアの大学の事務処理能力の拙劣さ、です。
以前、某大学で1000人以上の留学生が学籍登録されないまま1年以上放置されていたとすっぱ抜かれましたが、大学の事務のいい加減さは、こちらに留学された人だったら大なり小なり感じているでしょう。ビザ用の書類を紛失されたり、まったく無駄なコースを受講させられたり。「公立」というと「国公立大学」的な格の高さを連想しがちですが、それは同時に「お役所仕事」でもあります。英語でいえば red tape。
世界でここだけでしか学べない最先端技術を学ぶのだったらともかく、英語学校の場合、大事なのはアカデミックな水準ではなく、英語が不出来で、右も左もわからない生徒に対する温かいケアです。ホームステイについての決めこまやかなアフターケアです。

最も伝統的なシドニー大学の場合、このお役所ぶりはNSW大学以上に強いです。
実を言うと、僕も、APLaC創設時の相棒であった福島も、シドニー大学付属の出身です。自分の母校をあまり悪くは言いたくないのですが、上記の大学ビジネス化が始まる前の10年以上前からも、この種のお役所ぶりというのは確かにありました。また、取材にいったときも、やたらエラそうだったのを今でも覚えています。

それでも僕らの頃は、まだシドニー大学のメインキャンパスに英語コースは置かれていて、他の大学生連中に囲まれて勉強し、キャンパスを歩いて、雰囲気は良かったんです。しかしそのメリットも、英語コースが、キャンパス外のナーシングファカルティに移動されるに及び無くなりました。もっとも2010年段階で、よりメインキャンパスに近いWentworth Buildingに移行したので、その不満は薄らぎましたが。

2010年度時点で入学金290ドルというのは凄い。一番仕事しない学校のくせに(もっとも2014年も290ドルのままだけど)。
ライバルのNSW大学がお得意のマーケティングで幅広いコース設定をしているのに対し、シドニー大学はアカデミック一本って感じですね。コースの名称にアカデミックがついているのが4コースもある。変わってないな。

なお、NSW大学と同じく、学生も一般の英語学校にはあまり見かけない中国人やインド人が多くなり、大学進学でキャリアを獲得するという超シリアスな雰囲気になりがち。僕が入った15年前に知り合ったチャイニーズの学生さんも、雑談で将来の夢などを聞きたくて「何のために勉強するの?」と聞いたら、言下に”Money!"という「当たり前じゃん」という明快な答で、「あっそ」と鼻白んだ記憶があります。要するにそういうタイプが多いと。

また、今のオーストラリアの大学は留学生でもっているようなもので(学費の4分の1以上は留学生が払ってる)、留学生が多いと英語出来ない人が多く、それが授業進行を妨げるという批判も多いため、大学進学のための英語レベルは、今やIELTS7点とか7.5点という超人的なレベルに引き上げられてます(IELTSは6点取るのに1年かかり、1点上げるのにまた1年かかると言われている)。今時点でTOEIC900点レベルがないのであれば、普通の学校で半年から1年やってからこちらに移ってくるのが良いかも知れない。

2011年追記(NSW付属とほぼ同文)
一般の民間学校が経済情勢をみつつ授業料を据え置くところが多く、かなり高いところでも380ドル前後であるのに対し、平然と値上げを繰り替えし445ドル(NSW大学付属は435ドル)にまで達している大学系の値付け感覚は、正直言って異常に思えます。一つは、これがいわゆる「お役所感覚」ですね。デフレ日本でも平然と公共料金だけは上がっているのと似ています。もう一つは、高くしても入ってくるお金持ち学生が多いということです。インド、中国の離陸によって裕福な階層が増えていると。もともと大学系は中国系やインド系学生のメッカでしたが、ますますその傾向は強まっていくでしょう。

大学系の学校についてシリアスにアドバイスするとしたら、ダイレクトに日本から入学されるのであれば、日本を出る段階でIELTS7点くらい取っておいてください。あるいはTOEICで900点以上。それ以下でしたら、「英語に慣れ、基礎技能を固める」という段階ですので、自分にとって居心地にいい、自然とやる気になれる生産性の高い学校の方が遙かに効率がいいと思います。大学付属系は、かなり実力が固まってから、最後の調整段階(アカデミック英語に慣れ、大学の雰囲気になれる)部分に大きな意味と強味があります。いわばもともとが超上級者向けなのだと。

以前日本の看護婦さんが、永住権を取るためにこちらの大学に入られましたが、英語学校だけで2年通われました。それでも入ってから英語でかなり苦労されていましたので、何となく思う以上にこちらの大学の英語レベルは高いと思ってください。そして1年くらいでいけるかどうかはかなり未知数であり、だとしたら長期的に段階を踏んで学校を取り替えていく方が良いです。入門的な段階に相応しい学校、中級レベルに相応しい学校と、それぞれありますので。

13年追記
 2012から13年にさらに強気に値上げしてます。週480ドルというのはすごい。長期割引が一切無いのもすごい。もう、お金が無いやつは来るなってくらいのイキオイかも。

 でも正直、レベルが初級〜中上級だったらそんなに出す必要もないと思います。この学校の賢い使い方は、IELTS7点取れるかどうかのギリギリまで他の学校で高めておいて、進学直前の最後の最後でダイレクトエントリーや、IELTS用ライティングコースなど豊富にある特殊コースを弱点補強で利用することだと思います。

 段階に応じてコマメに語学学校を変え、学生ビザを取り直すことです。たしかに学生ビザの更新は無駄に費用がかかるのだけど、550ドルだから学費一週分ちょいでしょう?それよりその都度コストパフォーマンスの良い選択をしていけば、トータルで50万とか100万円くらいは浮くと思います。

2013年追記
2014年度料金も値上げしてますが、480が490になるくらいだから、ややおとなしめですね。

2015年追記
 って特に追筆すべきこともないです。大学を取り巻く状況はアボット政権になってそんなに良くなってないように思うし(むしろ悪いかも〜アメリカ式格差社会を招くと大学生さん達が怒ってるし)。ついに週500ドルの大台に乗ったということくらいかな。

2017年 特に。あんまり値上げしなくなった。世界的な需要の一服感もあるのかもしれません。
2018年 去年と同じ。
2019年 今年は大学進学向けにどんと値上げしました。

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