本文にも書きましたが、別に以下の内容なぞ読まなくてもワーホリビザなんか取れます。
もちろん官僚的な文章なので英語的にはかなりシンドイし、以下に解説してあるように設問自体が無意味だったり、疑問のあるものもあります。なんて答えたらいいのかよう分からんものもあります。
でも、ワーホリをやるなら「この程度の
実務能力は必要」と書き、「英語能力」とは書かなかったのは、ハッキリとは分からなくても、適当にやってて外さない、というのが「実務」だからです。トータルのバランス感覚というか、「よう分からんけど、多分ここはYESだろう」とやってて正答率が高いかどうか。周囲の全てが未知の世界の海外でサバイブするために、最も威力を発揮するのが、
「わからなくてもビビらない」&「テキトーにやっても外さない能力」です。社会経験値が高くなるほど、そのカンは鋭く、正しくなります。でもって、このワーホリビザ程度のものだったら、普通の感覚で普通にやってたら大体OKになります。そうそう問題にはならないから大丈夫でしょうってことです。
とは言っても、不安は不安。わかります。
ということで、以下、解説します。
なお、移民局のページの体裁や、ビザ取得の質問などは、猫の目のようにコロコロ変わりますので、実際にやられたとき、「げ、違うじゃん」ということがあると思います。その場合であっても、以下の内容を読み込んでおけば、おおよその場合に対応できるはずです。ワーホリビザ制度が根本的に変わるとかでもしないと、申請内容が変わるわけもなく、要は単なるマイナーチェンジに過ぎないからです。
第一の難関 どこからやればいいの?
まず、ワーホリビザの申請で一番の難関は、
「どのページからスタートすればいいのか分からん」ということだと思います。移民局のサイトが、良くできているのかいないのか、あれこれ注意事項を書いてくれるのはいいのだけど、クリックする都度あちこちに飛ばされ、迷子になってしまいがちです。しかも、年がら年中、意味なく変更します。リンク切れがあったら、多分それです。定期的にチェックしてますが、本当に頻繁に変わるので追いつきません!リンク切れで分からなかったらメール(tamura@aplac.net)下さい。すぐに探してお教えします。
まずワーホリの最初のページはここ
(Working Holiday visa (subclass 417))です。移民局の名称やらURLがコロコロ変わるのですぐにリンク切れになってしまいますが、今のところはココ。
このページにワーホリのあれこれが書かれています。以前よりはスッキリまとまっているようです。ここがベースキャンプになるから、ブックマークするならこのページ。あと、申請料はどんどん上がっていくのですが、270(2011)→280(2012)→365ドル(2013年前半)→420ドル→440ドル(2015年07以降)と死ぬほど値上げしてます。最近値上げしないなーと思ってたら、450ドルになってました(2019年01月現在)。そして2019年07月以降485ドルに値上げされてます。
申請料の支払いについての解説ページに書いてあります。しかも「Visa and MasterCard* - 1.08%」とクレジットのサーチャージを取るようになったので隠れ値上げとも言えます。せこ〜、てかこれも1.32%に上がってるし(まあこれはクレジット会社の都合かもしれんが)。
このワーホリのページだけでも相当の情報量なのですが、同じことの繰り返しが多いし、また「十分にお金を持ってきてね」(Have enough money〜初動に5000ドルあればいいらしい)とか、言わずもがなというか、老婆心というか、そういうものも多いです。 真剣に全部読まないと死ぬというものではないです。
日本人が最初のワーホリビザを申請する場合、ワーホリビザの条件(申請時に31歳未満であること)さえクリアしてたら、あとはいきなり申請しちゃっていいです。
ではどこから申請するかというと、Step By Step(ステップごとの解説)というタブの中の、Step 3 Apply for the visa のApply onlineの、1.Log in or create an ImmiAccount.というところです。わかりにくい。
オーストラリアのビザは、何であろうが、先に申請者のアカウントを作らされます(自分で作らないといけない)。このアカウントのことを
Immi Account(イミ・アカウント)といいます。
ここでまず自分のアカウントを作り、そこからビザ申請を行い、また申請途中のSAVEも、申請後の審査経過も、現在の保持ビザの内容もわかるという、要するに全てを一元管理しようというものです。ワーホリビザの申請だろうが学生ビザだろうが永住権だろうが、とにかく先にイミアカウントを作るところから始まるわけですね。
そして、
ImmiAccountの最初のページはここです。この箇所も、このページへのリンクが貼ってあるだけのことです。
「Login to ImmiAccount」をクリックして自分のアカウントにはいるわけですが、一番最初は自分のアカウントなんか無いわけですから、
登録ページにいって登録することになります。
登録の内容は、よくあるオンラインの登録と同じで、名前とメアドの次にログインネーム(空欄にするとメアドになる)、さらにパスワード設定になります。そして「秘密の質問」がなんと5つもあり、適当に自分で答を入れます。
なおパスワードに注意書きに書かれている
"upper case/lower case"というのは
「大文字」「小文字」の意味です。よく使いますので覚えておくといいですよ。
パスワードは最低9桁以上で、4グループ(@アルファベット小文字、Aアルファベット大文字、B0-9の数字、C記号)から3つ以上を組み合わせろとなってます。面倒くさいですね。例えば"abcDEF123"とか、"Tokyo-Kids2013"などでも良いということでしょう。ま、わかりますよね。
移民局の朝令暮改 & へろへろサーバー問題
ここや他のページで解説してあることと実際にやってみたら違うぞ、申請できないぞ、したけど変な感じになっちゃってるぞ、不安だぞ、不満だぞという人はクリックして読んでください。
→続きを表示させる
移民局(に限らずオーストラリアの官公庁一般)のWEBサイトというのは滅茶苦茶よく変わります。更新頻度が高いとかいうのではなく、URLごと違う。それどころか官公庁の名称が数年サイクルで変わる。移民局の名称なんかもうこの20年で5−6回変わってるんじゃないかってくらいです。
だから解説しても、リンクはっても、数ヶ月したらもうダメってことが延々繰り返されています。
例えば、以前は、「Continue a saved online application」という項目があって、申請途中でセーブした人が続きをやる場所があったのですが、2013年11月22日以降、このSAVE→取り出しという作業ができなくなってしまいした。ところが!2013年12月06日以降は、あらたにImmiAccountという制度が導入されてます。もう「朝令暮改もええ加減にせえっ!」て感じです。やるんだったら一気にやらんかいです。それに事前に告知もしないし、ある日突然変わる。ビザ申請料金なんか、こっそり知らない間にあげるから油断も隙もあったもんじゃないです。
昔の申請画面も1回目ワーホリと2回目ワーホリとではURLが違ってて、URL欄の最後に「/applyNow.do?form=WHM」になってるか、「applyNow.do?form=WHM2off」になってるかとかあったのですね。
まあ政権交代が激しいし、交代すると公務員の課長級以上は自動的にクビになるかもって、日本では考えられないくらい超高速で年がら年中行政改革やってますから、それもしょうがないんで仕方ないんでしょうけど。
それにしてもWEB作成業者と癒着してるんじゃないか?ってくらい(大した意味もない)変更が激しい。
それだけならまだしも、サーバー弱すぎです。
あるところで容量オーバーになるのか、ダウンしてしまう。はっきりダウンしてたら「また今度にしよ」とか分かるからいいけど、ダウンしてるんだかしてないんだか分からん状態が困るのですよ。すなわち「クリックしてもいかない」「クリックできない」という状態です。
だから「あれ?」と思ったら、その時点でセーブしておいて、日を改めた方がいいです。
しかし、考えてみたら、これってオーストラリアにおける(てか海外すべて)の共通特性であり、「思ったとおりに物事が進まない」のがデフォルトスタンダードだと思っててください。
こっち来たらこんなもんじゃないですから。やれ、空港に行ってみれば出迎えに来てくれるはずのホストが居ないとか、宿のブッキングが通ってないとか、シェアのアポをすっぽかされるとか、仕事があるといってみて数千キロ旅してみたら、その話はなかったことになったり(そもそもその本人が居なかったり)、ファームで二回目ワーホリ用のサインをしてくれなかったり、タックスリターン用の源泉徴収票を送ってくれなかったり。これはレアな可哀想な話ではなく、よくある話であり、僕の仕事は学校紹介だけではなく全部ひっくるめてtake careすることだから「日常業務」でもあります。
ということで、あなたの「海外」は、この申請をやりはじめた時点で既に始まっています。洗礼を浴びてください。ま、慣れますから。「ひー」「わかんないよー」とか泣いてないで、ゆっくり紅茶でも飲みながら、余裕ぶっこいて「ほう?そうきますか」と呟いてください。
でもね、絶対なんとかなりますから。
それでもわからなかったら僕にメールください。
あと覚えておくべき事項は、
★申請が済むとTRF番号が与えられるので絶対に控えておくこと。
★進行状況は、ImmiAccountでチェックできます。
★質問その他で移民局と連絡を取る場合、通例はあっちからメールが来て、それへの返信モードで足りますが、それ以上に言う場合、
Departmental online forms(移民局へのオンライン申請書の総合ページ)
ずらっと出てきますが、"Enquiry Form"と書かれているものが「照会(問い合わせ)」です。
一般的なビザに関する問い合わせ Australian Immigration Enquiry Form
ワーホリビザの照会ページWorking Holiday Maker Application Enquiry Form
ImmiAccount Technical Support Formは、ImmiAccountが機能しないような場合についてのテクサポ
第二の関門 個々の記載内容
この申請画面の体裁は年がら年中変わっています。実際にやるときには、以下のものとは見た目や質問の順番が変わったりしているでしょうが、下の解説と併せて
学生ビザの記入例をご参照ください。ビザ制度そのものが変わって無いので、本質的な変化はないです。聞くことは一緒ですから。
最初「ワーホリの条件は理解してますよね?」という問いに「わかってまーす」でクリック(わかってるよね?)。次に「オーストラリアというのは自由主義の国で、英語喋ってるけど、いい?」という問いに「了解です」ということでまたクリック。ここまでは前置きの部分。
以降、入力画面がずっと続きます。空欄に自分の名前とか生年月日とかを入れていきます。「これどういう意味?」という場面では、右横の「?」マークをクリックしたら解説が出てきます。
個々の設問の解説をやってたらまどろっこしくなったので、適当に自分で申請して、出てきた画面を順次キャプチャーして、解説をかいておきました。
以下順次クリックしてよんでいかれたら分かると思います。
なお、ワーホリビザとはちょっと違うのですが、
→学生ビザ(国内・オンライン)申請記載要領ページも作りました。こちらの方が新しいので、もしリアルタイムの画面が以下のものと違っていたような場合、参考にしてみて下さい。
定期的に再チェックをしていますが、あれこれとマイナーチェンジはありましたが、ほとんど変わりはなかったです。もし、「わからん!」「違うやんけ!」となったら画面をキャプチャーして僕に送ってください。分かる範囲で意見は言えると思います。
順番に左(上)からクリックして見ていってください。
三番目の画面は、最初の申請書のFamily Name とGiven Name以外の名称を使っている(た)場合に出てくる画面。結婚して姓が変わったような場合が典型的。そういうことがなれればこの三番目の画面は出てこない筈です。
↑これは職業や、オーストラリアで希望する職種を聞いているものだが、こんなことを聞く意図がわからない。ビザ申請には不要な愚問だと思うが、多分統計を取るためのデーター採取ではなかろうか。お気楽に答えておけばいい。ただし、職業関係英語は現地に行ったら自己紹介に必須アイテムになるので、ここで勉強しておくといいです。
この2つは、住所の確認と連絡先の確認です。
特に問題がなければ、左の二つはオールNO、右端はオールYESで良い。
画面中にも記載しておきましたが、健康状態に関する左端の問いがやや悩みます。
感染に関する危惧から聞いているのだと思われるが、現地において病院や養老院、幼稚園や託児所など特に感染に弱い人達のいるところに行くつもりのある人は、予め健康診断を受けろというのが本来の趣旨です。
YESをクリックすると、あとでメールが来て健康診断を受けなさいと言われる。これが面倒臭いと感じるなら、全部NOにしておけばいい。しかし、現地で働くのが夢で、そのあたりはやはりキチンとしておきたいのだったら、ちゃんと健康診断を受けるべし。「できたらいいな」くらいだったら、わざわざこの時点で受診しなくてもいい。機会があるかどうかも分からないし、こちらに来たら気が変わるかもしれないし。また、実際に働くようなことがあれば、雇用先からその点はチェックされるだろうし、こちらでも日本とほぼ同額で健康診断は受診できます。
なお、「クラスルーム的な環境に4週間以上いるか」というのは悪問だと思います。上記の「弱者感染保護」という趣旨からすれば、「小学校の教室」のような場合を念頭においているのでしょうが、クラスルーム一般まで広げてしまうと語学学校も入ってくる可能性があります。しかし、自分とほぼ同様の壮健な連中と長時間近しい距離にいること自体が問題だったら、満員電車も、ルームシェアも何もかも入ってくるわけで、そこまで懸念するなら一律全面健康診断必要にすればいい。そこまでする気はないけど、でも一応配慮はしておきたいという、これがいわゆる「官僚的で玉虫色な」文章だと思います。NOでいいと思う。
左端は最終確認のページ。延々続くが、特にパスポート記載内容は何度もチェックしてください。
中央の二枚は、途中でセーブするときの画面。SAVEボタンを押すと出てきます。また、このあたりで無理矢理「セーブしておきなさい」と登場すると思います。セーブしておくべし。
※2013年11月段階でチェックしたときは、セーブ設定の画面が微妙に違い、「パスワードを設定しろ(確認のためにもう一回)」になってました。マイナーチェンジに過ぎないです。ただし、上にも述べたように2012年11月22日限り、SAVEサービスは終わりになりますから、このSAVE関係の画面そのものが登場しなくなるということになります。
最後は支払いの部分。クレジットの内容を記入して、Submit(申請)ボタンで一件落着。
なおSubmitボタン(あるいはエンターキー)は一回だけにすること。サーバーが重くて、全然画面が変わらないから焦って何度もクリックすると、その回数だけ申請が行われ、その回数分クレジットカードから引かれるという悲惨なことになりかねない。そうなったらリカバリーは面倒臭い。画面が変わらなくてもじっと我慢で待つ。それでも変わらなかったら、そのまま一晩放置するくらいでもいい。オンラインの恐いのはこの点ですね。オーダーが通ってるのか通ってないのかよく分からんという。こちらの申請が通ってるけど、レスポンスが重くなってるのか、そもそも申請自体が通ってないのか、そのあたりは分からない。
まあ、ダメだったらオンラインのタイムアウトでログアウトさせられてしまう筈で、また改めてSAVEしてある内容を呼び出してやってみるといいです。まあ、本当にニッチもサッチもという事態になるというのは珍しいと思いますが。もし不安でしようがなかったら、数日くらい余裕をおいてクレジット会社に電話して引き落とされているかどうか聞いたらいいです。通ってたら引き落とされていると思うし(その手続きが土日・公休日を挟むとラグがあったりするかもしれないから余裕をもって数日おく)。
ここから先の画面は、記録保存用のページです。クレジットの領収書、あとで照会する場合(いつまで経ってもメールがこず、「どうなってますか?」と聞く場合)のTRF番号、その他。片端から保存しておくといいです。
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