学校行きながらバイトして、たまったお金でぶら〜と旅をして。そんなイメージで行ったシドニー。
学校でいろんな国の人と知り合って、バイトで旅費+小遣い程度は稼いで、気ままにふら〜と、どこでもいいからブラブラしたかった。
実際、バイトと旅はほとんど出来なかった。やろうとした事は、想像以上に大変だという事を痛感し、自分の戦闘能力の低さに愕然。リセットする為の帰国が、家の事情で続けることが困難だと分かり、ワーホリにさよならを言うために、少しだけ旅行して終わりました。
語学学校4か月→日本に帰国1か月半→10日のマーガレットリバー滞在
思うようにいかない事だらけ。反省する事もたくさんあったけれど、行って良かった。この約4か月から学んだ事は大きかったと思います。
人のつながりをもっと大切にすれば良かった
初めは親しい人としか連絡交換をしなかった。だけど、見知らぬ土地でのネットワークは広い方が良いと徐々に実感。連絡先リストを作っておけば良かった。もし、又海外に滞在できるチャンスがあれば、今度は作ります。情報収集のチャンス!そして、一期一会の出会いはおもしろい。
シェア先
蓋を開けなきゃ分からないと思う。私の至らぬ点を認めた上で話せば、オーナーとの関係は良くなかった。自分の英語力の低さ&オーナーの話す勢いに負けて、自分の言いたい事を伝えきれず、シドニーで一番悔しい思いをしました。
シェアメイトのチャイニーズのおじさんとは、ご飯の時間に故郷の話、その日あった出来事、TVニュースの話、お互いに差し入れをしたり、エチオピアガールとも、似たような事をしていました。彼女は料理人だったので、味見させてくれた料理、特にエチオピア料理(クレープのようなパン、カレーのようなルー、デザート等)とても美味しかった!2人の交流は、数少ないシェア先の良い思い出として印象に残っています。
シェアの生活については、最低限、その空間のルールをきっちり守れば良いと思います。
アルバイト
ワーホリの目的にもよると思いますが、ガッツのある人はアルバイトをやった方が良いと思います。私は、たった3日で最初のバイトを辞めました。ハードな仕事内容&職場の人間関係がきっかけでした。
何度か働き直そうと思ったけれど、その気になれずにズルズル・・・理由はメンタルの健康の不安。(メンタルに関しては次項に補足しました。)その頃、勉強が楽しくなってきた事もあり、両立は出来ないと思い、まずは学校生活に重点を置くようにしました。
減る一方のお金を見て過ごす毎日は辛い。でも、金銭的な悩みほど馬鹿げたことは無いと思います。お金があれば解消する悩みだから。個人的には、体調面の心配があれば、ワーホリ資金は余裕があっても良いと思います。アルバイトの自信がなければ、卒業後は思い切ってWWOOFという選択も良いのかな?と思います。
メンタルの変化
バイトを辞めて、学校にシフトチェンジした頃から少しずつ気分は落ち着いてきたが、学校生活が安定すると「卒業したらどうしよう・・」という気持ちが徐々に湧いてきた。日本から持ってきた常備薬(1日1錠、念のために飲んでいました)を日によって増やした日もあった。
「I've lost my mind.」と言ってる頃には、気持ちをニュートラルにしたいと思い、日本に戻ろうと決意。ワーホリ前、福祉現場でハードな仕事をしていたので、シドニーでもいけるだろうと思っていたけど甘かった。見知らぬ国でお金を稼ぐというのは大変だと知った。
お金も無くて、シドニーでいっぱいいっぱいで、どうしよう。どうすればよいか見失っていました。
でも、あそこでワーホリを辞める選択肢はなかったと思います。最後に田村さんがWWOOFの話をしてくれたとき、
その選択肢もいいなぁと思っていました。親に頼んで、いくらかのお金を借りて、プラス3か月位はどこかに行きたかったです。
ドキドキ感は、本来もった性格もあると思います。変な所は保守的で、石橋をたたいてしまう。でも、「こうだ!」と思ったらつっ走ってしまう。アンバランスで不器用な人間だと思います(+_+)
居場所作り
アルバイトをしなかったせいか、メリハリの少ない生活でした。ホリデーの良さはワーキングから生まれるのだとつくづく実感。学校と家だけの生活では物足らなかったので、居場所を多く作るようにしました。
1:エクスチェンジ
1人は同エージェントの友人から紹介。モーリシャスから来たシャイな男の子。日本のマンガや歴史が好きな人で、私の趣味とも合って楽しかった!もう1人は語学学校にパートナー募集のチラシがあり、私から電話。好奇心旺盛な人でした。エクスチェンジは学校とは違う英語を知れる。成績も関係ないから、良い気分転換になりました。
2:SEC(語学学校)
入学して1か月過ぎた頃から楽しくなってきた。放課後は韓国の友人や同志と一緒にお菓子を買ってUTS(シドニー工科大学)のフロアで勉強した。印象的な勉強法は、MX(無料の新聞)をテーマにディスカッション。そこからお互いの話になり、相手の考え方や文化の違いを知れて良かった。3A(pre-intermediate)で卒業。UTSフロアの自由な雰囲気や、キャンパス内にあるレンガ作りのcafeもお気に入りの場所でした。
3:図書館
PCが無かったので良いネット環境を探しに、いくつか図書館を巡りました。1番行ったのはCircular Quay
の市立図書館。PC空間も含めて、静かな勉強部屋、窓から見えるハーバーブリッジの景色は美しかった。気分転換に日本の本も借りました。落ち込んだ時に「魔女の宅急便」のマンガを読んで泣いたのを思い出します。
4:フェリー
よく乗りました。ManlyとWatsons Bay行きがお気に入りでした。
5:海のある所
Manlyでは犬の散歩する人、ウォーキングする人、道行く人を眺めながら何度か歩きました。
Watsons Bayは群青色の海が綺麗で何度か眺めに行きました。ビーチサイドのヨット、坂の途中にある教会、対岸のCityの景色はのんびりしていて良かった。
Bondiのビーチは江の島の様で好きになれなかったけれど、岸壁のアーチは芸術的で見ていて楽しかった。
6:心に残る風景
車窓から見えるCircular QuayのSydney Harbour Bridgeとフェリー、港の人々。明るく開放的な感じはいかにもSydney!
Balmainの静かな夜に見たCityの灯りもふっと思い出します。
(WA州の)インド洋に沈む四角く見えたSunsetも驚きでした。
学校も楽しかったけれど、図書館、ビーチ、フェリー、UTS(シドニー工科大学のキャンパス)等々、居場所つくりは私の心の支えでした。
PC
う〜ん、シドニーにいる間はあっても良かったと思う。好きな時間に落ち着いた場所で、PCをいじれなかったのはストレスでした。海外生活の長い友人と話をしたかった。好きな音楽を聞きながら大切な人にメール、田村さんのサイトも見たかった。夜(特に9時以降)は暇な時間が多かったので、夕食後にPCできたら生活リズムとしても良かったと思う。ネットカフェは確かに沢山ある。学校にもある。でも、学校のPCはトラブル多かった&人の多い場所は気も使うし疲れました。
鍵、サイフ、携帯
ベランダから落ちたフトンを拾いに行ったら、13時間家に入れなくなり、パジャマ姿で1日過ごした。以来、どこか行くときは、鍵、サイフ、携帯は必ず持ちいています!
たまーに外食。
シドニーは食の万博だと思う。あらゆる国の料理を思い出す・・。
インドカレー、トルコ、ギリシャ料理。ツバがごくり(゜Q゜)
CORINTHIAN ROTISSERIE:Marrickville(ギリシャ料理)
野菜&お肉の入った煮込み料理。素朴で家庭料理の味がしました。メニューは覚えていませんが、野菜がいっぱい入ったものをよくオーダーしていました。一緒に入っている食べごたえのある骨付き肉の味は忘れられない。素朴なパンも。野菜不足が続くシドニー生活で重宝しました。1度で良いから赤ワインと一緒に食べたかった。Take awayで10ドルはすごいと思う!
(注:多分ココだと思う)
Palace of india : Enmore(インドカレー料理)
スタッフがフレンドリーで思い入れが強い場所です。仲良くなって、いつの間にか名前で呼び合っていました。時々、ラッシーをくれたり、ルーの種類を増やしてくれたり良くしてもらった。安い・量多い・味も美味しかった。10ドル以下のメニューも多い。スタッフに会いたくて学校の帰りに時々通っていました。訪れた先でたわいのない会話をするのが楽しかったのだと思います。(これも私にとっての気分転換だと思います)
THE SULTAN'S TABLE:Enmore(トルコ料理)
Palace of indiaの斜め向いのお店。美味しい!お気に入りはマッシュルームが載っているPIDE(ピザの様なもの)とレモンとの相性が最高。焼き立てのPIDEはビールと相性が良かったです。日本から観光に来た友人も喜んで食べてくれました。
(注:多分ココだと思う)
Ashfieldの小龍包も美味しかった。Enmore,Ashfieldはグルメスポットとして面白かった。田村さんオススメの小龍包も食べたかったが、チャンスを逃してしまった。悔しい!
英語の勉強は続けたい
英語は楽しい!人の和が広がる。
日本でもチャンスがあれば下手でも英語を使っています。
日本にいて、最近感じるのは、海外の視点(メディア)と日本の視点(メディア)の温度差。
国内の情報だけじゃ本当にダメなのだと痛感。きっかけは大震災のフクシマの報道の仕方。個人的ですが、霞が関を中心に原発反対運動をしています。場所柄、海外メディアや英語の記事に触れることが多くなりましが、日本国内の大手メディアより、海外のメディアの方がスピーディーに鋭く発信していると思います。国に騙されない為にも、自分の力で英語力を伸ばしたい。そして、大切な事は海外にも伝えたいと思います。
振り返って
「自分に自信を持ちたい」=1年間のワーホリ生活は達成できなかったけど、4か月シドニーに行けただけでも幸せだったと思います。
ここで学んだ事は「シドニーじゃなくても、また海外に行けるチャンスがあれば次に生かしたい経験ばかり」です。数か月でもいいから、また海外に行きたい。
日本はメンタルで悩む人が本当に多い。私も色々な苦労がありつつも、自信が欲しくてシドニーに来たけれど、ワーホリ(+その後の震災)をきっかけに自分に対する未熟さを実感しました。良き理解者がたくさんいて、日常が想像以上に愛おしくて、実はすごく恵まれている状況にも関わらず、自分のメンタルに対してウジウジしている甘さとか・・今もまだ未熟ですが(汗)それでも「自分って幸せじゃん!」と思います。
たった4か月のショートステイでしたが、27歳なりの修行だったと思います。ワーホリ行く前は修行の「行」のイメージすらありませんでしたが、知らない土地で何かを生み出す事の大変さを感じました。
海外はまた行きたいけれど、金銭的・家庭の事情を含めてすぐには無理です。ならば、その間は日本の問題に力を入れたい。海外の出来事も気にかけつつ。ワーホリに未練が残った分、せめて英語の勉強はコツコツ続けたい。
ワーホリは、リアルロールプレイングゲームだと思う。予測できない事が起きて、心の余裕が無くなって、自分の戦闘能力の低さ(自分の心の弱さ)に愕然として、周りに迷惑かけてしまったけど、いろんな人と出会って、心が少しだけ広くなった気がします。こんな人もいるのだな〜こんな自分もあるのだな〜と。シドニーはいろいろな国籍が比較的仲良くやっている場所だと思います。文化の混ざり具合も良かった。多くの国の人と知り合えて刺激的でした。
田村さんの言うとおり、ワーホリで言えることは「死ぬな」+親を泣かす事(人生を棒に振るうような事)をしなければ良いかと思います。
シドニーで出会ったすべての人・出来事に感謝。サンキューシドニー!
柏崎 美香