1. Home
  2. 語学学校研究
  3. ワーホリの部屋
  4. 体験談
  5. ゆかり.Aさんのワーホリ体験記ラウンド編
2013年07月23日


ゆかり.Aさんのワーホリ体験記
第2部 ラウンド編 〜タスマニアWWOOF紀行

2013年01月〜 2013年06月



セカンドビザを取得すべく、ファーストビザの有効期限を約4ヶ月残したところで、1月の下旬にシドニーからタスマニアに渡ります。

詳細にスケジュールを見て行くと88日のSpecified Workを期限内に終える為に2~3週間の余裕しかない事が分かりました。

というわけで、確実に間を空けずに日数が稼げるWWOOFをすることにしました。


始めから、どういった訳か移動先はタスマニアかなと漠然と思っていました。
この時期AUSは真夏で、本島は空気も大地も乾いているイメージがあり、ウェットな東南アジアの空気が大好きな私には少し乾きすぎな気がしていたのと、タスマニアは本島よりも緑や森があるイメージだったからだと思います。

タスマニアのガイドブックにはこぞって「車がないと観光しづらい」みたいな事が書いてあるのですが、自分は車がなかったので現地で知り合いでも出来て一緒にタスマニア観光できたらいいなぁ〜、と思っていました。

タスマニアに渡るにあたって実務面ですが、私はAUSに来る為に車の免許を取ったのですが、オートマ限定でとったため、一度も運転する機会がありませんでした。出会う車はこぞってマニュアルばかり。オートマ車には一度もお目にかかりませんでした。

携帯電話の電波は各社入り具合が違いますが、タスマニアではOptusは主要な町を出ると使えない、というのが常識のようでした(2013年5月現在) 私はOptusだったのですが、それぞれのWwoof先から一番近い町まで行けば繋がりますが、Wwoof先では全く電波は入りませんでした。Local達はTelstraを使う姿を多く見かけました。

インターネットも衛星からの電波でつないでいる所が多く、費用も高い為Skypeが自由にできたりネットサーフィンしたりできるほど自由に使えるWwoof先は少なく、メールや簡単な調べもの程度ならいいよと言って使わせてもらえればありがたい、という感じでした。自分でインターネットを調達する場合は、Telstra等でPre-Paid Mobile Broadbandという物を購入してそれで電波を受信してWi-fiを発し、Laptopなどでインターネットをする、という形になると思います。


WWOOFに関するあれこれ〜準備やTIPS


シドニーで建築の仕事にお給料が出るようになった時から、ずっとタスマニア行きの事を考えていました。

体力

まず、スタミナに自信がなかったので、仕事帰りにCooks Riverをウォーキングして大腰筋を鍛えてスタミナを付ける事にしました。
それ以前は月一回の家の掃除当番後、へとへとで何も出来ませんでしたが、暫くWalkingを続けた後は、掃除の後、買い物に行ける位の体力がついていました。

ギア

持っていたスニーカーは、少しの雨で靴の中までしみてくるようなものだったので、Waterproofのちゃんとした靴を1月頭のバーゲン期間で探しました。Cityのカトマンズ(注:という名前のアウトドア用品ショップ)で80ドルであうサイズのハイキングシューズを発見。足首の所がくるぶしにあたって靴ずれしそうだったので、Marrickville駅改札前の靴のRepair Shopで調節してもらいました。

SleepingBagを買う事も少し検討しましたが、結局シドニーでは買いませんでした。
日本で働いていた時に愛用していた現場用のサロペット(長ズボン)を日本から送ってもらいました。
FlatMateからもらったHatはWwoof中ずっと愛用していました。
その他、現地でWwoofをはじめてから、ガーデニング用の手袋を購入しました。
長靴(GumBoots)を持ち合わせているWwooferもいましたが、私は必要な時は行く先々で借りていました。

アポ取り

WWOOFのアポ取りは全部メールで行いました。
最初に頭にあったのは、WWOOFしながらSurfingなんかできたらいいなぁ〜、海の近くがいいなぁ、YogaとかReikiとか面白そうだな、と何となくそんな事を考えながらWWOOF開始予定一ヶ月半くらい前から何件かメールしたのですが、セカンドビザという条件によって労働時間と仕事内容に制約があるせいか、思ったようにアポが取れず、少し考え直してWWOOF本を購入した時に本に挟んであった紙(アポの取り方のコツが書いてある)を参考にWWOOF WebsiteのForumのAdsを頼りに一件目のアポを取りました。

セカンドの為の仕事の期間は約3ヶ月ですが、同じ所にとどまるのではなく、2~3週間で場所を変えながら日数を稼いでいきたいと思っていました。

WWOOFというシステムについて

開始前にいろいろとWWOOFについては噂を聞いていました。
自分の場合は最低限、セカンドビザの申請書にきちんとサインをもらえる事、ということだけは抑えるようにして後は気に入らなければ次の場所に移ろう、くらいに考えていました。

システム自体がHostとWwoofer相互の善意から成り立つ部分が多く、廻っていく中で聞こえて来る話にも、家の掃除がメインの仕事だったとか、仕事内容がかなりハードだったとか、内容はピンキリでWWOOF先によって大分このシステムの印象は異なるようでした。

それでもWwoofのOfficeがComplaintのシステム持っていて、具体的にいくつかの事柄に対するComplaintにはWWOOF Hostの資格取り消しなど、厳しい処置もあるようでした。

実際に最初の一件目に入ったときのこのシステムの印象は、どこかしらHomeStayのようなおもむきがあるな、という感じがしました。(中学時代に少しだけCanadaでHomeStayの経験があり、当時はもう二度としたくないと思っていた。)

一件目が終了するころに得た確信は、WWOOFが楽しめるかどうかはロケーションや仕事内容ではなく、大部分がHostの人柄だ、と言う事でした。

WWOOF中のPaidJob

Wwoof先がCommercial機能を持っていると(CafeやAccommodation等)、「仕事が欲しい」と明言すればPaid Job がめぐって来ることもありました。
忙しい時間帯のCafeの皿洗い、繁忙期のレストランの手伝い等です。
「Edamame Sushi(シドニー時代のジャパレス)でがんばってWaitressをやっていて良かったな」と、このとき思いました。

タスマニアでは時給20ドルから始まる所が多いらしく、短い時間でも仕事がもらえたことでこの旅の経費をカバーできる位は稼ぐことができました。


WWOOF体験

1.Bruny Island

一件目はBerryFarmです。BerryPatchと同じ敷地の中にCafeを併設しています。
ここは、きれいなビーチが目の前にあります。波は全然Surfing向けではないのですが、Hostが友達からShortBoardを借りてきてくれたので、(Shortはまだ乗れませんが)、早々にWwoof中にやりたい事の一つがかないました。

初日にHobartでピックアップしてもらい、Host先へ向かう車の中、大まかにWwooferの仕事内容について説明してもらいました。
朝一にベリーのPickingで...近頃はWeedingの仕事が日中のメンイで、夕方5時になったら毎日Cafeの掃除をして...?? 始めはまあいいか、くらいに思っていたCafeの掃除ですが、しばらくしてこれに腹がたってきたので予定を出来るだけ前倒しして、2軒目に移動です。
Bushwalking
Wwoofはさておき、この島ではとても大きな収穫がありました。
まず、Bushwalkingにはまります。Sydneyで大分歩いたおかげで少しWalkingに自信がつき、可能な限りBushwalkへ行くようにしました。最初はReturn1.5時間の簡単なコースから。それでも初めてEchidna(針モグラ?)にあったり、景色が劇的に変わったりして歩きがいがありました。

2つ目のコースはQueenElisavethCapeが目的地のコース。
BrochureによるとReturn3時間とあるのですが、私の場合OneWay4時間、帰りは出発点とは違う場所を目指し2時間、合計6時間の旅になりました。
ここでもEchidnaに会い、とってもElegantでGracefulなSnakeがPathを横切ります(タスマニアの蛇はみんな有毒)。

だーれもいないBushの中、岬を目指して歩き、風の強い岬の先っちょで握ってきたおにぎりを食べていると、この地球の上で暮らすのは、本当は大変な事なんだよな、と、そんな事を思いました。

イルカ百頭体験
二つ目の大きな出来事は、イルカの大群に会った事です。

移動日を明日に控えた波の穏やかな日、Hostがボートで海に連れて行ってくれました。
Stay初日にDinnerのTableからイルカが泳いでいるのを見た以来、ずっとイルカに会いたいと思っていました。
ので、じーっと水平線を眺めていると、何かが水平線上に顔を出し、イルカの形の物が水平線上でジャンプしたんです。
私は思わず立ち上がって叫んでしまいました。

その方向に進んで行くと、少なく見積もって100匹はいる大きなイルカの群れに出会いました。

走るボートの廻りに何匹ものイルカが戯れます。

遊び心と好奇心、人なつっこさと水の中での美しすぎる泳ぎに、感動で思わず涙がでました。

この地球で生きていくのは本当は大変だ。
それを知っているから、そこで心を躍らせながら生きている動物に会うと畏怖を感じる。
そんなことを思いながら、BrunyIslandとはお別れです。

 
以下の動画は、乗り合わせた方が撮影したものをご好意で(ゆかりさんが)いただき、且つそれを僕(田村)が編集したものです。

 
 目の前をしなやかに泳いでいく美しいイルカ君も見どころですが、注目すべきはむしろ周囲。大画面に広げて、前方(側方)50-100メートルくらいのエリアで、ポツリポツリと水面にさざ波が立って、他のイルカ君が沢山泳いでいるのが分かります。
 また、途中でカメラを振って側後方を臨みますが、そこでも広範囲でイルカ君達が並走しているのがわかります。映ってないけど、当然反対側も、真後ろも同じような状況なはずで、本当に百頭くらいに「取り囲まれている」って感じで、ちょっと鳥肌。

 でも、本当は、360度パノラマで、しかも「同じ時空間を共有している」って体感感覚がないと、本当の感動はわからないんだろうな〜、うらやましいな〜って思います。

2.Mountain River

Bruny Islandで街の中心を歩いていたとき、ある家族が家の破風板をDIYで塗っていたのを見て、AUSでDIYしたいなぁ〜、と思ったので、2軒目はBuilding Projectを進めている場所に決めました。

Host先に行く前に描いたイメージは、古い家に暮らしながら、他の場所に新しい家をDIYで建てていて、そのお手伝いをするんだろうなと思っていましたが、それは大きくはずれました。

このHost先はご夫婦両者ハーバード出の大金持ち。この辺りで有名なSleeping Beautyという名の山を(山の形が眠り姫の顔に見える)一番きれいに見える場所に大きな土地を買って、家(と言うよりも城)を建て、広い庭にはLakeを作っているという工事現場でした。

Mountain Riverはその名の通り、山間の谷底に川が流れていて、その川沿いに道があり、その川と道沿いにぽつぽつと家が建ちます。

しかし、KetteringでPickUpしてもらい、Siteに着いて始めに感じた事は、家が大きくてすごいとか、HostFamilyに対する印象とかではなく、その場所に立って、ここで2週間やっていけるだろうか、という場所に対する不安のようなものでした。

後に大きなヒントを得るのですが、当初原因は全く分からず、何か感じているんだけれど、目に見えない説明できないことだという事は分かりました。

しかし、霊的なものなのかと言われれば、そうでないような気もしていました。
意識上では、「2週間暮らすのだから慣れないといけない」「自分にどれだけ負担をかけて大丈夫なのか分からない」「自分のリアクションをどう解釈していいか分からない」等々と考えていたり、AUSに来て初めて日本に帰りたいと思ったり、「住む場所がない〜」と苦しんでいる夢を見たりしました。

結局一週間後、この目に見えない何かは不眠症という形で目に見えるものとなり、この不眠症はその後大分軽減はするものの完治する事なくタスマニアの旅につきまとう事になりました。自分はどこへ行っても睡眠第一の人間なので、不眠症が現れてから暫くは無感情にただ淡々と日を過ごしていました。

後に、この土地を知っていて、私が感じていた物を理解してくれる人に出会いました。
彼曰く、昔から地形的な特徴(山に囲まれているとか、高原が広がっているとか)は人間に心理的に影響を及ぼし、あの土地の形はそういった意味ではとてもいい地形ではない、との事でした。

彼もそう言った意味でSensitiveに地形から感じる事が多いようでした。ここまでダイレクトに自分が土地の形から影響を受ける人間だと思っていなかったので、驚きとともに興味深いなと思いました。大学で建築学を学ぶ前にふと空間心理学みたいな学問があったら勉強してみたいなと思っていたのを思い出しました。

不眠症研究

私の不眠症は中途覚醒のパターンで、寝入りは良く、10時に眠れるのですが、午前2時に目が覚めて5時くらいまで眠れなかったり、そのまま朝を迎えたりする症状でした。

以前にこの症状が全くなかった訳ではなく、日本にいた時もシドニーにいた時も思い返せば2、3ヶ月に一度くらい、平凡な毎日の中でなかった訳ではありませんが、二日以上続けて症状が現れたのは初めてでした。

HostがRestavit(Doxylamine Succinate)というAUSの薬局で処方箋無しで買えるSleeping Pillをくれたのですが、自分は何でも薬が良く効く体質なのと、薬に依存するようになっては困るなということで、薬以前に試せる事は試してみることにしました。

リサーチの結果、A.寝る前の入浴、B.ホットミルクを飲む、C.睡眠を誘うHerbal Tea(Sleepy Time、HobartやLauncestonにあるオーガニック食品店Eumarrahで入手可能)を飲む、D.寝る部屋を窓のない屋根裏部屋に移す、という事を試してみました。CとDの組み合わせで症状が軽減する事が分かりました。

しばらく後、FlindersIslandでKaleという野菜に出会いました。
栄養価が高く、睡眠にもいいということで、夕食にKaleサラダを作って食べてみたところ、私の不眠症には効き目があるように感じました。一般的なスーパーでは置いていませんが、オーガニックショップ等には置いているようです。Hobartのサラマンカマーケットで見かけました。

今でも午後に紅茶や緑茶を飲むと同じ症状が現れたり、SleepyTimeを飲んで寝ても午前3時や4時に一度覚醒してしまう事がありますが、大分良くなってきていると思います。日本の実家に帰ったらさらにいろんな緊張が解けると思うので、その後どうなるかな?と思っています。


3. Jakey's Marsh, Forest Walks Lodge

Bruny IslandでWwoof仲間だったFrench Girlが勧めてくれたのがここ、Forest Walks Lodgeでした。

Hostはご夫婦 (Rosemary and Sean) で3部屋のみの小さなAccommodationを経営し、自家製の野菜を使ってDinnerを振る舞うという形態の宿を経営しています。

そしてLodgeの名の通り、Seanは森の案内人で、希望があればGuestを森へ案内します。

この場所に立って始めに感じた事は、大きく深く息が吸えるような安心感でした。
Mountain Riverで何かを感じた後だった事もあり、この場所は本当に気持ちのいい場所でした。

宿のすぐ裏の山は手つかずの深い森になっています。
深い森をバックに背負い、南側の大きな窓から広い草原の向こうにGreat Western Teirsという山脈を望みます。
森についての知識がない私の第一印象は、「きっとこの森にはトトロがいる!」

この森は山の斜面のどの面に位置しているかによって、さまざまな表情を見せます。
RainForestやユーカリの群生、立派なBeech(ブナ)の林や苔むした薄暗い森。
そのモザイク状に連なるいろんなタイプの森を抜けながらその森の現在過去未来について、Seanが話をしてくれます。
この深い森が、この場所を訪れた時に感じる深い安堵感みたいなものに繋がっているのだと思いました。

ジャガイモの収穫で土を掘れば土の匂いがとても芳しく、肥料の為のCow Manure(牛の糞)集めをすれば景色が気持ちよく、Swedishの若い女の子と2人、この場所を堪能しました。


ここは宿の建物も特筆もので、Solar Passive Houseで太陽の熱を直射日光を受ける内壁と外壁で溜め込んで、直射日光が当たらない外壁は断熱層をしっかり取って室内の温度を下げない、電気は太陽光パネルと雨水がある時は水車を回し、それでまかなえない時は発電機を回して発電。

キッチンの温水は薪ストーブの熱を使って作り、同時にその熱でパンを焼く、冬の寒い時期はリビングの薪ストーブでわかしたお湯を床下に廻して床暖房とする。

上水は山からひいて飲み水にも十分利用できる、下水はWormで汚水を処理する特殊な浄化槽を地下に埋めて処理。
可能な限り、自然のエネルギーを活用してBusinessを回している。
それでも我慢しなければいけない事といえば、電圧が低くてドライヤーが使えない事くらい。

Hostに、2週間いたいです、という話をしたら、「それでは一つProjectをあげましょう」ということで、Straw BaleでできたGenerator Shedの壁が一部崩れ落ちていたので、その補修をまかされました。

Straw Bale構造について知識は皆無だったので、暫くはネットでリサーチをしつつ、その小屋の作成時に彼らが活用した資料で勉強しながら、材料調達、行程、左官塗りまで担当しました。

結局、壁を4層で仕上げることになり、乾燥時間が必要で滞在中に仕上げる事が出来ませんでしたが、自分にとって新しい工法に出会い、勉強して実際に作業まで短期間で出来たのはとてもいい経験だったと思います。


彼らは若い頃この辺りの森を伐採から守ってきた人たちで、自分たちで森を守り、その場所に出来るだけ負担をかけないようにしながらそこに住み、その場所の価値を訪れる人に伝えています。
私はこの人たちを心底尊敬しました。

Tasmaniaに来る機会があれば、GuestとしてでもWwooferとしてでも、ここを訪れるのはとってもおすすめです。
その際は是非Seanと一緒に森に入ってみてください。

4.Mangana

Wwoofをするにつれて、PermacultureとBiodinamicについて学びたいと思い、Wwoof先を探していたところ、Permacultureを実践しているということで次のWwoof先となりました。

5.Flinders Island, Unavale Vineyard

タスマニア北東に位置する島です。
Jackey's MarshでWwoof中、Hostの買い出しにつきあって行きつけのVineyardへワインを買いに行った時に4月頭からVineの収穫時期だという事を知り、vineyardに興味を持ちました。

この島は、LauncestonかMelbourneから飛行機か、もしくはタスマニア北端のBridportという港から週一で出る貨物船(所要時間約10時間)しか公共手段でたどり着く方法がなく、通常の旅をしていたら見過ごしてしまいそうな場所ですが、滞在期間が長く取れた為、Wwoof先とする事にしました。

船はBridportをHighTideの時にのみ出発。
私が乗る日は夜の10:00頃の出発だったため、LauncestonのAnacondaでSleeping Bagを購入して乗り込みました。

島は本当に平和で静かな場所で、外からふと入ってしまった人間に言わせると、多少平和ぼけしているようなところもあるぐらいでした。

誰かがこの島を "We think a beach is crowded if it has someone else's footprints on it."と表現していました。

数多くあるビーチは様々な表情を見せ、水は澄み、タスマニア本島内陸に比べてかなり温暖な印象でした。
見渡すと、緩やかに連なる海抜の低い大地の上に、唐突にアスパラガスの様に山がニョキニョキ生えているような地形をしています。

Vineyardを経営するご夫婦は、港近くにAccommodationとRestaurantand Pubが一緒になったTavarnも経営しています。
娘さんが三人、そのうち2人が島に住んでいてお孫さんが8人(0歳〜11歳)。
小さな子供達と、夕暮れ時に牧場の中をきのこを探して歩き回っている一家を横で見ていて、とても幸せな家族だなぁ〜とつくづく思いました。

住居とワイン工場、ワイナリー、畑とVineyardが一つの大きな敷地の中にあり、豚と牛を同敷地内で飼っています。

彼らは日によってに敷地内を自由に歩き回っていることがあり、部屋の窓からふと外を見ると牛が草を食べていることがありました。
のどか、とはこういうことを言うんだよなぁ〜、と思ったものです。
お孫さんたちと遊ぶ機会も多く、English Native Speakerたちが、英語を学んでいく過程を見れた事はとても興味深い体験でした。

島の人たちは車を所有するのと同じような感覚でボートを所有するようです。
Hostが一度、海釣に連れて行ってくれました。

海釣は初めてでしたが、イカを釣りあげそこね、最後は大物に釣り糸ごともっていかれましたが、とってもExcitingでした。

もう一つ、とても興味深かったのが、Mutton Bird Huntingです。
私はこれに関しての予備知識が全くないなか、いきなりボートで島に行き、実際に巣からBaby Birdを引っぱり出して絞めるのを見て、空いた口を締める事が出来ませんでした。
Yukariもやるか?と言う事で、絶叫の中、私も一匹捕まえました。
島にいるうちにさばいて肉の状態にして持って帰ります。
その日のDinnerにフライパンでじっくり焼いて食べてみました。
後から元々はアボリジニの文化だったと言う事を知りました。
野菜でも魚でも肉でも、自分で採ってさばいて食べると言う体験は、出来るだけ体験したい物だと思います。

ここでの仕事は、Vineyardでの仕事の他に畑仕事がありました。
Hostは忙しく暫く畑に手を入れていない状態だったのでWeedingのしがいがあり、丁寧にWeedingしていくと宝探しのようにいろんな野菜が地面から顔を出しました。
ここで、庭いじりの楽しみを覚え、小さい頃から祖父が一心に庭いじりをしていたのを思い出しました。

ここでのWWoof仲間はベジタリアンのOZカップル。
彼らも畑仕事と野菜が大好きで、交代で夕飯にVegetarianFoodを作って食べたり、お休みの日に島をドライブしたり、Livingで一緒に映画を見たり、リラックスしたWwoofLiveを一緒に楽しみました。
常々VegetarianMealには興味があったので、彼らと料理をともに出来たのはとてもいい機会でした。

この島からタスマニア本島に戻るボートは午前3時に島を出発、Bridportへついたのはお昼の1時頃、ちょうど本島が見えて来る頃、晴れて澄んだ海にはイルカやアザラシ、サメ、ペンギンが泳いでいるのが見えました。


旅の終わり、そして新たなる課題

ここで長かったWwoof生活は終了です。
最後の方はWwoof生活もお腹いっぱい。

旅疲れのようなものも出てきたので、当初から予定していたファーストビザの切れる頃に日本に一度戻る、という予定は変更せずに一度帰国することにしました。


その前に、この時私にはタスマニアでやっておかなくてはならないことがありました。

Mountain River(2つ目のWwoof先) でIrish Carpenter の恋人ができたので、その関係をこれからどうするか、All or Nothing で話をしたいと思っていました。

話はさかのぼりますが、Mountain Riverで彼に会った頃、私の方はCasual な恋人ならいらないと主張し、向こうは訳あって "I'm not ready for serious relationship." と言っていました。
それには、それなりに理由があって、私もその理由に納得していたので、条件付きでおつきあいすることになったのでした。

Wwoofが終わり、どちらにせよ一度日本に帰ることを決めていたので、その前に、もし自分達に未来がないのならきちんと終わらせてから日本に帰りたい、と思っていました。
結局、この先どうなるかお互い分からないけれど、共通の未来を探ってみましょう。
という内容で意見が一致し、これからのことを2人で話し合いました。

彼の身の振りには不確定要素が多く、それは彼自身も周りもどうすることもできない状態なのですが、それが今年中には多少落ち着くだろうということで、年内はその情勢を見守っているという状況です。

今回タスマニアでは、遠距離に近いようなかたちで3ヶ月程度しか一緒にいることが出来なかったので、もし彼がそのままAUSにいれることになれば、私のセカンドビザはふたりがその後どうなっていくか見定める為に使いたいと思っています。

さて、Wwoofが終わり、帰国の為にシドニーに戻るまでの一週間ほどは彼の家にお世話になることにしました。
家といっても、この時期、彼は仕事場が家から遠いため、現場でテント生活をしていました。

Port Arthurがあるタスマン半島のNubeenaという山間の一郭、AUS屈指のサーフィンビーチを眺めます。平日は時間を持て余すだろうと、現場の近所にGardening の仕事を見つけてきてくれました。
タスマン半島で景勝地に驚愕し、Hobart 近郊の動物園でWombat の赤ん坊(好奇心旺盛でとってもCute)をだっこし て、タスマニアの旅は終了です。

この後、シドニーで足早にこの一年間でできた大切な人たちに挨拶をして、日本へ帰国です。


まとめ

田村さんは私にとって、カウンセラーの様な存在でした。

といっても留学カウンセラーとかそういうことではなく、今自分が何を持っていて、何を欲しがっていて、どこに行きたいのか、田村さんとお話ししていると自分の中でいろいろなことがクリアになると同時に、次ぎに行く為に捨てるべきものと取っておくべきものが明確になり、どんどん先に進むための追い風を吹かせてくれます。

目の前の人間に絶大な興味を示し、その人の中にある物語を蚕から糸を紡ぎ出すようにするすると引出し、その生成物を今度は引き出された蚕が目撃する。

そんな体験が本当にありがたく、日本という枠組みより大きいスケールの中にポンと置かれたその生成物は国家という制限された場所によって染められることはありません。

それまでも、いろいろ旅をしたりはしていたけれど、なんだかんだいって長い間ずっと東京に住み続けていました。
旅のようなTemporaryなものではなく、暮らしながら生活をしながら土地を渡り人に会い、していくと、自分がそれまで使っていることに気づいていなかった感覚が浮き彫りになるような気がしました。


2013年6月5日




★→留学・ワーホリ体験談の目次に戻る
★→語学学校研究へ行く
★→ワーホリの部屋に行く
★→一括パック現地サポートを見てみる
★→APLaCのトップに戻る


APLaC/Sydney(シドニー多元生活文化研究会)


4/180 Bridge Rd, Glebe, NSW 2037 Australia
TEL : +61-466-980-743

APLaC(アプラック)は、オーストラリア現地(シドニー)に拠点を構えて、移住・留学・ワーキングホリデー等についての現地情報・無料相談・学校紹介を行っているエージェントです。
tamura@aplac.net




禁無断転載/(但しリンクはフリーにどうぞ!)
Copyright 1996- APLAC.
No reproduction or republication unless Copyright law allows.