渡豪の相談をしているときに頻繁に受ける質問の一つがお薬です。
持ち込めるかどうかですけど、まず普通の市販薬だったら問題ないと思います。かつてそこでトラブったという話を聞いたことないですし。
ただ、とある特定の疾患に対してお医者さんが処方してくれた特定の医薬品になると、持ち込めるかどうか以前に(持ち込み自体はそれほど問題ないとは思われる)、この薬品はオーストラリアで手に入るのか、いくらくらいするのか?処方箋はいるのか?やはり日本で1年分ゲットしてこないといけないのか?という点が問題になるでしょう。
普通のスーパーで売ってるレベルの鎮痛剤くらいなら僕も答えられるのですけど(てかオンラインショッピングで検索すれば大体わかる)、特殊専門的な薬剤については、もうお手上げです。学名を聞いても、商品名を聞いても、ましてや化学式を言われてもチンプンカンプンです。
こうなるともう専門家に聴くしかないんだけど、できれば
日本とオーストラリアの両方の薬剤事情に詳しいプロが望ましい。しかしそんな都合のいい人なんかいるのか?
実はいます。
APLaCの卒業生に
三谷和葉(かずは)さんという方がおられます。
体験談はココ。三谷さんは日本で薬剤師として調剤薬局で7年間勤務。WH/留学でオーストラリアへ。その後は永住権取得、現在は一児の母として子育て奮闘中。
和葉さん自身、こちらの
調剤薬局でもインターン研修をしてますし、
ファーマシーアシスタント Support the supply of Pharmacy medicines and Pharmacist only medicines という資格も取得しています。
それだけの専門知識を埋もれさせるのは惜しいから、世のため人のために還元しないさいとか焚き付けたのは僕です(笑)。
ということで、和葉さんの無料サービス。
オーストラリア渡航前お薬チェック
内容的には上のサイトに飛んでいただければ良いのですが、簡単にいえば「渡航前のおくすりチェック」 です。
すなわち
(1)その薬がオーストラリアでも販売されているか
(2)有効成分が同じ薬があるか
を確認するだけのシンプルなサービスです。
それ以上の突っ込んだことは難しいそうです。
和葉さんのお薬相談は一時期休止しておりました。
理由は多岐にわたるのですが、実際にやってみると有料相談が多く、且つ複雑なケースが多く、真剣にやっていくとメールだけの相談では限界があることです。
また和葉さん自身、日本の現場から離れて日が経つにつれ、最新の処方や慣行を調べ直したり、また調べたくらいで分かるのかという問題もあり。
一方、ChatGTPで聞いてみたら、結構なレベルまで答えてくれる時代になった。
以上の次第で、もう少しやりかたを考え直したほうがいいかなということで、しばし再考のためにお休みすることにしたとのことです。
で、考え直して「これなら出来るかな」ということで、同一薬のチェックだけに限定し、且つそれなら無料で提供しようと。
あとこれは個人的な蛇足ですけど、相談を受けて必死で調べて返信しても、それっきりで、礼状メールはおろか、受信しましたの報告すら無い、というのが常に一定数いるようで、それがモチベーションを阻害してる部分もあるんじゃないかなーと思ってます。いわゆる忠度(ただのり)君ね。善意の食い逃げ君とも言うけど。
僕なぞは1996年にAPLaCを始めてもう30年にもなりますので、そういうのは慣れっこですけど、普通に考えて「やってられっか」になっても不思議ではないです。まあ、和葉さんがそう明言したわけではないけど、なんとなく感じるものがあったし、焚き付けた責任もあるしで、ちょっと言ってみました。
ということで、薬と同じで「用法を守って」お使いくださいませ。