「ファーストフードがますます早くなる」 シドニー大型スーパーマーケットの1つであるウールワース、シティ店(シドニー中心部に位置する)が、「持ち帰り用惣菜」に精力を注ぎ、食品売り場を改装中。来月にはオープンの運びとなった。 これは市場調査の結果、忙しい共働きカップルに増加により、「手間のかからない食事」に対する需要が高まったことで、着手したもの。多民族国家を反映して、タイ料理の「なすと牛肉のカレー」から、果ては「「ワイルドマッシュルームのスープ」まで、多種多様なお惣菜が並ぶそうだ。 ライフスタイルの変化に伴う「便利な持ち帰り用惣菜」へのニーズが高まっており、既にニュートラルベイ(シドニー市木部の高級住宅街)の同ウールワースでは100種類以上の持ち帰り用惣菜の扱いを始めている。 この新たな潮流に遅れまいとして、他の大型スーパーマーケットも次々とこの分野に参入しはじめている。ウールワースのマネージャーによると、「これからの5年間、スーパーマーケット業界にとって持ち帰り用惣菜は唯一の大改革部門である」と語っている。別の大型スーパーマーケットであるフランクリンは、2000年までに400万ドル(約400億円)を投入しいて、お惣菜を含めた生鮮食料品類売り場をさらに拡大する予定だそうだ。 「オーストラリア人は一般的に、”現在の生活を楽しむこと”や”手間のかからない食事”には財布のヒモをゆるめる傾向がある」と、スーパーマーケットでは分析している。 今やスーパーマーケットは既存のレストランやテイクアウェイの店を直接の競争相手とみなしている。 市場調査によると、共稼ぎの場合、仕事で疲れて帰宅した後には、食事の支度をする代わりに「便利で手間のかからない食事」を求めている、とウールワースの担当者は言っている。 「オーストラリアの社会は明らかに20〜30年前とは大きく変化しました。広範囲な選択肢を提供し、お客様がそこから選択していただけること念頭に置いています。レタスを例にあげるなら、5年前には2〜3種類しかなかったのですが、今やウールワースでは18種類以上のレタスを取り揃えています。」 |
翻訳文責:柏木