写真は、去年行われたダーリングハーバーでのインディアン・フェスティバル。シドニーではこのテのマルチカルチャル・イベントが目白押しです。Multicultural Sydney Festivalsが情報源になりうる筈なのですが、1年前で更新が止まってますねー。ただ、ここのカルチャー別リンクをたどって興味のある母体団体にいって調べる方法があります。シティに限定すれば、ココもそこそこ使えます。が、意外とここを見れば全部(ローカルイベントも含めて)わかるというサイトが無いのですね。ダーリングハーバーのサイトも今見たら全然役に立たなくなってるし、一見使えそうなココもお役所サイトらしくて使えないし。結局、SMHの土曜日版でしょうか。知ってる人教えてください。
さらに、国内政治的な事情もあったようです。47年の独立当時は、独立の高揚や印パ戦争もあって与党国民会議派の支持率も高かったのですが、そんな独立時の高揚がいつまでも続くわけもないです。Party is overです。国民の支持を得るためには、微妙に変わっていく国民の意向に対応しなくてはなりません。当時、南インドでは共産党指導のもとで農民運動が繰り広げられており、そういった左派的なムーブメントを取り込むためにも、革新的なイメージを打ち出さねばという与党国民会議派の台所事情もあったようです。ちなみにここでなんで南インドなの?というと、アーリア人侵入に押しやられたドラヴィタ系の住人が多いエリアであり、伝統的に反権力傾向が強いそうです。なるほど数千年前の伏線がここで出てくるわけですね。。
しかしながら、最近の環境保護の趨勢においては、緑の革命の評判は必ずしも良くありません。確かに高収穫をもたらすのだけど、その代わり大量の養分と水分が必要なので、化学肥料や大規模な灌漑を促し、インドにおける塩害その他の環境破壊につながっていくという批判が出てきました。緑の革命による福音も事実なら、これらの批判が指摘する問題点もまた事実なのでしょう。ここは結構微妙なところですねー。確かに環境問題は大事なんだけど、ファナティック(狂信的)なのもどうかと思うし。緑の革命批判を受けてボーローグ博士が反論している文章がネットでみつかったのですが、興味深いので原文のまま書いておきます。"some of the environmental lobbyists of the Western nations are the salt of the earth, but many of them are elitists. They've never experienced the physical sensation of hunger. They do their lobbying from comfortable office suites in Washington or Brussels. If they lived just one month amid the misery of the developing world, as I have for fifty years, they'd be crying out for tractors and fertilizer and irrigation canals and be outraged that fashionable elitists back home were trying to deny them these things".(西欧社会の環境ロビイストのなかには勤勉で尊敬すべき人々もいるが、多くの者はエリート階層におり、飢餓というものがどれだけ苦しいものなのか体験したこともない。彼らはワシントンやブリュッセルあたりの快適なオフィスに籠もってロビー活動をしているわけだが、もし彼らがわずか一ヶ月でも発展途上国の苦しい環境に身を置いたとしたら=私はそういう現場に50年もいる=、彼らだってトラクターや肥料や灌漑を!と叫ぶであろうし、彼らの叫びを否定しようとする本国の着飾ったエリート達の言動に激怒するであろう)。氏の苦渋と怒りがにじみ出ているようなコメントです。