写真は、Fivedockでのスナップ。メインストリートの、横断歩道でもなんでもない場所をお年寄りの二人が悠然と渡り、それを警笛を鳴らすわけでもなく、停車してのんびり待っている車両。
ここと
ここに連続写真を挙げておいたので並べてみるとより雰囲気が分かると思います。後続車の近づき方からみてかなりのんびり待ってる様子がうかがえるでしょう。たっぷり30秒は待ってたと思います。日本でもありふれた風景かもしれないけど、今の日本でこれやってると"暴走老人”とか言われちゃうかも。
オーストラリアの良いところは弱者に優しい点ですが、別にそれを「優しい」とも「イイコト」とも思ってなく、「人間だったら当然でしょ」みたいな部分があります。だから当然のごとく老人はストリートを渡り、当然のごとく車は待つ。この「当然ごとく」って部分がキモなんだろうなって思うわけです。ここを出発点にして、この写真をじっくり見てるとエッセイ1本書けるくらい色々なことが読み取れます。「ゆとり」とはなにか、国家・社会とはなにか、何でもかんでも政府任せにして自分が動かなかったらいい社会になんかなるわけないじゃんってこととか。
Fivedockはシドニー西部のサバーブですが、有名なリトルイタリーLeichhardtの隣の隣です。でも、最近観光化というかチャラくなってきているLeichhardt→Haberfield→Fivedockと奥に行くに従って昔ながらのイタリアンコミュニティーっぽさが残ってるような気がします。安くて美味しいケーキ屋さんもあります。この写真はケーキ買いに行ったときのスナップでした。