今週はガラッと趣向を変えて、思いっきり与太話をします。
もちろん文中に出てくる科学知識は僕が適当に書いてるだけなので、良い子の皆さんは鵜呑みにしてはいけません。
「やあ、まいどー!」
「え?あ、はい。」
「ちょっと、兄ちゃん、アンケートに協力してんか?すぐ済むさかいな」
「あ、でも、そういうのはちょっと、、、」
「あー、いや、別に怪しいモンやないねん。後でなんぞごっつ高いモン買わされるとか、個人データー流されるとか、そんなんちゃうから、安心して」
「安心してって言われても、ど、どこの会社というか、機関のアンケートですか」
「えっとー、なんて言えばいいの?これ、ぶっちゃけた話、宿題やねん。あんたらの世界の言葉で言うと」
「あんたらの世界って何ですか?まるでこの世界じゃないところから来たみたいな」
「あら、まずったかな、、、え、、、と、、ブラ※気==インガッチル÷、、、」
「わ、なんだなんだ」
「あ、ごめん、なんかこっち来てからこれ調子悪うてな。あー、誤魔化すの面倒臭いから正直に言うわ。実は、俺、宇宙人やねん。この星から239877634ガミスくらい離れている、、って言ってもわからんな、この星の科学単位で言うと、、えーと、そっそ、87万光年ほど離れてるとこ。ま、比較的近いわな、すぐそこ。ご近所さんやわ。」
「はあ?」
「ま、そんなんいきなり言われても困るわなあ。よっしゃ、証拠見せたるわ。よう見とき!」
「え?、、、あれ?」
「へっへー、見えへんやろ?」
「ちょっ、ちょっと冗談はやめてくださいよ、どこに行ったんですか?」
「どこにも行ってへんがな。でも見えへんようになったやろ?あんたらの視覚器官の感知できる可視光周波数帯ってごっつ狭いから、光線反射率をちょっといじったらすぐに見えなくなるワケやね。ようまあ、こんな狭い視界領域で生きてるわ、えらいわ。」
「ちょ、ちょっと、何言ってるんですか!悪ふざけはたいがいにしてくださいよ!」
「悪ふざけちゃうって。いきなり宇宙人とか言われても信じられんやろから、ちょっとだけ証拠見せてるんやないか。この時代の地球では、遠隔で光線反射率を自由にいじくる技術はまだ開発されてへん筈やろ?ガイドブックに書いてあったけど。ほったら、こういうのはどやっ!」
「え、あれ、、、うわっ!あわあああああ!」
「あ、ゴメン、びっくりさせ過ぎたかな。元の姿に戻るからな」
「・・・・・・・」
「あー、口もきけんようになってしまったか。いきなりだったからなー。悪い!でも、まあ、あんらの言う”宇宙人”ってイメージを再現して見せただけやん。な?こんな感じやろ?ひろっとしとって、頭が異様にデカくて、、、、」
「・・・・・・」
「せやから、、、、聞いてる?おーい、生きとるか?」
「・・・・・・・」
「ああ、瞳孔軽く開いてるね。なんちゅうヤワな生き物や、大した視力ももっとらんくせに。えっとー、こういうときには、どうすんだっけな、、、えーと、、、精神安定波動のAとBの併用、、、と、、、、、あ、、、これね、」
「・・・・・・・ぶはあ!はあはあはあはあ。。。。」
「おー、ココロちゃんと着地したかー?あー、大丈夫そうね」
「な、な、なんなんだか、あなたは!」
「だーかーらー、言うてるやん、さっきから!宇宙人!ウ・チュウ・ジンね。わかる?宇宙からやってきた人の意味ね。」
「はあ、、、」
「飲み込み悪いね、キミ。俺かてね、好きで宇宙人やっとるんとちゃうんよ。ていうか、そもそも自分が宇宙人だなんて思ってないわけ。俺らからしたら、キミらこそが宇宙人なわけ。そのうちあんたらも宇宙に出かけてって、どっかで誰かと出会うやろけど、そのとき自分のことを”宇宙人でーす”って自己紹介せなあかんわけよ。でもな、宇宙人から”宇宙人だー”って指さされるのって、あんまりいい気分のするもんやないで。わかる?」
「はあ、、、、しかし、、、」
「あーもー、自分、テンポ遅いから、俺が代わりに言うね、いいね。じゃあ宇宙人のくせになんで、こんな地球人の、それもあんたと同じ日本人の、それもバリバリの大阪の兄ちゃんのカッコして、大阪弁喋ってるのか?ってところが疑問なんやろ?」
「は、はい」
「これは俺のほんまの姿とちゃうし、ほんまの言葉でもない。そりゃそうやがな。ホンマの姿出したら、キミ、気絶してまうし、喋ったところで可聴周波数帯域を越えたりするからそもそも聞こえへんと思うわ。俺だって、重力やら大気成分の関係でそのままの姿では出られへんしな。」
「じゃ、僕が今見てるのは、、、」
「そ、マボロシみたいなもん。ある特定の空間にピンポイントでエネルギー照射を行って、そこに存在する分子の配列を変え、キミらの可視光線の反射係数を計算してやね、、、、ま、そういうことをすると、キミらにとっては目の前に居るように見えるってわけやね。声は空気振動を与えればいいからもっと簡単ね。キミの姿と声はその逆のルートで俺んとこ来るね。スピーカーがマイクロホンになるのと同じ原理ね。」
「そ、そんなこと、、、、嘘でしょう?」
「似たようなことキミらもやっとるやん。テレビとか携帯電話とか。あれと原理は同じやん。」
「え、全然違いますよ、だって、電話機とか受信機がないじゃないですか」
「そんなんキミらの科学力がまだ原始的やから、いちいち機械を媒介にせなならんだけの話でな、最終的にはキミの感覚器官、つまり耳とか目やね、の周辺の空間がある特定の”動き”をするから、それが”見え”たり”聞こえ”たりするだけやろ?だから、ダイレクトに空間の分子配列やらエネルギー伝達波動のパターンを操作してやればええわけやん。わかる?わからんか、、、」
「わかりません、、、、」
「ま、ええわ。とりあえず、キミの目の前の空間には俺はおらん。見えてるだけ。」
「じゃあ、あなたはどこに居るんですか?」
「上。キミの家の上におる。空に浮かんでるわ」
「え、、、、!」
「あ、あ、カンちがいしたらあかんで、なにもUFOが浮かんでるわけやないで。」
「何もないじゃないですか、雲しか浮かんでないですよ」
「その雲。キミらには雲に見えるやろけど、あれは俺の乗り物をカムフラージュしてるだけ。そんないちいちUFOみたいな目立つモンに乗っ取ったら大騒ぎになるわなー。もちろん光線の反射波長をいじくったらキミらには見えんようになるけど、影響エリアが大きすぎてこれも問題やし。」
「はあ、そ、そうなんですか、、、、。あ、あと、なんでそんなに人間の言葉が上手いんですか?」
「これ?自動翻訳ソフトがあんねん。翻訳ゆーても言葉だけとちゃうで、その時代、そのエリアの文化やらなんやら全部変換してくれるんや。せやなかったら、いちいち”宇宙人の来襲”やらゆーて大騒ぎになるやろ。大阪弁でこのカッコしてるのも、キミらのエリア、、、えっと”ニホン”っていうの?で、「見知らぬ他人に話しかけても最も違和感の少ない言語」という選択をしてるだけなのね。まあ、一番日本でフレンドリーな言語=馴れ馴れしい言語ってことね」
「はあ、それは何となくわかります」
「おお、ようやく分ってくれたか!」
「でな、アンケートの宿題やけど、、、、」
「はあ、、、」
「あなたは自分の身体にあるホクロの場所とサイズを全部知ってますか?」
「え、ええ?」
「だからー、自分のな、身体にあるホクロ、ホクロしってるやろ、あの黒い小さな、、、」
「ホクロなら知ってますけど」
「自分の身体にいくつホクロがあって、どこにあって、どれだけの大きさかって全部言える?」
「いや、、、、それは、、、、この左手の肘のあたりに一つあるのは知ってますが、全部はとても、、、」
「ふんふん、さよけ、、、、うーん、せやろなー、はいはい、わかりましたー」
「あの、、、」
「ご協力、感謝しまーす!ほなっ!」
「あ、あ、あ、、、ちょ、ちょっと!」
「なに?なんか問題ある?ね、高額商品を売りつけもせーへんかったし、個人データーも取ってないやろ?ゆーたとーりやろ?問題あれへんやろ?」
「いや、それはいいんですけど、なんか釈然としなくて、、、その、、、もう帰っちゃうんですか」
「うん、アンケート終わったし、あんま邪魔したら悪いし」
「いや、べつに邪魔じゃないです。あの、き、聞いていいですか?なんでそんなアンケートしてるんですか?」
「聞きたい?これ話すと長(なが)なんでー。」
「長くてもいいです。だって、宇宙人と喋るなんて機会は、あ、宇宙人って言っちゃいました。ごめんなさい」
「あ、ええてええて、気にせんといて。せやけど、自分、優しいね。結構いい人かも。好感度高いから教えたるね。この宿題やけど、俺、キミらの世界でいえばキミと同じ大学生みたいなもんなのよ。これはレポートね。これ出さないと単位危ないのよ。わかる、単位」
「わかります、今までで一番よく分ります!」
「なんや、キミも苦労してそうやねー、いいトモダチになれるかも。」
「と、友達ですか、、、え、で、なんのレポートなんですか?」
「これねー、うーん、うーん、どっから説明したら分るやろか、、、、えーと、、、、キミ、神様信じる?」
「え?」
「いや、神様。アナタは神を信じますかー?って」
「いやあ、別に、その、、、、」
「せやろな。このエリアは無意識下における超越的存在の影響が少ない種族やとガイドブックにも載っとる。でもな、どうも神様ゆーのはおるらしいんや」
「え、そうなんですか?」
「いや、俺もよう分らんけど、そういう説が俺らの中では最近有力やねん。最新学説ってやつね。」
「へーーー」
「あ、誤解せんといてな。別にキミらが考えているような”神様”のイメージとはちょっとちゃうねん。超越的存在ってところがそうだと。なんというか、想像を絶してごっつ巨大なヤツがおってやね、そいつが朝顔の観察日記やオタマジャクシの観察をするように全宇宙を作って観察してるんじゃないかって説なんだけどね」
「え、、え、?」
「ね、話デカすぎてよう分らんやろ?えーと、キミらのレベルでもこの宇宙の誕生からの経過時間が、キミらの尺度でいえば137億年だというのが明らかになってるわけやん?だから、137億年前に、どこぞの誰かが、”ほな、一発宇宙でも作ってこましたろか”ゆーて作って、作った後延々これを観察してるんじゃないかってことやねん。まあ途中で飽きてほったらかしになってたり、ホコリかむってるのかもしれんけどな。」
「そんな、馬鹿なことって、、、作るったって、どうやって?」
「あ、宇宙作るくらいやったらね、俺らのレベルでも最近なんとか出来るんじゃないかって新説も出てるのよ。そーんなに難しいことせんでも宇宙くらい出来るらしいで。」
「そうなんですか?」
「うん、俺もよう知らんけどね。でもな、いったいどこのどいつが何のために作ったのか?となると、もう俺らでもお手上げやねん。生物レベルというか、存在の階梯が違い過ぎちゃって、、」
「存在の階梯?」
「まあ、レベルちゅーか、ランキングみたいなもんで、あ、俺のやってるレポートがその宇宙階梯論なんだけどな。」
「はあ?」
「例えばな、キミら人間にとって、アリの巣作りとか、生活とかは分るわけやん。でも、アリから人間社会を正確に理解するのは無理やろ?」
「そりゃ、そうですよ」
「同じように、人間からしたらウィルスが感染するメカニズムとかは分るわけやけど、ウィルスからこの地球のありようなんか分らんわけやん?これが「階梯が違う」ってことなのよ。」
「というと、、、じゃあ、僕らはウィルスみたいなもんだというわけですか?」
「そうそう!なんや急に冴えてきたやん、自分!まあ、正味のところ、ウィルスなんだか、アリなんだか分らんけど、俺も自分もその巨大なヤツからみたら似たようなもんやねん。だから、俺らがいっくら考えてもレベルが違い過ぎちゃって理解できないわけよ」
「俺とキミも、まあ同じような階梯におるわけやん。だからこうやって翻訳作業もできるわけだし、意思疎通も出来るんやね。でも、実際のレベルは結構違うんやで」
「レベルっていうと、、、?」
「分りやすいところでいえば身体の大きさであったり、タイムスパンであったり、、、」
「あなたはどのくらいの大きさなんですか?」
「えーと、キミらの尺度で言うと1000メートルくらいかな」
「1000メートル?身長1キロ!そんな、、、!」
「せやから、雲の中でぽっかり浮いてるわけやね。もちろんな、この地球の大気成分と重力で、しかも有機生命体で1000メートルの個体は生存が難しい。体長1000メートルの身体重量を1G条件下で支えるだけの骨格を作る原子や分子間結合があるかどうかって話もあるわけ。カルシウムくらいではヤワすぎてあかんねん。でも、それは地球という限られた諸条件での話なわけや。前提条件が変わって、しかも有機生命体でなくてもよかったら、生命のありようなんかなんぼでもある。」
「そうなんですか」
「そらあるでー、生命ゆーのを舐めたらあかんで。宇宙は広いでー。体長1光年というドエライ生物も実際におるんや」
「いちこうねん?身長がですか?」
「キロメートルに直すと、えーと、9460兆7304億7258万0800メートルか。な?身長1000メートルなんて小粒やろ?あっははは」
「絶句、、、」
「もちろん、こんなデカいやつは有機生命体ではありえへん。電気生命体ゆーて、電流のなかに生じる意識構造なんやけど、彼らは彼らで個性があって、自我があって、社会があるんや。ま、いろんなヤツがおるってこっちゃ!」
「なるほど、、、」
「でも、そいつかてせいぜい1光年やろ?ほんでもって宇宙を作ったヤツってのは、もしかしたら全宇宙よりも大きいかもしれんわね。宇宙が「朝顔」サイズに思える奴だとしたら、よ?ほったら、自分、なんぼやねん、大きさ?今時点で宇宙の大きさが470億光年ゆーから、そいつは今の電気生命体よりも最低470億倍デカいってことやん?」
「あのー、僕、もうちょっと身長欲しいなーとか密かに思ってるんですけど、なんかそんなことどーでも良くなっちゃいました」
「お、そうなんか?俺から見てたら自分ら皆似たようなサイズやなと思ったけど、そーゆー悩みはやっぱりあるんか。俺もなー、実はなー、あと70メートルくらい身長があったらなーって思うことはある。うん。ま、しゃーないわな」
「しょうがないですよねー」
「せやせや、なんやいきなり元気になったやん、自分」
「それで、タイムスパンというのは、、、」
「お、そうそう。俺らの寿命は地球時間に換算して1万年ってところなんだけど、、、」
「いちまんねん!」
「だからー、そうイチイチ驚きなや。身体の大きさが千倍やったら寿命が百倍あってもええやろ。今の俺は、大体2000歳だから、可能生存期間の20%消化ということで、キミと似たような感じやねんな。実際、まだガッコ行ってるし。あと300年もしたら就活せなならんのよ、ちょっとブルーね」
「親近感があるような、ないような、、、でも、2000年も学校通ってるですか?」
「覚えることたくさんあるしなー」
「はあ」
「キミと俺とは、全宇宙レベルからしたらだいたい同じ階梯におる生物同士やねんけど、それでもこれだけ違うわけね。それに考えてみ?キミと同じ地球におる生物であっても、ぎょうさん種類やら生命時間が違うやろ?キミも生命なら、その辺の雑草も生命だし、ウィルスかて生命や。な、地球という、大気組成成分やら重力やら基礎前提条件を同じにしても、これだけバリエーションがあるわけ」
「はい」
「生命時間かて、人間はせいぜい100年かそこらだけど、植物だったらもっと長いヤツはおるわな。樹齢4000年とかいう個体もザラにあるやろ?かと思うと、カゲロウなんて昆虫は成虫になってからわずか1日で死ぬんや。これは有名やから知ってるやろ?」
「それ、聞いたことがあります」
「カゲロウ可哀想ーって思うけど、それでも成虫になってから1日や。なんたらいうハチは卵から孵化して勘定しても僅か数時間の寿命しかないやつもおる。同じ昆虫でもなんたらシロアリとかいうオーストラリアにおるシロアリの女王蟻は100年生きるというのもおるらしい。な?バラバラやろ?」
「ほんと、そうですね」
「しかし、それかて地球という独特の環境因子に宿命づけられた生命パターンに過ぎんねや」
「生命パターンってなんですか?」
「せやからー、自分らだいたい有機生命体やん?炭素がキー原子になってるわけね。なんでそうなってるのか、キミは知っとる?」
「え?」
「あ、いいから。答、期待してへんから。一応振ってみただけね」
「はあ」
「このあたりの星系では、水素、ヘリウムとか炭素、水素、窒素がわりと多いねん。せやからそのあたりの素材を使って生命が出来るわけね。卵があるからオムレツを作る、レバーとニラがあるからレバニラ炒めを作るようなもん。」
「レバニラ炒めですか、、、で、その、幾つかある原子のなかで何で炭素なんですか?」
「ええ質問やね。それは素材に適する適しないがあるからやね。ほんま言うたら地球には珪素が圧倒的に多いさから珪素系生物が出来ても良かったんやけど、珪素は岩石を作って生命を作らん。なぜか、安定しすぎるからや」
「はあ、安定してたらいけないんですか?」
「あかんあかん、生命ちゅーのは動いてなんぼや。常に常に環境に適合しようとして、あれこれ試行錯誤して、あれやったりこれやったり、とにかくイラチな物体なんや。特にキミらのいる太陽系のようなまだ若い星域ではそうや。”わしゃこのままでええですたい”とかゆーとる原子は不向きやねん。”一生あなたと一緒に”という貞淑なやつもあかん。しょっちゅうパートナーを変えて浮気っぽいヤツがええねん」
「パートナーって?」
「ああ、せやから原子同士がつっついて分子になるね、分子同士がさらにくっついて高分子になるね、それが積み重なって複雑な構造になって生命現象というのが起きるね。どんどん他の原子や分子とくっつかないとあかんねん。珪素やヘリウムというのは素材は大量にあるけど、性格として妙に安定してるから生命を作る素材には不向きやねん。わかる?」
「なんとなく、、、」
「だからー、自分、目え逸らさんでええでー。たかだか20年しか生きてないんやから分らんでも恥やないで。俺なんか生まれて300年たってようやく個体自我意識=モノゴコロがついたんやから」
「それ、慰めてるんですか、馬鹿にしてるんですか?」
「馬鹿になんかしてへんよー。それぞれのタイムスパンがあるゆーことや。でな、なんで炭素かというと、炭素は結合手が4つもあるんや。二股かけるどころか4股かけとるわけやね。超浮気者やねん。だから接着剤としては便利なのね。だもんで、ほなこの炭素でいっちょ作ったろかいということで炭素系、つまり有機生命体という生命パターンになるわけね、ものすごーく大雑把に言うと」
「ふむ、そういえば大学入試でやったような、、、」
「せやろ。このくらいやったら自分らかて解明してる筈や。せやけど、これかてたまたまキミらのおる星系の特産物がそれだったというだけの話やん?海辺に近いから活魚料理、山里だから山菜料理みたいなものよ。別に生命ゆーたら炭素基軸の有機体でなけりゃいかんってものではない。それは、ナンプラーが入ってない料理は食い物ではないとか、料理には全てオリーブオイルが入ってるべきやというくらいアホな話であって、生命なんかあらゆるバリエーションがあんねん」
「じゃあ、有機生命体以外の生命もあるんですか」
「ぎょうさんあるがな!てゆうか、有機生命系の方がマイノリティーやで。ただし」
「ただし?」
「有機生命体以外の生命パターンに接しても、キミらがそれを”生命”やと思うかどうかは保障の限りではない。理解でけへんで、ただの自然現象としか思わないかもしらん。ま、生命かて自然現象の一つに過ぎんわけやけど。」
「例えばどんなのがあるんですか?」
「キミらに身近な例でいえば、オーロラとか太陽黒点とか、、、」
「あれって生命なんですか?」
「ごっつ原始的やけどな、でも、俺らの世界ではあれも立派な生命やねん。だから、もうここまで来ると、「生命」とは何かという言葉の問題に過ぎんけどね。でもな、地球と同じサイズのウィルスがおったら、多分キミらはただの自然現象としか思わん筈やで。」
「なるほど、、、ていうか、なるほどなのかな、、」
「まあ、しゃーないねん。そもそもが100年とかいう極端に短い寿命なんやから、分るわけがないねん。あの、そのへんのアリに正確な世界地図を作れゆーても無理やろ?それぞれの生存レベルやテリトリーやタイムスパンがあるんや。」
「はい」
「あんな、2時間の映画のどっかの断片を1秒だけちらっと見て、それでその映画のこと分る?まあ、断片でもそれが西部劇とか時代劇とかそのくらいは分るか知らんけど全体はとてもわからんでしょ。」
「それは、無理ですよね」
「せやろ。さっきの例で朝顔の観察日記をつけるとするやん。でも寿命が一日しかなかったら、種をまいたところでタイムアップやん?そもそも1日しか寿命がなかったら、種を見てもこれが生命体であるとは思わんかもしれん。砂や小石と思ってまうかもしれん。一つのことを知るためには、それなりにタイムスパンが必要やということですわ」
「じゃあ、人類には宇宙のことなんか到底知りようもないんですか?それを思うとなんか悔しいというか、悲しいというか」
「あ、別に気を落とすことあれへん。多分もうしばらくしたら寿命伸びると思うで。俺らみたいに1万年というのはちょっとどうかと思うけど、1000年くらいやったら近日中になんとかなるんちゃうかな」
「ほ、本当ですか!?寿命千年!」
「いや、それなりのことせんと伸びんけどね。そもそもなんで寿命なんてあるか知ってる?キミらの生命系の場合、単位時間あたりの環境変化が非常に激しい地球というところで生まれ育ったから、環境適応が第一課題なわけね。だから、全てはそれを基軸に動いてる。常に変化や進化が必要やねん。どうやってそれをするかやけど、単純な生物やったら単に細胞分裂すればいいけど、複雑な生命体になるほどあらゆる遺伝子の組み合わせを試して技術革新をすんねんな。それがセックスね」
「え、セックスですか」
「そっそ。あれは雄と雌の遺伝子を半分づつ組み合わせて、いろんな組み合わせにトライするわけや。キミの好きな大学入試の用語でいうと、真核細胞の減数分裂ってやつやね」
「う、と、遠い昔にやったような、、、」
「ごまかさんでええわい、どうせ最初からよう分ってへんかったんやろ?」
「う、、」
「ほらまた目え逸らした。ところで、自分、麻雀やる?」
「そんなに、あ、でもルールくらいは知ってます」
「ほったら麻雀の例で言うとね、最後まで終わったらパイをがちゃがちゃかき回すやろ?あれがセックスね。で、かきまぜた結果、また新たな配牌になるわけね。その手の良し悪しによって、ゴミの手だったり、役満あがったりする基礎が出来るね。トランプでも一局終わったらシャッフルするやろ、あれと同じ。セックスとはすなわち遺伝子シャッフル。これは知ってるやろ?」
「ああ、そのくらいなら何となく」
「でな、別にシャッフルせんでもええわけよ。無限にやり続けてもええわけよ。でも、最初の手がクソやったら、あと幾ら続けても効率悪いよね。また長くなればなるほどフリテン食らうリスクもあるしさ」
「フリテンってなんですか?」
「自分ルール知ってるんと違うんかい。まあ、ええけど、いろいろ制約が出てくるってことやねん。だから同じ個体で延々やってるよりは、どっかでスパッと止めて、シャッフルして、新しい手で始めた方が効率ええやん?で、どのへんで止めようかなって一局のサイクルが寿命やねんな」
「ふむ」
「あとね、教育問題ゆうのもある」
「え、教育、ですか?」
「比較的シンプルな構造の生命体やったら、もとからDNAに組み込まれている情報、ROM設定みたいなものだけで生きてける。いわゆる本能ってやつや。でも、複雑な生き物になってくると本能だけでは足りない。獲得するのに個体寿命を越える知識や技術を持ち始めると、個体の後天的獲得知識を次世代に伝えるという作業が必要になってくる。それがすなわち教育やん。な?親が子に教育するという。」
「それが寿命と関係あるんですか」
「大アリやがな!本能だけで生きていける生命体、つまり昆虫とか魚類とかは、産卵したらすぐに親の個体は死ぬケースが多いやろ?でも、教育をする生命体は、子供が育つまで親が生きてないとアカン。せやから寿命が長くなる傾向があるね」
「なるほどー」
「まあ、亀さんのように全然教育せんでも、親が延々生きてる例もあるから一概には言えんけどな。だから生きてる必要があるうちは生きてるし、生きてる必要がなくなったら死ぬ、それが寿命だと大雑把には言えるわね。」
「なんか、ドライというか、身も蓋もないというか」
「ま、しょせん自然現象やからな。雨が降るときは降るし、地震が起きるときは血も涙もなく起きると。せやけどね--」
「え?」
「せやけど、”はい終わり〜、お疲れ様でした!お帰りはこちら”というシステムって、誰が仕組んだんや?「これだけやったら死ぬ」と最初から設定されてる?そんなん誰がそう仕組んだんや?またな、年取るとだんだん老化するけど、なんで老化って起きるんや?」
「何やって言われても、、、」
「キミらの種族の中でもいろんな説があるみたいやけど、ほんまのところはよう分らんへんみたいね。物体やったら、時間が経つとだんだん分子間結合がゆるんでくるとか、エントロピーだとか、金属疲労だとかゆーのがあるけど、生体細胞は刻一刻リニューアルしてるんやで。ずっとリニューアルし続けていたら、理論的には老化も起きないし、死ぬこともないやろ?でも、なんで老化が起きたり、死んだりすのかってことやね。」
「うーん」
「例えばリニューアルに失敗してるという説がある。リニューアルゆーても今ある細胞のコピーやから、コピーのコピーのコピーって1万回繰り返したら段々質が劣化して来るやろ?DNAの遺伝子転写にミスが出てくるという説やね。」
「ミスるんですか?」
「おお!ミスるでー。ガンガン失敗しよる。というかな、この失敗するというところがDNA系生命体の巧妙のところやん。絶対に失敗せーへんかったら「進化」ゆーことも起きないわけや。セックスして、遺伝子者シャッフルして、何万回に一回シャッフルをミスる。そうすると奇形の個体が生まれる。そかしその奇形が新しい環境により有利やったら、それは奇形ではなく進化になるわけよ。要するに失敗するところに本来的な意味があるから、個体内部の細胞交換のときも当然ミスが出る。それが積もり積もって機能障害を起こし、”もうあきまへんわ”となったら死ぬという理屈ね」
「なるほど」
「でもね、それだけでもないんだわ。個体の数なんか無限にあるんやから、中には全然ミスらんというレアケースもある筈や。ミスったとしても致命傷にはならんとかな。そうなったら300歳生きる人間が出てきても不思議ではないやろ。でも、ええとこ120歳どまりや。なんでや?と。だから、最初っから、コピーできる回数が決まってるんじゃないかという説もあるわけ」
「コピープロテクトがかかってるんだ」
「そうそう、鋭いやん。それが遺伝子に書かれているストッパーとかいうやつで、こいつがプロテクトをかましてるわけね。”はい、規定回数に達しましたー”って」
「お客さん、看板ですよって」
「そうそう、、、って、その例えでええんかな、、、、ま、ええわ。せっかく自分がノっとるところやし。まあ、細かい理屈は置いておいてやね、プロテクトがかかってたらどうしたらええ?」
「プロテクトを外してしまえばいいです」
「そうそう、キミがいつもパソコンで違法コピーをやってるようなものやね」
「や、や、やってませんよ、僕は!」
「だから、目え逸らすなゆーてるやろ。説得力ないで。いずれにせよ、何らかのメカニズムで老化があったり、死んだりするんだから、それが分ったら止めたらええのね。どの生命体も、一定の進化レベルに達すると気づくようになるって言われてるんや。”何や、ここにスィッチがあるやんけ、止めたらええだけやん”って気づく。でも、一定レベルに達しないと気付けへんように作ったる」
「作るって誰が?」
「それが、神様やんか。朝顔の観察日記の兄ちゃんやがな。自分でトイレにいけるようになったら、もうオムツは要らないよね、みたいなシステムやね。よう出来てるんや、これが。そのスィッチに気づいた種族は、その時点で種として大きな飛躍を遂げる。なんせ寿命が10倍、100倍に伸びるんやからな。ダビンチみたいな天才に1000年仕事させてみい?どれだけ伸びるか。」
「それは、そうですね」
「それに種の変化として生殖ということの意味がぐーんと低下する。なんせ中々死なないんやから、セックスしようという意欲も自然になくなる。ということは遺伝子シャッフルという、下手の鉄砲方式の非効率な進化方法から抜け出して、より効率のよい進化に進むということでもあり、また進化そのものもそんなに必要ないってことにもなる、、ありとあらゆることが変わるんや。だからキミら人間は,その時点でもう人間ではなくなり、何か新しい存在になるわ。」
「はあ、、、それって全宇宙的にそうなんですか」
「はっきり確かめたわけやないけど、だいたいそうみたい。今宇宙で自分らみたいな種は100億ばっかおって、このスィッチに気づいてオムツが取れたのが半分くらいおる。俺らの種族も気づいてるで。まあ3億年くらい前の話やから、ごく最近のことやねんけど」
「そうなんだ、、、」
「だから、多分、自分らの種族の場合、もうしばらくしたら、誰か賢いヤツがそのスィッチに気づくと思うで。てか、もう自分らもそろそろ気づかなあかんで」
「そ、それは何時なんですか?」
「そんなん知るかいな、明日かもしれんし、1000年後かもしれんし。ま、その程度のタイムラグ、大差ないやろ?」
「大ありですよ!僕、生きて無いじゃないですか」
「あ、そっか、自分ら100年かそこらで死ぬんやったな。まあ、10年後くらいにはいけると、、思うで、、」
「また、そんなミエミエの慰めを、、、」
「ミエミエやったな。すまんな。」
「いいです。で、それで、ホクロの話は、、?」
「おお、それそれ!一番肝心なところ忘れとったわ。その朝顔の兄ちゃん、つまり神様がやね、宇宙を作って観察するときに、個々の生命のデーターを取るために、その個体のデーターを何カ所かに集約保存しておいて、あとで回収するということをやっとるという説がある。かなりほんまらしいけどな」
「そ、そんな、全宇宙の全生命体にですか?」
「生命だけかどうかは知らんけどな。まあ、兄ちゃんとしても、始めた以上は観察せなしゃーないやろ。ていうか、ほんまは話が逆で、先にホクロ的なデーター集積が発見され、なんでこんなモンがあるんや?という話になり、もしかしたら誰か観察してるんちゃうかという話の流れになってんねんな」
「でも、全宇宙でしょ?そんな膨大な数と時間がかかるじゃないですか。そんなの到底不可能、、、」
「俺らレベルの生命体にとってはな。でも、相手は階梯が何ランクも違うバケモノみたいな存在なんやで、そのくらい屁でもないかもしれんやん。なんせ宇宙作ってるくらいやからな。まあ、全部ひっくるめて”宇宙キット”みたいにして売ってるのかもしらんけど。」
「そんなキット誰が作るんですか」
「だから、それはそいつよりも更に階梯の上の存在やね。もう上には上が無限にあるんや。だいたいこの宇宙かて、別に一つやないんや。何億という数であるらしいで。」
「そうなんですか?」
「だって考えてみい?ビッグバンで宇宙が出来ましたゆうわな、ほたらその前は何があったんや?ちゅう話になるやん。宇宙に果てがあるのかとかさ、言うやん」
「そうですね、考えても分らんですけど」
「それが、俺らの種としての知的限界やねん。だいたい、「宇宙」というのも存在のあり方としてはごく一部に過ぎんという話も出てる」
「え、どういうことですか?」
「だから、こうダーッとやたらだだっ広い空間があって、所々に星やらブラックホールがあって、、というのが全てではなくてやね、俺らの想像もつかんような、、、、例えば時間と空間というド基礎から違ってるような存在もあるらしい。いや”存在”ですらないという。例えば、俺らが金魚鉢の金魚みたいなもんだとするね?金魚鉢は世の中に一つだけやなくて幾らでもあるやろ。と同時に金魚鉢ではない世界、ていうかそっちが普通やけどな、もあると。でもそれを金魚鉢の金魚が理解できるか?というと、まあ無理やね」
「はあ、気が遠くなってきた、、、」
「で、話戻して、ホクロやけどな」
「あ、そうだ、こんなホクロにデーターが入ってるんですか?」
「その、キミらの理解できるレベルでの記録方法、、、、つまり三次元的な記録方法ではないんやけどな。ぶっちゃけ俺らも完璧には解読できとらん。なんかその個体に関するデーターらしいってのは確かなんやけどね。キミら年取ったらホクロが増えるやろ?あれはデーターが増えるからやね」
「そ、そうだったんですか?」
「もちろん、俺らにも同じようなものはある。自分らのホクロみたいなものとは、また違った形態やけどな。そう思って調べてみたら、どうもどんな生物にも似たようなものがある。なんやこれは?と全宇宙的に調査してるわけよ」
「なるほど」
「で、俺の研究テーマは、そういうデーター集積を、被験者、つまりキミらがどれだけ認識してるかという研究で、そのなかでさらに分化してホクロの存在を正確に認識してるかどうかって研究やん。だから、さっきアンケート調査したわけや。やれやれ、これでやっと説明が済んだかな」
「はあ、、、、」
「ほったら、そういうことで、もう去(い)ぬわ。」
「あ、あ、ちょ、ちょっと!」
「何やの?まだなんかあんの?」
「いや、あまりに唐突だったので、これでふいっと消えられたら、僕、ちょっと今日眠れなくなりそうやし、、、」
「自分、大阪弁うつっとんで」
「あ、ほんまや、じゃなかった、、、」
「あはは、感染性の強い言語だとガイドブックに書いとったけど、ほんまやな。ほんでな、眠ることやけど、それは心配いらんで。記憶全部消させてもらうし」
「え、記憶消しちゃうんですか?せっかく教えてもらったのに」
「まあ、そう言うなら消さないでおくけど。普通は消すけどな」
「なんか決まりみたいなのがあるんですか、消さないとダメとか」
「あれへん、あれへん、別に誰にこの話してもろてもええよ。でも、誰も信じないと思うで。この先一人で、誰も理解してくれない体験を抱えて生きていくのって、結構ツライやん。だから記憶消した方がええと思うよ」
「うーん」
「な、悪いこと言わんし」
「うーん」
「そ、そんな悩むようなことか?」
「うーん。でも、消さないでください。なんかすごい勿体ない気がする。誰にも言えなくてツラくてもいいですから、消さないでください」
「おし、わかった。ほったらそのままにしとくで。ほな」
「はい」
「あ」
「どうしました、忘れ物ですか?」
「や、一つ言うといたる。自分なかなか見どころあるで。普通自分達の種族やったらそんなにあれこれ聞こうとしないし、説明されてもあんまり荒唐無稽なんで理解しようともせんヤツが多いけど、自分は分からんながらも、ずっと理解しようとしてたやろ?それって結構大したモンやで」
「そうなんですか?」
「ああ、自信持ちい。ほな。お気張りやす!」
「あ、、、、」
それから、40年後。僕はノーベル生理学賞を取った。
テーマはもちろん「生命と老化・死」だ。なんかヒントを教えてもらってズルしてるような気もするけど、この経験がバネになった。というか、「なんや、こんなところにスイッチがあるやんか」「自分らもそろそろ気づかなあかんで」という言い方が妙に心に引っかかったのだ。「絶対見付けてやる」と思ったのだ。
それまでさしてぱっとしない経済学部の学生だった僕は、一念発起して理系に転向し、大学を入り直した。そして死に物狂いで研究に没頭した。なんか悔しかったんだ。畜生、畜生、舐めんじゃねえ!ってブツブツ言いながら研究した。
今も思い出す。あの大阪弁を操る飄々とした宇宙人の姿を。そして、最後に言われた「お気張りやす」という言葉。なんで最後だけ京都弁になったのかよく分らないのだけど、多分彼らの変換ソフトにミスがあったのだろう。「なあんだ、お前らだって」って気もして、それがまた励みにもなった。
都会にほど近い丘陵にある母校のキャパス。今や名誉教授なんてエラそうな肩書きをぶら下げ、あろうことか学長に祭り上げられてしまった僕は、なじめない気分のまま学長室の大きな窓ガラスを開け、青い空を見る。青い空にぽっかり浮いた雲を見る。彼はまたあの雲の中にいるのだろうか。単位は取れたのだろうか。今度また彼に会えたら僕は何と言うだろう。よく分らない。そんな機会なんかあるわけないとも思う。でも、少なくとも、僕はあれから目を逸らすクセだけは頑張って直したつもりだ。
「おお、自分、頑張ったやん!」って、褒めてもらいたいかったのかもしれないな。
そう思うと、なんかおかしくなって、僕はひとりでクスリと笑った。
カーテンが揺れ、秋の澄み切った空気が流れ込んできた。
文責:田村