付録:現地トラブルとメール相談実例
畑中さんからのメール相談で、皆さんの役にも立ちそうな部分を抜粋して掲示しておきます。
「役に立つ」といっても、ドンピシャの事例に出くわすことは無いでしょうから個々的な知識をメモっても意味ないです。
、
役に立つのは、
@、ラウンド先その他での「現地のトラブルというのはこんな感じで発生する」という実例。
その感覚を何となく肌で実感して欲しいので、敢えて要領よく編集せず、基本、そのまんまで掲載します。
A、現場における問題解決のケーススタディ
途方に暮れ、しかし複数の選択肢を考えるが、翌日には情勢が変り、、、という、常に状況が流動的に変化していくこと。そして解決したと思ったら、また次の問題が出てきたり、解決しないうちに段々どうでもよくなったりという(^_^)。
そのあたりを感覚的につかみとってくれたらOKです。
他州で登録している車の車検を受ける方法について
畑中さんからのメールの質問:
今僕の車のレジが8月で終わるのですが、こちらの日本語がめちゃしゃべれるAUSSIEの整備士さんにきいたところ、西AUSの整備士からはピンクスリップの発行ができないらしく、レジの更新が完了できないと思われるのでWAナンバーに変更するか、NSWかRTA宛に旅の途中のためレジの更新を遅らしてもらうように手紙を送る必要があるといわれました。
またWAナンバーにした場合、INSPECTIONを通す必要がありそのための厳しい規定を満たさないといけないため、整備代がかなりかかるといわれました。またNSW、他州のナンバーの車はこちらでは上のINSPECTIONのことがあるため安くしか売れないともいわれました。NSWナンバーのまま置いておいてシドニーに帰ってから売ったほうが高く売れるようなのでなるべくならそうしたいと思っています。
そこで質問があるのですが、APLACの人でNSWで車を買って他州に行った人たちは車のレジの更新、その他はどうしていたのでしょうか?なにか知っていることがありましたら教えてください。
僕の返信:
あまりこういうケースは多くありませんが、SA(South Australia)は規定がゆるいのでそちらに移している話を聞いたことがあります。
まあ、随分古い話なのですが。
今、ネットでアチコチ調べたのですが、確かにWAの場合はインスペクションがキツイですね。
盗難防止のイモービライザーを義務づけているので、それが無いとダメとか。
WA州交通局のImmobilisersについてのサイト
ただ、一定の要件を満たせばインスペクションなしにレジできるみたいです。
WA州交通局のLicense a vehicle from interstate
もっとも、Has been licensed in your name for at least 12 months という条項に引っかかると思うのですね。1年以上同じ名前で登録してないとダメと。
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で、SAの方も調べたのですが、
Driving an interstate registered vehicle
”Unless you hold a current interstate registration certificate in exactly the same name as the intended South Australian registration the vehicle must have a vehicle inspection to confirm the correct identity of the vehicle. ”
ここでインスペクションというのは、「同一性の検査」で足りるみたいです。多分、エンジンナンバーとかシャーシーを調べて、NSW州のレジと同じ車であることをチェックするという。これは簡単だろうし、安いんじゃないかなあ。
これでナンバーをSAに変えてしまい、あとは売るか、そのまま乗ってレジに備えるか、です。
早めにレジを変えると、NSW州の残期間のレジ代は返ってくるのではないかな。
NSWのRTAのInterstate residents
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まあ、これで上手くいくかどうか分からないし、フリーマントルからアデレードまで車を転がしていくこと自体、えらく費用がかかります。ガス代だけでも相当なものでしょう。幾ら高いといってもインスペクションの方が安いと思う。そのこと自体に意義を見出せない(ドライブするのが楽しいとか)のであれば、もう腹を括ってWAでお金払ってインスペクションをすべきでしょう。
問題は幾らかかるか?ですよね。
だから、そこまで突っこんで聴いてみたらいいと思います。多分売るにしてもそのぶんを余計に見積もられて安く買いたたかれるでしょう。だから金払ってレジを変えて高く売った方がいいかも。でも、もしかして高く買う人がいるかもしれないから、広告は打っておいて、それで買う人がいたら売ればいいし、ダメだったら正攻法になるという。
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要は一般的にこうすればいいというよりも、具体的にどれだけかかるかだと思うわけですよ。
僕も今年のレジで、インスペクションの最中にエンジンマウントの交換などやたらかかりましたから、2000ドルくらいいっちゃいました。NSW州でNSW州のレジをやってもそのくらいかかるわけです。今はCTP(Green Slip)が高いし、またレジ料も高いのでそれだけで1000ドルを越えるでしょう。
インスペクションをして修理箇所が出てきたら、WA仕様の変更加算代など、全体からしたら大した問題ではなくなるかもしれません。
そのあたりを総合的に考えてみたらいいと思いますです。
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>NSW ナンバーのまま置いておいてシドニーに帰ってから売ったほうが高く売れるようなのでなるべくならそうしたいと思っています。
レジ更新を遅らせるというmailはやってみるのもいいでしょう。
でもそれが通るかどうかは微妙でしょうね。その間「乗らない」という条件を付けられるかもしれず、また、どうやって車をNSW州に持って行くかという問題があります。
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でもってさらに調べたら結構出てくるもんです。
Renewing a NSW Rego in WA. Obtaining a pink slip? advice
これがまさに同じパターンで、最初にくだらない回答が続いた後、ドンピシャの回答がありました。
”WA has inspection centres which will inspect your vehicle and issue a certificate of roadworthiness. The RTA in NSW will accept that in lieu of their pink slip. I had mine done a few years ago in Karratha. I think the cost then was $50 and the inspector refused to accept anything but cash!!!”
これってまさにカラサじゃん。
”I did mine in 2010 when in Kununarra. Rock up to an Accredited Inspection Station, get the job done, pay the money (a lot more then in NSW), take the paper slip.
Post the slip to a contact in NSW who will then front the RTA with the relevant documents (Third Party slip too), pay the money and get your rego sticker posted back to you.
You can pay the Third Party online and it will show on the RTA system when your nominee fronts the counter. "
"Yeah the inspection was $87 vs $30 in nsw, but apparently more thorough so good to get a good check up of the car.
I am sorting it out next week, after some research i may just get it rego'ed in WA after all, might even save a few $$$. "
とか言ってますよね。結局WAにしたほうが得だとか。
結論的にはよく分からないけど、その日本語が上手なお兄ちゃんだけに頼らず、同じ質問を他でもしてみなはれ。シェア探しと同じ。
@本当にWAでNSW州のpink Slipは出来ないのか?
これは絶対に出来ると思う。そういう連中は一杯居るはずだし、ビジネスで来てる奴だっているんだから、出来ないはずはないと思います。一般のところではやってないかもしれないけどけど、NRMAとか全国規模の組織に聞いてみるべし。またNSW州のRTAにも聞いてみるべし。
AWAもPink Slipはあるだろうし、「厳しい審査」もあるかもしれないけど、前述のように一定の条件(それ自体がんなに厳しい基準でもない)だったら検査なしでいいって言ってるんだから、いったいどれだけ「厳しい」のか疑問でもある。またどのくらい金がかかるのかを具体的に調べるべし。店によって結構言うこと違うよ。
Bどこのレジにするか、審査はどうか、売る売れないという一般的なことを幾ら積上げてもあんまり意味はない。
なぜなら、審査よりも、実際の修理箇所が出てきたらそんなのぶっ飛ぶくらい金がかかるのだから、相対的な比率は低い。レジ一本2000ドルと腹を括るべし(それより安く済んだらラッキー)
売る売れないも、結局は買い手次第だから、WAで高く買ってくれる人(これからNSW州にいくひとだったら買うでしょう)、NSWで高く売ろうと思っても、それまでにガタがきて修理代がメチャクチャ嵩んだり、あるいはNSWで時間がなくなって泣く泣く安値で叩き売るハメになったら結局損だし。
だからすごい個別の事情で結論が変わってくる。
ゆえに、(1)大雑把な概況だけで判断するな、(2)情報ソースを一つだけにしないで色々聞いてみろ ということです。
要は一つ通ってしまえばいいだけです。
毎月何百台もレジをするビジネスをやるわけではないのだから、自分のケースだけうまくさばけたらいいわけですよね。これもシェアと同じ。一般論はあくまで一般論であり、個別具体的に模索すべしってことでしょう。
以上、参考になれば幸いです。
頑張って〜!
畑中さんからの返信:
この間は車の件でのアドバイスをいただいて助かりました。ありがとうございます。
RTAにメールで問い合わせしたところNSW以外からのREGI更新はINSPECTIONレポートをRTA宛に送付すればよいとのことでした。
またREGIの期間が過ぎて3ヶ月以内は更新の申請ができるとのことでしたのでなんとか漁が終わるころまでには間に合いそうです。
さらにその後の畑中さんからのメール:
今日NSWのレジ更新ができました。以前よりRTAと何度もメールのやり取りをしていて必要書類をRTAに送れとの事だったのでしたがさっき電話とFAXで全て片付きました。
田村さんの家宛にレジのレシートと登録シールが届くようにしました。シドニーに帰った時に取りにいこうと思っています。勝手にやっちゃってすみません。こちらでレシート番号は控えているのでポリスに見つかった場合も何とかなると思います。
一週間前にエビのシーズンが終わったのでカラサで船を降り、今ダーウィンについて3日目になります。昨日ガムツリーでヨーロピアンのトラベルメイト(田舎でチーズとか作ってそうな純朴そうな女の子)も見つかり明日にはケアンズに向けて出発できそうです。
(注:おそらく上記のフレンチガールだと思われる)
僕からの返信:
> 田村さんの家宛にレジのレシートと登録シールが届くようにしました。シドニーに帰った時に取りにいこうと思っています。勝手にやっちゃってすみません。
了解です。ノープロブレムです。
> こちらでレシート番号は控えているのでポリスに見つかった場合も何とかなると思います。
来たらスキャンしてメールで送ってあげようか?
現物を転送すれば一番いいんだろうけど、場所が分からんし(転々とするだろうから誰にもわからん)、途中で紛失したらイヤだろうから、取りあえずスキャンしたものをプリントアウトして、切り取って貼り付けておくという手もあるでしょう。あるいは、なんか言われたときに印刷したのを出せばいいし。
(とか何とか書いた2日後にレジが来たのでそのメール)
RTAから郵便が届きました。
とりあえずスキャンしておいたので、メールに添付しておきます。
PDFファイルですので、このままカラー印刷すれば本物っぽく見えなくもないという。少なくとも証拠にはなります。
畑中さんからの返信:
2日前にメール確認した時にはこのメールに気付きませんでした。すでに送ってくれていたのですね。。。
これで十分証拠にはなるので大丈夫だと思います。
ありがとうございます。
口約束だけのバイトの報酬をゲットする作戦
畑中さんからの質問メール:
じつはまた相談したいことがでてきたのですがありまして。。。
現在僕たちの船の冷凍庫がえびで満タンになったので給油とえびの積み下ろしのためKARRATHA近郊の港で停泊しています。えびの積み下ろしの寄港はこれで2回目で今回の停泊中に1回目の分の給料をもらえる話になっていたのですが全額はもらえないということを聞かされて不安がよぎりました。
それというのも仕事を始めるあたって契約の書類の類のものを一切交わしていないからです。これについて船長に質問したところ、船長を含め、この船に乗っているデックBOSSのNZガイと僕たちデックハンドの二人はワークシェアという雇用形態だと聞かされました。給料はえびをおろしてから売るまで通常1ヶ月程度かかり、船長に全額振り込まれ、船長から僕たちへ渡されるという仕組みらしいのですが、もし全額もらえなかった場合の事、またこの先漁が終わってから最後の分の給料等ももらえる保証がないため不安になっています。
もし給料が振り込まれない場合このケースで何か訴えを起こすことは可能でしょうか?
給料の内訳は、前回18tほどのえびを下ろして、10kgで1箱一人4ドル程度もらえるという話なので7200$はもらえるはずなのですが、前回の停泊時3000$、そして今回3000$支払われ、残りの1200$はまだえびが売れていないので売れてから支払う、俺を信用しろ!との事をいわれましたがいまいち信用できません。
給料の件に関しては以前から不安があったので船長に聞いてみると前回の寄航時に3000$小切手でもらいました。そして今回、1回目の積み下ろしから1ヶ月経過したのに音沙汰がないため再度船長に僕たちが本当に給料をもらえるのかどうか不安になっているとの事を伝えたところ会社?オーナー?に電話して今回の寄航のときに支払うとの事を聞いて安心していました。ところが昨日寄航してから今日、3000$支払う、残りの1200$は海老が売れてから支払うとの事を聞かされてこの先この船長を信用してよいものかどうか怪しいので、明日の積荷下ろしの後、食料の買出しに町に行って3000$をもらった時に残りの給料の件の話をしようと思っています。
また今後口約束だけでは不安が続くので、給料を期日どうりに支払ってもらえるように書類を作成し、サインを求め、拒否された場合はこれ以上漁の仕事はしないというスタンスをとろうかなとも思っています。
その書類なんですが、手書きでも大丈夫なのでしょうか?Word等のソフトが入っていませんまたどういった内容であれば法的な効力を発揮するのでしょうか?
またこれ以降漁に行かず、船を下りた場合、前回の残りの1200$と今回の積荷の分の15t相当の給料はもらえないだろうし、裁判を起こすにも書面に残っているものがないためあきらめています。この件に関してはあきらめるしかないのでしょうか?
なにかわかることがありましたら教えてください。
僕の返信:
さて、本題。
法律相談ですね。給与債権の保証と取り立てですね。
えーと、まず給与債権は普通の債権よりも強く保護されます。
労働関係ということで、一般の裁判所に行く前に、日本でいえば労働基準監督署や労働関係調停などを利用されるといいです。
Industrial relations(労使関係)で、HPでもジャパレスの給与を申立てた実例がUPされてますが、あのパターンです。普通の裁判よりもずっと手続きは楽だと思います。
第二に後日の紛争に備える準備ですが、仮に紛争処理や裁判をする場合、第一に必要になるのは証拠以前に、「相手方の特定」です。
「船長」とかボスとかいってても、フルネームとか会社名とか住所とかそこらへんです。呼出し状一つとっても、どこに郵便を送ればいいの?というのが分からなかったら手続きが始まりませんから。ちゃんと調べておくといいですよ。
第三に証拠固めですが、
> その書類なんですが、手書きでも大丈夫なのでしょうか?Word等のソフトが入っていませんまたどういった内容であれば法的な効力を発揮するのでしょうか?
手書きでも証拠は証拠です。
口頭でも別にいいんですよ。ただ口頭だと言った言わないがあるから不安定だというだけです。
手書きだと何となく体裁悪そうだけど、でもワープロ印字だと偽造が簡単に出来るというデメリットもあるのですね。手書きだったら筆跡鑑定すれば明らかになるし。
だから手書きでいいです。
書くときのポイントは、誰が、誰に、何のお金を、幾ら、いつまでに、どうやって支払うかを明記すること。
もしコレにさらに権威を付けたかったら船長と一緒にJP(Justice of piece)の前にいって、このサインが本物であることを確認し、JPのサインを貰うとかなり強力な証拠になります。
JPはどこにでもいます。郵便局とかにいって聞いてみたらいいです。薬屋さんとかにもいるし。裁判所にも勿論います。市民の中の公証人みたいな人です。
しかし、ま、船長がそこまでやってくれるかどうかは微妙でしょうね。
だもんで、口頭での約束でもこっそりICレコーダーなどで録音しておいたり、デジカメの動画機能で取っておくといいです。僕がインタビューしたように。でも、カメラを向けたら警戒されるというなら、こっそりスィッチを押して、録音だけするという手もあります。
第4に、先日付で小切手を切ってもらうという手があります。
「残りのエビが売れてから」というのがいつか分からないけど、例えば1週間後とか2週間後とかいつでもいいから、「この時期にはOKでしょ?」という時期を聞き出し、その日付で小切手を切ってもらいます。1200ドルで。
小切手というのは銀行に取りたてに出しても日付がくるまで交換できません。だから、船長としてもその日までに取り立てがくることもないわけで、だから切ってもいいでしょうってことです。
それまでに給料を払うようになったら、呼び出してくれと。その場で小切手とキャッシュを交換しよう。あるいは、その日の日付の小切手と交換しよう。あるいは、そのまま日付がきたら交換すると。
「なにわ金融道」のようなマチ金の場合、貸し付ける際には相手から手形切らせますよね。返済しなかったら手形を交換に廻すぞということですね。返済したらした分だけ手形を返すという。
小切手というのは強い権利があり、これ一枚持ってるだけで他の事情は立証不要なんです。もうそれ一枚だけで裁判に勝てます。仮にあとで裁判を起こすにせよ、あるいは労働調停でやるにせよ、小切手一枚あったらもうかなり強いです。
ですので、一筆書くと並行して先日付で小切手を書いて貰うという手もあります。
以上、ご参考になれば。
畑中さんからの返信:
ありがとうございます。
今早速友人と二人で明日の作戦を練っていましてまた聞きたいことができたのですが。
明日3000$の小切手をもらうときに残りの分1200$の小切手と今回の積み下ろし分の小切手も切ってもらうように申し出ようと思うのですが。市場の価格によって給料の額が変わるからいくらか分からないといわれた場合どうしようかということになりました。その場合書類に記入してもらうように申し出ようと思ってましてその書類の書き方についてなんですが。
たとえばしたのようなものでも効力は発揮するでしょうか?
BRUCE BROWN pays 20% of the profit that fished prawns to each AKIRA HATANAKA and HOKUTO TAKAGI by 1 month later since after unloading for the wages of deckhand's work
Signature____________
これだと今回の件だけでなく、今後の給料が支払われなかったときにも効力を発揮するようにおもったのですが。
僕の返信:
英文の意味が今ひとつ分からなかったのだが、、、
無理に一文にしない方がいいと思います。
> BRUCE BROWN pays 20% of the profit that fished prawns to each AKIRA HATANAKA and HOKUTO TAKAGI by 1 month later since after unloading for the wages of deckhand's work
だったら、
1. BRUCE BROWN pays 20% of the profit of the fished prawns to each deckhand, Mr AKIRA HATANAKA and Mr HOKUTO TAKAGI respectively.
2. The payment has to be made within one month since the deckhand's unloading job has done.
あたりでよろしいかと。
まあ、細かくいえばprofitの算出方法とか、仕事の最後は常に荷下ろしなのかとか、支払方法とか色々あるんだけど、別に完璧でなくてもいいし。
ところで、
”by 1 month later since after unloading for the wages of deckhand's work”の意味が良く分からなかったのだが、「デックハンドの仕事の給与のための荷下ろし」というのがややこしい。
ここで分からなかったのが20%というのは荷下ろし仕事に関する報酬なのか、それとも全てのわたって20%なのです。今後のためにも使うならそのあたりを明確に。
もし率が違うなら、「操業(漁獲)仕事の場合は○%」「荷下ろし仕事の場合は○%」とする。
なお、上記の文面だけだったら、一般的な報酬の取り決めだけで具体的な債権の存在の立証資料にはならないことに注意。
もし個別具体的に言いたかったら、第三項として、
「2011年7月11日現在、Bruceは両名に対してそれぞれ○ドルを支払う義務を負い(既に生じた分)、また、現在操業中の漁獲の荷下ろしについては、7月○日前後に、両名従事の上、行う予定である。」
とかなんとか。
このあたり具体的な流れが分からないのでこちらも的確に言えないのだが、要するに現状と将来について分かってることを正確に書いておくことです。
頑張って!
畑中さんからの返信:
ありがとうございます。
さっきまで泣き寝入りの結末を予想していただけに安心しました。
早速資料作成にかかります!
(その17時間後のメール)
今日はUNLOADINGはせず明日もう一度海老漁に出て冷凍庫を22t近くまで満たす予定ということを今朝船長から知らされました。昨日田村さんに相談したことで戦う術もあることが分かったので今日は事を起こさず、船長と相談しながら給料についての取り決めの契約書を作成する形で話を持っていこうかということになりました。
やはり先日付けで小切手をよこせというのは向こうも気を悪くするだろうし、、、第一今は海老がけっこう取れているのです。しかも前回より高く売れるらしいし。
また追って経過報告します。
僕の返信:
> どうも畑中です。昨日はアドバイスをいただきとても助かりました。
> ありがとうございます。
いえいえ、夜中の作戦会議、お疲れさまです(^_^)
いい英語の勉強にもなったろうし。
> 今日はUNLOADINGはせず明日もう一度海老漁に出て冷凍庫を22t近くまで満たす予定ということを今朝船長から知らされました。
>昨日田村さんに相談したことで戦う術もあることが分かったので今日は事を起こさず、船長と相談しながら給料についての取り決めの契約書を作成する形で話を持っていこうかということになりました。
>やはり先日付けで小切手をよこせというのは向こうも気を悪くするだろうし、第一今は海老がけっこう取れているのです。しかも前回より高く売れるらしいし。
なるほど、そういう状況だったら荒立てない方がいいですよね。これまで払ってくれているんだから、まあ普通だったら払ってくれるでしょう。というか、要するに儲かればいいんだから、船長だって儲かれば気前も良くなるでしょう。
法律問題って、状況によってすぐにビジネスになったり、政治になったりするのですよね。
臨機応変に変えていくといいですし、すでにその判断が出来ているあたり、さすがです(^_^)V
うまくいくことを祈ってます!
畑中さんからの返信:
返信が遅れてすみません。
あれからすぐ出港することになりましてずっとNETができない状況でした。
しかも出港後にDECKBOSSのクリスと船長のブルースが喧嘩してクリスが出て行く!とかなんとかありまして。。。(結局彼は出て行ってないんですけど)そのせいで船長と給料の件で話し合いするのが遅れてしまいました。そして今日給料の事を友達がクリスに話してたらブルースがその場に来て「今時書類なんてナンセンスだ。大丈夫だ。給料はちゃんとやるから心配すんな」と言われたらしいです。今のところどうするかは友達とちゃんと話し合って決めるつもりです。
田村さんに相談したことでかなり安心できました。
ありがとうございました。
僕の返信:
>今日給料の事を友達がクリスに話してたらブルースがその場に来て「今時書類なんてナンセンスだ。
>大丈夫だ。給料はちゃんとやるから心配すんな」と言われたらしいです。今のところどうするかは友達とちゃんと話し合って決めるつもりです。
いい展開だと思います。
紙に書いてくれなくても、録音録画でも証拠になりますから、「幾ら払う」という部分をゲットすればいいです。
それと、定期的に給料の話を持ち出しては、「なんかこいつらすごい心配してるぞ」と常に”議題”にしておくといいです。
皆の間で自然とそれが共通認識になるから、そうなると、船長がブッチしようとしても、しにくくなりますよね。
「そんなことしたら、面倒臭いことになりそうだな」と。
要は「一筆書いて貰って証拠固めをする」ことが最終目的ではなく、払って貰うことが最終目的なので、そこに至るルートはイロイロあるわけですね。
なんとなく雰囲気的に払わないわけにはいかないような感じにもっていくのは、高等技術ではありますが、でも、ありえます。
「泣き寝入りしまっせ」オーラを出していると、船長にも「もしかして払わなくても済むかも、、」という邪心が芽生えるでしょう。
「絶対せーへん」オーラを出していると、その逆。これが北風政策。
と、同時に「可愛いやっちゃ」と思って貰えれば払うだろうし、不必要にギクシャクせず、良好な関係を結んでいたらほっておいても払うでしょう。ボーナスもつけてくれたりして。これが太陽政策。
そのあたりちょい意識的にやってるだけで結構違うと思いますよ。
畑中さんからの返信:
なるほど太陽政策ですか。。。響きがいいですね。給料の事は船に乗った直後から心配で、僕たちが金を稼げるかどうかは海老の取れ高しだい、船長の腕次第だと思っていたので漁の時間ずっと魚探とにらめっこの船長ブルースの朝のコーヒーと軽食、昼食は気を使って毎日作るようにしています。
最悪戦う術もあるしとりあえずは給料もらえると信じて太陽作戦を続けていこうかと思っています。(証拠ボイスの録音も忘れずに)
畑中さんの体験談(4)えび漁より抜粋
時系列的にはここに入ると思われるので抜粋引用。
北斗氏が船を下りる前に我々の手書きの契約書類にブルースのサインをもらおうと思っていたが彼はすでに契約書類を三枚作成してくれていて私と北斗氏とブルースの三人ともその書類三枚にサインしてそれぞれが書類を持つことになった。これまで私達は彼に給料の件について何度も話をもちかけて心配しているそぶりを見せていた。それとブルースは漁の間ずっと魚探とにらめっこでキッチンには来ないため彼の朝飯と昼飯をコーヒー付きで出していた。これらの効果があったのかもしれない。
時は流れて4か月後の畑中さんからのメール:
あと以前僕が漁師の時の給料未払いの件で田村さんに相談に乗っていただいたことがありましたよね?あの件なんですが、実はまだ残りの給料($10000相当)が船長のブルースから振り込まれていません。僕が船を降りたのが9月の始めですからもう4ヶ月ぐら経っています。
一ヶ月以上前から私と一緒に船で働いていた友達の北斗君と二人で何度か電話で船長に問合わせていました。
一月前に私が船長に電話すると「まだ船のオーナーから給料がふりこまれていない。俺が弁護士使って三週間後にオーナーを訴えるから待ってくれ」ということでした。
その三週間後、友達の北斗君が船長に電話すると「裁判はいつになるか分からない。」という返答でした。
もう船長のブルースブラウンの言うことは信用できないと思い。Fair Work Ombudsman(以下FWO)というこっちでの苦情処理の会社?のシドニー支店にメールで問い合わせ、そこの日本語通訳さんを通じて事情を説明し、この会社(Premiun Seafoods int
pty)宛に電話をかけてくれるとのことになりました。しかし、船を降りるときブルースからもらった書類には船のオーナーの住所と携帯の電話番号のみの記載(ブルースの連絡先も携帯でした)でした。FWOからは携帯電話の個人宛には電話をかけることができない、会社の電話番号がないと何もすることができないと言われました。
その後北斗君の方からブルースに会社の電話番号を聞いたのですがブルースも携帯番号でしかオーナーと連絡を取り合っていないため会社の電話番号は知らないという答えでした。北斗君がもう給料の振り込みは待てないと言うと「俺ももらってないのにお前達に払えるわけがねだろう」と逆に怒られたらしいです。
北斗君の方もパースのFWOに行き事情を説明し、何かの書類をもらって今タスマニアで働きながらクリスマス前に書類を提出したそうですから何かしらの返答は期待できると思います。
今現在こういう状況で私達としてはもう何が本当かわからずブルースの言葉を信用できません。もしFWOから良い返答がなかった場合、私達で彼と船のオーナーを相手取って訴えようかということにもなっています。
それで質問があるのですが、私が日本に帰ってからもブルースと船のオーナー宛に裁判は起こせるでしょうか?もし起こせないのであれば今の内に弁護士を使って訴えるべきでしょうか?また裁判になった場合、勝てる可能性はありますでしょうか?
なんか新年早々暗い話ばかりですいません。
僕の返信:
で、給与の件ですが、多分船長が言ってることにそれほど嘘はないのだろうと思いますが、今は、頻繁に連絡を取りつづけるといいと思います。
こちらで弁護士を雇うとかいっても、高いんですよね。時給数百ドルとかチャージされますし、本気で裁判とかいっても、全部取れた
としても、それが全部弁護士料になるという笑えない話もあります。てか、100万円くらいで足りるか?という。
これが単に電話一本の交渉だったらいいのですが、今回は、まずは相手方の特定といって、あれこれ調べないとならないですよね?これだけの情報で相手会社を調べるのは、かなり時間がかかるかもしれないし、時間が掛かった分だけチャージされます。
また、相手の会社が倒産とかお金が全然なかったら、いくら勝訴しても意味がないです。
弁護士に頼むのは、ある程度勝てそうな見込み、すなわち基礎情報と十分な証拠資料があってからです。
もっとも、シドニーにも日本人の弁護士さんがいるでしょうから、相談だけだったらそれほど高額ではないと思いますので、戻って
きたときにされてもいいかと思います。
法的手段は、確かに、債権者代位権(船長の権利をこちらが使う)やら、財産保全の仮処分やらいろいろあるのですが、それもこれも相手が特定できての話でしょう。それに保全処分は保証金が要ります。また、それをやるにも相手の資力(現在の資産状況)の立証もいるので、それなりにリサーチしなければなりません。
まあ、船長と話をするなら、前にも言ったように小切手一枚書いて貰えばいいとは思います。それさえあれば面倒な立証は一切不要ですから。
それに、相手会社が払う払わないということに関わらず、一般に船長に請求することは出来るとは思います。
まあ、支払時期について出来高によるという合意があったという抗弁が出てくるでしょうけど、そこは話し合いですね。
お友達がもし近場にいるなら、交渉の席につかせることは可能でしょう。
船長の電話番号というよりも、住所が欲しいですね。郵送できますから。
それで調停の場でももうけて、定期的にあえるようにしておけば、船長も迂闊なことは出来ないとは思います。
とりあえずは、船長や会社の情報を集めることです。
そして払って貰えばいいんだから、連絡を密にとり続けて、ブッチできない心理的な状況に追い込むことだと思います。喧嘩腰だと相手も拗ねるかもしれないので、まずは友好的にと。
畑中さんからの返信
調停で長期的に会う。そんな手があったのですね。裁判所からの呼び出しなら向うも無視するわけにはいかないですものね。船長の住所はわかっていますのでその方向で一度シドニーの弁護士に相談してみるのもありかとおもいました。
>そして払って貰えばいいんだから、連絡を密にとり続けて、ブッチできない心
>理的な状況に追い込むことだと思います。
>喧嘩腰だと相手も拗ねるかもしれないので、まずは友好的にと。
まずはこの線でいってみるのが第一選択でしょうね。もし船長の音沙汰が無くなった場合は調停に呼び出すと。。。かなりの長期戦覚悟ですね。
この件については友達とももっと相談して決めることにします。
相談に乗っていただいてありがとうございます。
↓
で、体験談の最後の方に「帰国2週間前になって船長のブルースから給料を支払ってくれるとの連絡があった。」という下りにつながるわけですね。