堀江教弘さん クール&ナイーブな堀江君、「めぞん一刻」に行くの巻
撮影日:2010年05月22、23、26日
神奈川から来られた堀江さんは、クールでナイーブな好青年です。
お話ししてみてすぐに分かったのですが、頭の良い方です。しかし、それが一面では彼のネックになってるという。
「見る前に飛べ!」という無鉄砲なイケイケ表現がありますが、頭が良いだけに見る前につい考えてしまう。クールにモノが見えてしまう。それが行動力にブレーキを掛けてしまうという。堀江さんは教員免許もお持ちだし、教職に対するレスペクトも十分にありながらも、未だ稼働経験にまで至っていないのですが、察するにそのあたりのブレーキのききが良すぎるのかもしれません。
ワーホリで来られたのは、教職の関係でJ-SHINE(児童英語教師養成、TECSOL)を考えておられたからですが、メイン目的はむしろ「ブレーキ解除」だったりします。実戦経験が少ないので、ドン!と座った自信に欠ける恨みがあります。そのせいか、来た当初の堀江さんの佇まいは、クールなんだかオドオドしてるんだか微妙なラインだったりしました。心の波立ちを頭の良さで抑えているというか。
実際、インタビューでも、「人と話すのが苦手」とか「気持ちが弱い」とか自己分析されています。もっとも、僕の見る限り、彼は人並み以上に強いです。普通ちょっとビビるようなところでも、面白がれるくらいの強さがありますし、22軒訪問の末に決めたシェア先も「おお、ここにしたか!」と僕でも感心する濃ゆ〜いところだったりします。そもそも本当に弱かったら自分からこんなこと言わないし、そこまで自分に向き合えないでしょう。
ただ、考えちゃうんでしょうね。飛ぶ前に考えてしまう。だからエンジンも燃料もあるんだけど=実力も勇気もあるんだけど=なぜかセルモーターが廻らないというか。「弾み」がつかない。一括パックを選んだのも、そのあたりのアクセルを求めてのことでした。
ということで、セルを廻しましょう。修行開始です。
まずは、J-SHINEや教職との絡みなど渡豪の理由を語っていただきました。
なぜ一括パックを選んだのか。そして後から来る人のためのアドバイスを。なんかAPLaCの宣伝っぽくてイヤらしいので削除しようとしたんですけど、「ニキビ通販の比喩」がユニークで面白かったので残しておきます。「その人なりのやり方があるから、誰であっても必ず出来る」というのはちょっと名言だと思います
というわけで、シェア探し。
アポ電話実録長尺編
これを撮ったのは土曜日の朝だったように思います。既に木金で練習を積み、かなり危なげなくアポが取れるようになってます。声もしっかり出てるし。ということで多少尺が長いのですが、実際の臨場感を味わってください。地図を見ながら電話をかける順番や希望時間を検討したり、途中でSMSが入ってきたり、相手のオージーから発音矯正してもらったり盛りだくさん。
すっかり一本立ち
これはもう一本立ちして、僕があれこれお世話しなくても、一人でネットで調べて、アポが取れるようになっています。小雨降る中、頑張る堀江君。
経験を通じて得た英語の実戦力について
「人と話すのが苦手」という堀江さんの場合、英語の方がむしろやりやすかったそうです。これは意外な指摘なんだけど、なるほどねって思いました。最初は「話しやすい」人を探していたけど、次第に手当たり次第に話しかけられるようになった。あと、「正しい英語よりも伝わる英語を」というのは大事なポイントでしょう。
「めぞん一刻」への道
一週間以上探していた彼の見学件数は22軒。その間に「おお!」というのが何軒かあり、しかし取られちゃったりするなどの紆余曲折もありました。結局最後に決まったのは、キャムシーのネットカフェで自分で探してアポを取ったバーウッドのホステルでありました。
これを僕は「めぞん一刻パターン」と呼んでいるのですが、多人数シェアで、面白いキャラが一杯住んでるアパートみたいな感じということです。堀江さんの表現を借りれば、「マンガに出てくるちょっと変なキャラが全員集合」という。でも何が面白いかって、シェア先を説明する堀江さんが、いちいちクスクス思い出し笑いをしているところですね。よっぽど面白かったんだろうなあ。
ということで「めぞん一刻館」へシェア移動です。
Burwoodという所で、Parramatta Rdという幹線通り沿いにある、ハッキリいって殺風景でうらびれたホステルです。
大体こちらの建物の造りというのは、正面に玄関がある場合もあるけど、側道経由で裏庭から入るパターンが多いです。暗〜い路地裏を通っていくと、うらびれ感もなおさら。
でもって、なるほど〜、堀江さんが言うように居る人が濃い。もう、「濃(こ)っ!」って感じ。ビデオの最後の方にチラッと映ってるお兄さんなんか(わかりにくいだろうけど)、ガタイの良さもさることながら、両腕一面のタトゥーと、個性が強すぎて何人だか見当もつかない(東洋系か西洋系かすらようわからんくらい)、そして本当にマンガのように片目には黒い眼帯をしているという。出来すぎ。なんかアフリカあたりの傭兵キャンプに来てしまったかような濃さです。でもって、そのお兄さんが、インスタントヌードルを作って、ニコニコ笑いながらズルズル食べてるわけです。
ビデオに映ってないけど(なんかカメラ向けれる雰囲気ではなかった)管理人のジェームスさんが、また濃くて、本当におでこに巨大なコブがあり、見た目「あしたのジョー」の丹下段平というか、「カリブの海賊」の船員キャラというか、濃かったですね。
これが噂の「めぞん一刻」ですが、堀江君、なにが「人と話すのは苦手」「気持ちが弱い」だよ。22軒見て廻ってここに決めるあたり、もう十分強くて逞しいですよ。本人が知らないだけ。
さて、後日談ですが、これをUPする頃には、堀江さんは4か月の学校を終え、つい昨日ラウンドに旅立っていきました。この一刻館にも、まるまる4か月以上滞在し、エンジョイしてましたね。J-SHINEも履修済みです。