もし、あなたがカルチャーショックを感じたら、まずは「ここは外国なんだ。自分の価値観・常識と違うことがあって当然なんだ。そして外国とはいえ目の前にいる人は自分と同じかけがえのない人間なのだ。自分は納得できなくとも、そういう文化が存在することは事実なのだ」と事実として認識することが大切です。異文化がそこに存在することを認められれば、生理的に受け付けなかったものに対しても安心感を持てるようになるでしょう。
どうしてもカルチャーショックに耐えられなければ、留学を途中で切り上げて帰国することも致し方ありませんが、それは最終手段。できるだけカルチャーショックを自力で乗り越えるよう努力しましょう。異文化を理解し、認める・・・これが留学の神髄であり、醍醐味でもあるのですから。
ホストファミリーや寮長・寮母さんにもその旨話し、必要があれば日本のご両親や友達と国際電話で話をするのもいいでしょう。最も効果的なのは、現地で楽しいことを探すよう努力すること、現地に何でも話せる友達(ホストファミリー)を作ることです。あまり精神的に無理をせず、長い目でホームシックと付き合うことが大切です。多少の波があるかもしれませんが、そのうち自然と直ってしまうものですから、あまり深刻にならず楽観的に受け止めましょう。
尚、留学生の親御さんが現地で生活される場合には、3ヶ月までならふつうの短期滞在観光ビザで問題ありませんし、6ヶ月まで継続して滞在できる長期滞在者用ビザもあります。また、未成年の学生の保護者用ビザもあり、3ヵ月までなら語学学校にも通えますし、11ヵ月ごとにオーストラリアを出国すれば、最長でお子さんの留学終了まで滞在することができます。
現地生活に関することは別途資料「APLAC海外生活体験マニュアルノート」がありますので、ご参照ください。
もちろん、慣れない海外での生活ですから苦労は伴いますが、親子一緒に最初の苦労を味わうことにより、お子さんにとっていかに留学が大変なことか、親御さんの理解も深まるものと思います。
学校選びの際によく、「日本人留学生が誰もいないところがいい」というリクエストを聞きます。日本人同志で常に固まって行動していたのでは、折角留学した意味がないとの懸念があるためでしょう。確かに、日本人の多い学校はそういったデメリットがあるかもしれません。が、他の日本人留学生がいることのメリットも忘れないでください。何週間かの短期留学、しかも英語力だけが目的の場合なら、日本人のいない環境の方が適しているかもしれません。しかし、長期留学に臨む場合には、他の日本人留学生がいる環境の方がかえって望ましいことが多々あるのです。 長い留学生活の間には、時には英語ばかりの生活にうんざりして日本語を思い切り話したくなる時がありますし、そのことによって精神的に安定するものですし、同郷の留学生が頑張っている姿を見ることで、お互いに励まし合いにもなるものです。もちろん人間同士ですから、日本人留学生同士が性格的に合わないこともありますが、居て害になるということはありませんし、特に不慣れな留学初期には日本人がいるというだけで落ち着くというメリットの方が大きいものです。
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本当に適切なカウンセリングを実現するためには、カウンセラーは技能だけでなく、時間的にも精神的にも相当な努力が必要です。ただでも不安定な思春期の子供を異文化環境に連れてきた上で面倒を見るというのは、責任も重大ですし、大変なことなのです。本当にこれだけの責任を背負ってプロフェッショナルなカウンセリングを提供してくれるのかどうか、業者を選定する際には十分注意しておくべきチェックポイントといえるでしょう。実際には事前にチェックしきれないのが辛いところですが、依頼した業者のカウンセリングが適切でないと判断した場合には、他のカウンセラーを探すことをお勧めします。