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今週の1枚(03.03.10)





ESSAY/Perth 特集(その1)




写真は、BusseltonのJetty(桟橋)付近の海



 1週間ほどパースに行ってきましたので、先週のエッセイはお休みさせていただきました。2週間ぶりのご無沙汰でした。
 というわけで、1週間の取材の成果(ってほどでも無いのですが)、パース特集です。

 なお以下の文章は、「パース、どこそれ?」「知ってるけど、行ったことない」「今度旅行でいってみたい」という皆さんのために書きます。それ以上に「暮らしてみてどうか?」という話になると、わずか1週間ほど、しかも殆どパースシティにいなかったので暮らし振りまでは分かりません。

 また、結構お金使いました。なんせラウンドやってる時間的余裕がないし(稼がないとねー)、飛行機で飛んで、レンタカー借りて、宿もそれなりにイイトコに泊まりましたので、ワーホリさんのラウンド資料としては直に役に立つものでもないでしょう。でもって、日本から観光で来られる方にとっては、「1週間で2600キロ以上走れ」というムチャな行程ですから、これもまた役に立たないかもしれません。うーん、結局これを読んで誰が役に立つかというと疑問だったりもします。まあ、同じオーストラリア在住で仕事してて、そこそこお金はあるけど時間がない人向けなのでしょうか。でも、まあ、ご参考になるとは思いますので、いってみたいと思います。撮った写真も500枚以上あるし、ちょっとネチッこく書いていきます。当然一回では終わらないでしょう。



 まず、パースってどこ?ですが、Western Australia (西オーストラリア)州の州都です。オーストラリアの人は、WA、文字通り”ダブリュエイ”って言ったりもします。右の地図を見てもお分かりでしょうが、西オーストラリア州といっても、”オーストラリアを東西南北にわけた西側”ではなく、もう”オーストラリアの左半分全部”といってもいいくらい広大な州です。

 日本列島10個分くらいある広大なWAですから、観光って言っても容易なことではないです。
 北方面の人外魔境といってもいいくらいの圧倒的なアウトバック。間違ってもパックツアーでいくようなところではないですね。ブルームからモンキーマイアあたりまでのウェストコースト。モンキーマイアはイルカと遊べるというので日本のパックツアーでも有名です。

 下に下ってパース周辺。パースの北二百数十キロには、砂漠に岩がニョキニョキ突き出している(多分写真で見たことあると思います)有名なピナクルズ。今回は根性が足りなくて行けませんでした。机上の計画では「余力があったら」行くはずだったのですが、とても時間が足りなかったです。もうちょっと近かったら頑張って行ったかもしれませんが、行って帰って500キロですからねえ。

 パース付近は、すぐ南の港町フリーマントル、その沖合いにあるロットネスト島なんぞが有名です。パースの東にはスワンバレーというワイナリーエリアがあります。もっと東にいくと波の形をしたウェーブロックがありますが、これも往復700キロくらいあると思います。大体日本からパースに旅行する場合、このパース周辺をちょこちょこ廻って終わりだと思います。根性キメて、一日がかりでピナクルズやウェーブロックツアーに出かけ、さらに「どうしてもイルカと遊ぶんだああ」という筋金入りの人が飛行機でモンキーマイアまで往復するという感じだと思います。



 今回僕とカミさんが行ったのは、右の地図でマーカーで囲ったエリア、サウスウェストと呼ばれるエリアです。
 どうしてそこにしたのかというと、エスペランスがあったからです。以前ワーホリでラウンドしたきた人がえらい感動していて、「メチャクチャ海が綺麗ですよー、もう人生観変わるくらいキレイですよ」と激賞していたのが妙に頭に残っていて、そうかー人生観変わるくらい綺麗なのかー、どんなんだろ?一度見てみたいものだと思ったわけです。そこまで言われたら見てみたいよね。

 結論的に言えば、イマイチ天候に恵まれなかったこともあって、人生観が変わるというほどのことでもありませんでした。天候とのマッチングでいえば、ロットネスト島とかバッセルトンのジェティ(桟橋)あたりが一番綺麗でしたし、海の色の美しい写真も撮れました。上の大きな写真は、バッセルトンのジェティの海の写真です。なかなか美しい海でした。

 それでも、底力的にいえばエスペランスの海の美しさは言われるだけのことはあると思います。色が深い。曇っててもまだエメラルド色が残ってましたからね。ただ別にそこまで行かなくたって十分に綺麗な海はありますし、その差は「なにがなんでも」というほどのことでもないです。ただ、思い出には残りました。それは又おいおい書きます。




 今回の行程を左の図に示しました。@、Aの番号と線は、1日目、2日目の移動を示しています。
 一週間といっても、初日は空港到着で既に夕方近くでしたし、最終日は昼過ぎのフライトでシドニーに帰りましたから、実質は5日+1日程度です。

 初日は、パース空港でレンタカーを借りて、サンセットコーストにあるソレントというところの滞在リゾート系のホテルに宿泊しました。晩飯をシティまで食べに行って、その日はそれで終わり。

 二日目が地獄の長距離ドライブで、エスペランスまでです。資料によると720キロとか750キロとかいいますが、途中で寄り道とかしますから車のメーターでは800キロいきました。なんとか日のあるうちに着いて、海やピンクレイクを見ることができました。B&Bに泊まりました。

 三日目は、初日に比べればまだのんびりしてますが、それでもアルバニーまで500キロ以上あります。午前中エスペランスの海をブラブラみてから、アルバニーについたのはやっぱり夕方。チェックインのあと、The Gap、 Natunral Bridgeという奇岩を見ました。ここでは5つ星クラスのリゾートホテルに泊まってます。

 四日目は、アルバニー周辺のクラフトショップなんぞを冷やかしてから、隣のデンマークに行きエレファントロックロックプールを見て、さらにトリートップウォークというカリーの巨木の上の歩道を歩いているうちに意外と時間が過ぎ、あとはまたぶっ飛ばして暗くなってからマーガレットリバー着。この日はB&Bです。

 五日目は、本当は余力があったらピナクルズにいくはずだったのですが、まだまだ鍾乳洞(ジュエルケイブ、レイクケイブ)や、岬の灯台(ケープ・ルーウィン)などやっつけるべきアイテムがあるので断念。これらを見てるうちに結構時間が過ぎて、バッセルトンの2キロ桟橋をちらっと見て、そのまま北上して、マンジュラーという街の近くのヤルガロップというところに泊まります。この日はキャラバンパークのバンガローのようなところに泊まりました。

 六日目は、朝にフリーマントルまで行き、そこでフェリーの切符を買ってロットネスト島までいき、ほぼ終日そこにいました。帰着して北上し、再びサンセットコーストのスカボローというところで、これまた5つ星の豪華ホテルに泊まります。

 最終日は、シティをちょっと見てから、スワンバレーまで行って、ワイナリーでランチを食べてたら、もう空港に行く時間になってしまいました。



 こうやってバーっと行程を述べても分からないでしょうから、そんなに真剣に読まなくてもいいです。
 基本的には、最初に一気に遠くまでいってしまい、徐々に戻ってくるような形で周遊コースをたどったということですね。このコースを選定するまでだいぶ悩みました。というのは、オーストラリアってデカすぎてしまって、周遊しにくいんですね。本当に周遊するならもう2ヶ月くらいかけて一周するしかないみたいな。

 以前タスマニアを周遊したときは、あそこは全体に小さいですから(それでも一周3000キロ走りましたが)、適当に観光資源も宿も散らばってます。だから日々等距離ペースで周遊ができるのですが、本土の場合は、大体観光資源は海沿いに散在してるケースが多いので、周遊しにくいんですね。今回も、内陸部というのは、のどかな田舎というか、ほんと何にもないんですね。エスペランスとパースの間に見るべきところ、泊まれそうなところがあればいいんですけど、無い。最初は、中間地帯にあるウェーブロックを見て、そこで一泊とか考えてたけど、どうも調べてみるとここも岩がボーンとあるだけで、あとは本当に何にもなさそうです。で、結局頑張って初日にエスペランスまで行こうということになったのですが、750キロでしょう?計画時点で「無理ちゃう?」って気もしますよね。SkyWestという航空会社がパース=エスペランスに飛行機を飛ばしてますから、それに乗って、、という案も考えましたが、レンタカーをどうする?問題もあるし、飛行機二人分(カミさん分と)払うとこれが結構しますから、レンタカーで一気に頑張るしかないわなーってことになりました。

 普通、どの旅程表を見ても、サウスウェストにいくならアルバニー止まりなんですね。アルバニーで終わりにするなら、かなりゆったりした旅程が立てられるのですが、なんせ人生観のエスペランスがあるから、かなり悩みました。アルバニー=エスペランスだけで往復1000キロありますし、実質5日でエスペランスまで手を伸ばすのは無理メなんですよね。「九州周遊5日間」コースで、途中で大阪にも行きたいって言ってるようなもんですから。ねえ、ほんと、腹がたつくらいデカい国です。あと、もう2−3日余裕があったら、ウェーブロック経由でカルグーリーというアウトバックの鉱山の街に泊まり、エスペランスに至るという四角コースを辿れるのですが、この日程では無理でした。エスペランスまで見ることを前提に、サウスウェストを旅行されるのでしたら、10日くらいの日程にされることをオススメします。

 あと、宿にはかなり時間をかけました。5つ星の豪華ホテルから、B&B、キャラバンパークと、できるだけバラエティに富ませるように配慮しました。なんせ全泊違うところに泊まるのですから。基本的には全部インターネットで調べて、インターネットで予約しました。
 ということで、後から来られる人のためのご参考に、まず準備・企画編を設け、以下エリアごとに観光解説いたします。


PART 1 準備・企画編
全体的な資料収集
割引特典の活用レンタカー航空券