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今週の一枚(2017/10/02)



Essay 845:妄想の日本壊滅計画

 勝手な推測による世界予想図

 写真は、EastGardenという巨大ショッピングセンターの中のフードコート。寿司ショップがあったんですけど、日本の駅名が店のデコレーションに使われているので、「ほお」と思った。

 が、一番「ほお?」と思ったのは「まえだみな」という部分。何それ?てか誰それ?って、最初は、僕の知らないAKBとかそのあたりの新しいアイドルの名前かと思ったけどどうも該当者ナシ。気になったからググってみたら、どうも「前田南駅」のようですな。まえだ「みなみ」駅じゃなくて「みな」駅と読むらしい。「秋田県北秋田市五味堀字堂ノ前にある、秋田内陸縦貫鉄道の駅」だそうで、なぜこれが?
 今回はお気楽な陰謀論を書きます。世間で出回ってる「出来合い」の陰謀論(ロスチャイルドがどうしたとか)じゃなくて、自分の頭で考えたホームメイドの陰謀論です。妄想ファンタジーと言ってもいいし、推理といってもいい。確証の得ようがないから、外形的ないつくかの事実から多分「犯人はお前だ!」式に推理する。でも正解は永遠に分かりっこないから、しょせんは妄想ファンタジーという。

お気楽な陰謀論

オワコンになった戦争の八百長プロレス産業


 とりあえず風呂敷はデカいほうがよいので、国際政治はどうなる?論です。というよりも、日本国内のことは外部によってほとんど決められてしまうから、独自に考えなくてもいいんじゃないの?という気もする。

 第二次大戦後の国際情況というのは、冷戦中も現在も、結局は「三国志の世界」だと僕は思います。魏・呉・蜀のように、アメリカ・ロシア(旧ソ連)・中国の三極ゲーム。なぜなら、サイズ・国力的に極端にデカいのが3つあるので、どうしてもその力関係によって決まってくると。

 そのなかでもアメリカとロシアは突出して互角で、戦後の冷戦時代がありました。ガチで一触即発になったのがキューバ危機で、ケネディとフルシチョフの両首脳の英断で回避されました。僕の考えでは、これが20世紀後半の最大の歴史的転換点でした。「もう戦争(力)でカタはつかない」ことの転換点。それまでの人類史では「(暴力的に)強いものが勝つ」という世界で、それはシンプルだったんだけど、この頃になると核兵器もガンガン開発して強くなりすぎてしまって、これ以上ガチでやったら共倒れになる、人類絶命レベルの話になるから逆に出来なくなった。つまり「力では解決できない」という転換点だったと。

 以後、力(軍事力)は、そのものズバリでは使えなくなったので、平和な時代がやってきました〜ってなればいいのに、そうはならなかった。本当に平和になってしまったら戦争産業はリストラされちゃうから、企業利益、失業対策的に、あまり必然性のない戦争が意図的に行われるようになりました。キューバー危機を回避したヒーローであるべきケネディも暗殺されちゃうし、フルシチョフも失脚。平和になってもらったら困る人達がいかに多かったか or 力が強かったかの例証でしょう。

なんで直接やらないの?

 そこから先は、政治とか経済とかを絡めてやることになります。いわば八百長プロレスというか茶番ゲームの時代なって、それが現在まで続いている。なぜそう思うか?といえば、あれだけ仮想敵国的に米ソ冷戦とかやってて、そこに中国まで入って、互いに罵倒しあってたりするけど、ただの一度も直接的な軍事沙汰になったことは無い。アメリカなんか、年がら年中どっかに軍隊出して戦闘行為をしているんだけど、ベトナム、イラク、アフガン、、全部、超格下の弱小国であって、弱い者いじめしてるだけ。そんなに言うならマジにロシアや中国にICBM飛ばして見ろよって思うけど、そういうことは絶対しない。多分今後もしない。するとしたら、なにかの「事故」だと思うけど、そうなったら全面報復でそのときは人類も終わりでしょう。

 それに戦後の戦争を見たら、ほとんどが例外なく内戦です。一国が2つに割れて喧嘩する朝鮮戦争やベトナム戦争、あるいは一国内部での権力争いである政府軍と反政府軍。それを後ろからサポートして、サポートの過程で要人を暗殺したり、家族を誘拐して惨殺したり、高価な武器を売りつけて儲けているのはアメリカなどの大国。ビジネス大繁盛です。もうほとんどがそのパターン。

なんで儲かることしかやらないの?

 それに見てると、儲かることしかやってない気がする。熾烈な戦闘、残虐な状態になってるのはアフリカの内戦とか凄いんだけど。かーなりシカトされています。このあたりの詳細は、北朝鮮やISの影にある「世界で最も無視される危機」:中央アフリカ内戦はなぜ「放置」されてきたかなどの論稿をご参照ください。資源その他の利権やら武器売り込みやら、儲からないことはやらない。当然、大国の利権ビジネスの一角を占めているマスコミも報道しない。フランスのテロは大きく書くくせに、その数百数千倍の被害が起きていることは何も書かない。だから誰も知らない。福井県で原発が爆発して皆死んでても何も書かず、そのかわり東京でボヤがあったら大事件のように書く。もうこの時点で日本に限らず、世界のマスコミはクソだと思いますよ。バランス感覚がおかしい。

 でもってネタ切れになってくると、プロレスの悪役シリーズみたいに悪役をでっち上げる。最初は「いいがかり」みたいにイラク。「大量破壊兵器を隠している」という難癖をつけて軍事侵攻し、国家元首まで殺している。あとになって「あれは間違いだった」と正式に認めている。すごい話ですよね。世界最大の冤罪かもしれない。

 次にテロ。金かからないし便利。でもって、イスラム国という胡散臭いでっちあげ。ウクライナは不発でうやむや。でもって、今度はなに?新シリーズは北朝鮮ですか?はいはいって感じ。でも、ベネズエラの方がマジにやばくなってきて、そっちに気が回ってる感じ。リップサービスの悪口合戦という、一番手間も金のかからない方法でやってるし。そりゃ兵隊千人送るだけで数十億円が一瞬に飛ぶけど、ツイッターで書くだけだったら無料同然。えらいコストカッティングだわ。

これからのこと

アメリカの心象風景

 さて、そんな中で、アメリカさんは今後どうしていくつもりなんだろう?自分がアメリカを仕切ってる立場に立ったらどうするだろう?あなたが、マジにアメリカ大統領になったとして、あの国と国民を守って繁栄させていくなら、この先どうしたらいいと思います?

 以前エッセイで世界史シリーズを延々2年くらいかけて書いてて、ヨーロピアンとか他の国の連中の思考やら発想やらとシンクロさせる作業やってたんですけど、自分がアメリカだったら、一番気になるのはヨーロッパだと思いますよ。白人国にとってみたら、自分の故郷だし、どう逆立ちしても勝てっこない歴史と伝統の深さがあるし、あの貴族社会の奥の深さ(ハプスブルグ家とかまだあるし)、そして環境問題にせよシステムの透明性にせよ、やはり世界の先端をいってる先進性にせよ。それは、東京近郊の神奈川とか千葉、埼玉が東京を意識するような感じかもしれない。彼らのアイデンティが白人だとすればするほどそうなる。ただし移民国家としてのプライドもあるだろうから、憧憬と反発のブレンドだろう(オーストラリアも同じ)。

 アメリカとしては、意識は常にヨーロッパ方面を見てると思う。もちろん全部ではないけど、意識はしてる。それはオーストラリアがなんだかんだ言いながらアメリカを意識してるのと同じ(ある程度のレベル以上になったら、アメリカやヨーロッパでの成功を目指すし)。気持ちは分かるんですよね。九州の進学校で勉強ができる子は九大に行くけど、もっとできる子は東大に行くような感じ。

 さて、そんなメンタリティで、彼らにとって極東アジアの日本や北朝鮮はどのくらいの重さで感じているのか?といえば、非常に低いと思いますよ。「そっち方面もやんなきゃねー」くらいのワンノブゼム。少なくとも全身全霊で没入するってこたあないでしょ。丸の内の東京本社からみた札幌支店の売上くらいの感じじゃないの?大体ですね「極東」なんて「極」がついてる時点で終わってますよね。英語でいえばFar Eastだけで、"far"だもんね。「すごーく遠い」ってことでしょ。身近なこととして感じてないよ。

ヤンキー三兄弟

 一方力関係でいえば、ロシアと中国。でも三国志といいながらも、そろいもそろって歴史的には二流国です。中国だけは黄河文明の昔から一流国だったけど、でも戦後はゼロからスタートしてるから20世紀はダメ時期だった。第一次大戦もその前も、ロシアや米国は田舎者の二流的な存在だった。クラスヒエラルキーでいえば、洗練されたカッコよさとか学業的には明らかに劣ってて、逆に腕力だけは強いという「ヤンキー三兄弟」みたいなのが米ロ中なんじゃないかと。

 そのヤンキー同士の抗争があって、それが戦後の世界史なんだけど、そのなかで「極東」というのは、アメリカにとってみたら中国とロシアの喉元に位置するから、そういう戦略的には重要でしょう。これは、ソ連にとって同じ共産国のキューバがアメリカの喉元に突きつけた刃になるのと同じく、米国にとって親米国である日本と韓国は防波堤になりうる。凍土壁みたいな。防波堤だから、防波堤的に大事にはするだろうが、でも所詮は使い捨ての道具ですからねー。仲間だと思ってるかどうかは微妙。そんなに愛情こめて親身に世話する義理はないわね。

 で、日本国内でいえば、戦時中の「鬼畜米系」って叫んでた舌の根も乾かぬうちに「アメリカ万歳」とか叫んでる気のいい国民ちゃんがおって、政府も官僚も「一生ついていきます」的になって。本妻は他にいるけど、影の女でいいの、二号さんどころか五号さんくらいの立ち位置でも、一生お慕いしています的な。てか、そう仕向けられたのでしょう。アメリカとしては、使い捨ての駒である以上は絶対服従してもらわないと困るし、手足のように動かせるようにメンテナンスするでしょう。これはもう陰謀論というよりも公知の事実といってもいいでしょうが、こういったアメリカ支配から真剣に離脱しようとした日本の政治家、具体的には田中角栄(先んじて中国と国交回復した)、小沢一郎、鳩山由紀夫は刑事事件やら冤罪やら官僚とマスコミに失脚させられてますしね。同時に、アメリカ追随の国内勢力は陰に陽に厚遇される。

 この手法は一国が他国を支配するときの常套手段でしょう。支配国に媚を売ってくる被支配国の人々は厚遇し、彼らがさも偉いかのようにメディアを使って宣伝洗脳し、それに反発する人々(ま、普通はそうだが)は、徹底的に弾圧する。この統治テクニックは、植民地時代から、あるいは遠くはローマやギリシャ時代からあったと思われます。それも洗練されてきて、国民性によってやり方を変えているでしょう。反発意識が強い国民性には力で押しつぶして内戦状態にもっていき、日本のように平和と事なかれを好む民族性においては、できるだけ何事もなかったかのような表面的な平和を演出し、文句を言う奴がいかにも変わった人であるかのように見せかけていくというテクニックです。

 このあたりは陰謀論以前に常識レベルに知っておくべき前提だと思いますです。どこでも誰でもこのくらいは言ってますしね。

 自前の陰謀論はここからです。今後どうなっていくの?です。

手作り陰謀論

大国の市民感覚〜自己充足的な引きこもり

 まず、ヤンキー三兄弟ですけど、普通の国民は世界の覇者なんか望んでないと思います。それが大国の大国たるゆえんであると。僕は東京生まれの東京育ちで、日本のなかの「大国」ですが、そういう本流的立場にある人間が普通に思うのは、地方なんかに大した興味もない。エキゾチックな魅力として温泉とか土地の風物には興味ありますけど、政治経済その他で東京にひれ伏してほしいとか、そんなことは思わない。東京による全国制覇なんて気もサラサラない。なぜって自分のところで全部揃うんだから、別に周囲の「辺境地」なんか興味ないです。版図を広げようという気もない。そういうもんだと思いますよ。

 中国だって昔から「中華」といってるくらいであり自己充足していた。おそらく最盛期は大唐の時代だったと思うけど、あの頃は遠くはペルシャから人が来てたし、普通に象とか歩いていたとかいうけど、だからといってジンギスカンみたいに世界制覇に乗り出すというわけでもない。それどころか秦の始皇帝ですら万里の長城を築いて「ひきこもり」方面に向かった。居心地いい自国をぬくぬく守りたいと。アメリカも、19世紀の頃はモンロー主義とかいって不干渉方針、ひきこもり方針でしょ。思うに、大国ってのはそれが自然な姿ではないか。

 だからアメリカの一般市民からしてみれば、ある程度はアメリカが世界の覇者になってうれしいかしらんけど、それはオリンピックでメダルを取った的なものであって、そんな自分らの生活を犠牲にしてまで、地球の裏側の紛争に口出してして、自分の子供達を兵隊にだして、死なせたいとは思わんでしょ。ベトナム戦争でも延々続いて厭戦気分の反戦平和になったし。イラクだってアフガンだって、そんなにうれしくないはずですよ。それよりは、自分らの暮らしを良くしてほしいって思うんじゃないかなー。中国もロシアも平均的な市民はそうじゃないか。なによりも自分らの生活でしょ。

 ということはヤンキー抗争といっても、三カ国ともそれにイケイケで盛り上がってるのは国民のごく一部だと思います。戦争ビジネスとかヤンキー利権構造があって、それで儲かる人達はいいでしょうけど、皆がそうであるわけではない。

いつまで続くのか戦争詐欺

 で、素朴に思うのですよ。こんな嘘っぱちいつまで続くのかなー?と。

 いわゆる「戦争詐欺」ってやつですけどね。キューバ危機で戦争(暴力)がもつ本質的意味が失われてしまった。力で世界を制覇なんか出来ないし(やるときは全滅)、それにここまで生産力や科学技術が進歩し、人々の平均的知識も増えてしまったら、力で世界制覇しても、世界中の問題を自分で抱え込むことになって、苦労ばかりで見返りが少ない。いいことないですよ。いわゆる独裁者が独裁者として成立しているのは、実際に国民を食わせて豊かにしている時期だけで、やばくなったら皆にボロカス言われて権威失墜です。ローマ帝国だって五賢帝くらいはいいけど、あとは落ち目になってボロカスですもんね。誰も言うこときかんし、そこまで人は従順ではない。世界史の例外としては、戦時中の日本国民と今の北朝鮮の国民くらいでしょ。

 だからほんと、八百長プロレスでもうけるしか無いです。ミサイル飛ばして、危機感煽って、ガラクタ武器を高額で売り払って儲けましょとか、そんな火事場泥棒みたいな。で、植民地国内部では便所虫みたいなのがビッシリたかってチューチューやってるという構図ね。しかし、僕程度のアホですら、そのくらい見えてきてしまっているのが今のネット時代なわけです。あとは時間がたてばたつほど世界の皆にもアラが見えてくる。この先、50年も100年もやってられるビジネスモデルじゃないでしょう。むしろ敢えてそう見せようとしているとさえ、思える。

 そういえば以前どっかで読んだんですけど、出典は、えーと、戦費でみる大東亜戦争の異常性 GDP換算4400兆円の驚異ですけど、太平洋戦争のときに日本国がどれだけ戦争で金を使ったかですが、現在の基準におきなおしてみたら4400兆円だとか。すごいですよね。今の税収が年間50兆かそこら、国債借金で水増しした国家予算が100兆、GDPが500兆、累積債務が1000兆って単位ですので、ここでガチで戦争やるとしたら、あと4400兆円かかるということで、それって出来るのか?であり、出来たとしたもその後どうなる?です。この数字の信憑性は検証してませんので、額面通りに受け取ることはないけど、戦争というのが膨大にお金がかかるのは事実です。こんなもん、もうやったもん負けです。

中国の時代にアメリカはどうするのか?

 さて、アメリカとして何を思うだろうか?といえば、まだまだ伸びしろが膨大にある中国です。オバマも演説でいってたけど、あとしらばくしたら追い抜かれるし、追い抜かれたらしばらく追いつけなくなる、苦いことだけでそれは認めなければならないと。実際そうなってきてますし、中国のIT技術、特にAI方面では強いですし、電気自動車など次世代モノにも強い。あそこは、いざとなれば国家レベルで研究開発するし、アメリカの5倍くらいの豊富な国内マーケットがあるから、こと経済になったらめちゃくちゃ強い。

 時間がたつほどに、アメリカと中国の立場は逆転して、下手すればもう二度と戻らないかもしれない。すでに購買力平価ベースでGDPは中国はアメリカを追い抜いている。世界的にも中国が経済の指導的位置につくだろうと思う国々は多くなってきている。まあ、当たり前の話ですけど。

 世界史的にみても、一度世界覇権を取った国が首位陥落したら二度ともとの地位には戻れない。歴代大帝国のペルシャ帝国しかり、ギリシャ、ローマ、モンゴル(ジンギスカン)、スペイン(イスパニア)、ポルトガル、オランダ、イギリスみんなそうです。

 軍事力はイコール経済力だから、アメリカやばいです。そうなるとどうする?ですが、やっぱクールに考えて、バランス戦略しかないでしょう?つまりロシアをして中国を牽制させる。あるいは新興のインドとか、東南アジア系。でも、自分で後押しする力は弱まってくるから、そっちはそっちで上手いことやってください的に感じになるんじゃないかな。要は儲かればいいんだから、新興中国市場でそれなりに優遇してくれればそれで良いと。だから、だんだん手を引いていくだろうなと思われます。

 その方針には中国もロシアもインドも、彼らがアホじゃなかったら賛同でしょう。うまくやっていきたいのはどこも同じだと思うし。新興とかいってもどこも内情は火の車だし不安定だし。中国は豊かになるつれて共産党一党独裁体制やら軍支配やらが根拠を失ってくるし、インドはインドで相変わらず国内宗教戦争みたいなのはあるし。ロシアはシベリアから極東の埋蔵資源を平和に開発して儲けたいだろうし。適当に国内をまとめる程度、ナショナリズムを喚起させる程度の「管理された緊張」は利用するだろうけど、ガチにドンパチやって国がぐちゃぐちゃになるようなことは望まないでしょう。

極東再編成の日本壊滅計画

 じゃあ最近の北朝鮮のあれは何なの?どういう筋書きなの?というと、複数考えられるし、ようわかりません。

 ものすごーく悪意に考えれば、極東勢力図の再編成作業なのかもしれないです。とりあえずヤンキー三兄弟が仕切るとしたら、面倒臭いのは北朝鮮、韓国、日本の「子分三兄弟」です。

 中ロにしてみれば仲間内の北朝鮮をどうするか?ですが、これまではヘタに北朝鮮の王朝を壊したら、それこそ2000万人の難民が国境を越えて押し寄せてくるからたまったものではない。だからどんな形であれ国内で勝手に餓死でもなんでもしてくださいって感じだったと思われます。でも、経済発展してきた今ならちょっと話は違ってくるのではないか、北朝鮮エリアに埋蔵している資源(レアメタルとかあるのかな)、シベリアや北方領土開発において大量の「従順な」労働力という利用方法はあるかなーと。

 あと、面倒なのが日本と韓国です。なまじ経済力もあるし、軍事力もあるし。アメリカにしっかとしがみついているし、これから先は中ロと仲良くしないさいよっていっても言うことききそうにない。そこでアメリカべったりの韓国と日本をアメリカから引き剥がすために、そして完全支配するために、足腰立たなくなるくらい一回徹底的に叩きのめして、あと百年くらいは立ち直れなくするという手がありますな。

 それを実現するために日本(と韓国)と北朝鮮を噛み合わせて、後ろから両方をけしかけて消耗戦で共倒れにさせると。単純な軍事力だけだったら、日韓軍と北朝鮮では話にならないくらい差がありますけど、でも北朝鮮にはバックドアがついていて、いくらでも中国とロシアが補給できるでしょう。ベトナム戦争だってそうだったんだし。

 別に核ミサイルなんか撃ち込まなくてもいいんですよね。勝敗白黒つけるのが目的じゃないんだから。あっちゃこっちゃで局地戦をやって、テロやって、だらだら引き延ばしていけば、ただでさえ落ち目の日韓の経済なんかガタガタになります。警戒だの出兵だので軍事費はうなぎのぼりだわ、せっかく集まってきてた外国人観光客も逃げ去るわ、外資系企業も手をひくわ、株価は暴落だわ、国債も崩壊するわ、不動産やらも暴落するわ、国家予算は超がつく大赤字になるわ、大失業時代になるわ。米中ロは顔では深刻なふり、言葉では親身なことをいいつつも、人は出さないけど金は出す(資金援助、要するに借金)てな感じで戦争を無駄に延長させて、どんどん財政崩壊と社会崩壊を進めていく。

 現在の日本の全ての経済力、生活、国際的信用は、日本がが平和であればこそ成り立っているわけですよ。有事の円買いというのもそうだし、国力がヘタってもなおも円が高いのもそう。それが根底から崩れたら(崩れるという風評被害だけで十分)、上に乗っている日本の全てが洒落にならないダメージを被るでしょう。結果として先進国どころか途上国、さらに下の貧困国くらいにまで落ちぶれるかもしれん。

 でも、これ、そーんなに絵空事ではないですよ。ウクライナだって、シリアだってそうなってますから。

 もっとも、今でも属国みたいなもんだからそこまでせんでも足りるっちゃ足りてます。
 それに日本を完全に潰したかったら、国際的に放射能被害を騒ぐだけでいいです。どっかの機関に東京はもう人が住んではいけないレベルかもしれないとか報告書出させて、世界のメディア操って、世界レベルでの「風評」を出せばいいです。健康被害を理由にオリンピックの開催中止だけでもいい。そうなると首都圏の不動産は暴落し、そこに大量に含み資産をもっている日本の大企業は軒並み倒産レベルに追い込まれ、経済的に破壊的なダメージを受けます。戦争なんかしなくても、「ちょっと言うだけ」で殺せる。

 それを敢えて戦争なんかやるメリットがあるのだろうか?
 例えば戦争利権ビジネスがとりあえず潤うとか。でも、それだけではやるまい。儲かればいいんだったらガチでやらなくても準備だけでもいいですしね。今だってミサイル飛ばして8兆円売り上げてるわけで、毎度あり〜ですわね。そういった小競り合いを延々続ければそれでも儲かる。奴隷状態で生かさず殺さずで働かせ、富を生み出させ、それを収奪すればいい。ニワトリ飼って卵産ませればいいです。

 それを日本壊滅までやろうとするなら、もうちょいなんか別の動機がいると思います。それがなかなか思いつかないから、やっぱガチで戦争とかやる意味無いんじゃないか?って気もしてます。

日本国内の理由

 一番ありうる理由として恐いのは、日本国内の一部がそれに迎合することです。それで儲けようとすると。それを個人的な権力奪取のチャンスとして利用するとか。

 さらに現実的な理由としては、行政問題があるでしょう。こんだけ債務が膨らんで、こんだけ少子高齢化して、こんだけ社会インフラが老朽化してメンテ費用も無いとなったら、将来像は破綻っぽい。真剣になんとかしようと思ったら、死ぬほど高税率にして、福祉や年金をバンバン打ち切って「間引き」をせんならんでしょう。あと、高齢者や資産家の資産を強奪することですね。1000兆くらいあるそうですからね。

 その際ガチ(っぽい)戦争にした方が何をやるにもやりやすい。言い訳が立ちますし、反対する国民は「この非常時に」「この非国民めが」で弾圧するという80年前の方法論がいまでも通用しそうなお国柄ですから。それをやって一気に財政破綻を救う。というか思いっきり破綻させて無かったことにする。さらに戦後にハイパーインフレを起こしてやれば完璧です。累積債務も溶けて消えますからね。

 かくして瀕死の無一文になった日本や韓国に、三兄弟が国際調停の名目でしゃしゃり出てきてヤルタ協定みたいに仕切って、恩着せがましく「人道援助」の名目で支援して、今まで以上に完全属国化してしまうと。自国企業を入れて、日本の企業や優秀な人材をただ同然で吸い上げていくと。

 いわば上から(外から)のゼロリセットをするため、老朽ビルをダイナマイトで破壊するような感じで戦争を利用するという「賢い」やり方です。これはありうるかもしれんなーって気もしますね。日本の中枢の連中がどれだけ腐ってるかによりますが、アメリカから話をもちかけられて、そうなっても君だけは新国家の要職に取り立ててあげるよとか、国外のいいところに悠々自適でやればいいよとか持ちかけられて、乗るやつもいるかしらん。

他の要因〜それが全てではないこと

 妄想だけならいくらでも考えられるけど、ただまあ、やろうと思ってもそんなに上手いことはいかないんじゃないかなとも思います。ひとつは大国といっても、そんなに内部で足並みが揃ってるわけではない点です。昔の帝王支配の頃ならいざしらず、内部における権力闘争は熾烈でしょうし、それをまとめあげている過程であちこちで妥協するから、そんなに思い切ったこともできなんだろうなーというのが一つ。

 もう一つは、戦争ビジネスとかやってもビジネス的には先行きが不透明なので、いつまでもこだわっているよりも新しい儲かるモデルに乗り換えたほうがいいからです。国内でそれぞれに新しいビジネス、新しい儲け方が勃興するにしたがって、そっちの方が力を得てくるでしょう。

 さらに言えば、国家が国家としていつまで往年のパワーを発揮できるのか心もとない点です。あらゆる意味で国家はその存立基盤を失いつつあります。例えば、日本でも話題になってる(のか?)水道法の改正と水道民営化ですけど、結局水道関係の官僚の天下り民間企業がもうけるためって絵図面が見えたりするんだけど(詳しくは「官僚だけが大儲け。日本を破壊する「水道民営化」のトリックに騙されるな」参照)、でも民間活力の導入の美名でそんなことやってると国家がやることがどんどんなくなってしまう。学校だって私立があるし、病院だって民間がメインだし、細かなセキュリティだったら警察よりも警備保障会社がやるし、捜索だって探偵社があるし、鉄道だって私鉄、介護だって民間へ。

 結局国家はルールを決める(法律制定)だけなんだけど、これがまた昔っから行政法はトンチンカンなものが多い。料理人の調理師免許、不動産業者の宅建免許だって、実際の職業的実力とはなんの関係もないしね。そんなことばっかやってると、皆も気づいてくるよ。もしかして国とかなくても全部民間でいけるんじゃないの?と。まあ大きなルール決めはいるだろうから、それは尚も必要でしょう。でもそんなの今の数十分の1の規模で足ります。だから税金も数十分の1で足りるでしょ?

 だいたい税金払った分だけ見返りがないんじゃないのか?マイナンバーとかやってるくせに、なんで未だに役所の申請に本籍書いたりハンコ押したり無駄なことしなきゃいけないの?カードをピ!で済ませられないの?やった意味あんの?とか。戸籍謄本も住民票もいまだにわざわざ役所行って申請する意味がわからん。自分のマイナンバーアカウントにアクセスして、公的に暗号化した証明書をダウンロードすればいいじゃん。それが対象と時限限定のパスワードを提出先の企業なりに渡して、あっちで勝手に検証してもらえばいいだろう。それがオンライン化の意味なんだけど、そういうメリットはない。そもそも戸籍や住民票やその種の受付係なんか全国にあんなにたくさんいらないし、公務員なんかかなりの部分クビにできるんじゃないか。これからもどんどん担税負担がキツくなっていくけど、キツくなるほど皆の不満も強くなる。かくして、皆の意識も、懐が寂しくなるに連れてどんどん懐疑的にもなっていくでしょう。

 一方では貨幣戦争のような展開。国は全ての金の流れを把握したいから高額紙幣やら通貨を廃止して、全部オンライン決済でやらせようとする。一方ではビットコインなどの仮想通貨が浸透する。似たようなヴァーチャルだけど方向性はまるで逆。仮想通貨は、ネット上の存在だから、実際の空間には支配されない。だから領土とか国家権力の領域外にある。そっちにお金が流れ出したら、国はもう金という血液を抜かれてミイラ化する。そうはさせじとキャッシュレスにして、全ての現物貨幣を廃止し、オンライン登録せざるを得なくしてどこまでも追いかけていきたい。どっちが勝つか、時間との戦いですね。てか、仮想通貨という領域を国が支配できるかどうか(理論的に不可能らしいが)、仮想通貨に逃げ込まれる前に全ての個人の持ち金を記録して追いかけられるようにするか、です。まあ、目の効く連中から先に逃げ込んでいって、どん臭い半分が逃げ遅れたとしても、それだけでも半減ですから、もうヤバイでしょう。金ないし、公務員の給料だって不払い。年金、補助金、手当おしなべて不払い。それで誰が従うの?

 このように国家が国家としての実質を日に日に失っていくのであれば、戦争どころの騒ぎではないでしょう。そういう視点はありますよね。

 そして、そうなったらそうなったで新たな利権争いは起きるだろうし、話は新しい戦場に移行していくだろうと思われます。それがどこかはわからないけど。

 

漫画紹介

[江戸 パイン] 社畜! 修羅コーサク


 今週はギャグマンガです。

 すっかり「社畜」という言葉も市民権を得て(たしかバブルの頃の評論家の佐川氏が使い始めたと思うが)、一昔前の「サラリーマン専科」などの「サラリーマン」が「社畜」に置き換わっただけって気もします。

 ただ、植木等やら東海林さだおやら、あるいは「サザエさん」の頃のサラリーマンというのは、気楽な稼業という側面が強く、悲哀も自虐もあるんだけど、ベースにあるのは、その分気楽だからいいや、金も権力もないけど責任もないから庶民は楽だよねって肯定的なトーンがあったと思います。でも、昨今の社畜なものは、職場による人格否定、人間性の喪失というけっこう深刻な部分がベースになっている。書いてることは同じようなネタなんけど、描く角度が違う、ポジかネガかが違う。

 これは現実もそのくらい苛烈になったからなのかもしれないし、あるいは受け止め方が変わったからなのかもしれない。どっちもあるんだと思います。ただ、単純にモラハラとか暴力とかいう意味では、昔のほうが灰皿は飛んで来るわ、ぶん殴られるわ、罵倒は日常茶飯事だったんだろうけど、あんまり皆も深刻に受け止めてなかったようにも思います。何言われてもあんまり効いてないというか、馬耳東風というか。よう分からんのですけど、昔の日本人の方が、あんまり自分をエラいと思ってなかったような気がします。そのへんにプライドがなかったというか。これは僕自身もそうで、そりゃ馬鹿だし、無能だし、ダサいし、貧乏だし、モテないし、ないない尽くしだから、どんな叱責罵倒されても、そうだよなーと自分でも同意してたりする。だからあんまり傷つかない。でもって、そんなゴミみたいな自分がなすべきは、いかに頑張って優秀になるかではなく、いかにサボって手を抜いて給料をゲットするかであると。馬鹿が頑張っても馬鹿のまんまだよって。勉強嫌いだから、宿題は写させてもらって提出、そんでいいやくらいの感じ。そもそもサラリーマンって言葉自体が半ば差別用語くらいのニュアンスあったんじゃないかなー。

 リアルタイムの時代の空気でいえば、サラリーマンという言い方が「ビジネスマン」に取って代わられて、なにやらカッコ良さげな、昔の武士みたいなニュアンスをまとい始めた頃から、なにげに皆でカンチガイして、妙なプライドとかでてきたんじゃないか。誰もが優秀で有能でカッコいいというアイデンティティになって、そうあるべき姿が普通になったのかもしれないです。だからディスられると傷つくというか。カッコよくなったんだけど、その分、俺たちみんな馬鹿だもーん、きゃはは、みたいなお気楽さがなくなって、それが社畜という悲しい表現につながってるような気もします。これは最近の若い世代(常にそういう言い方されるね)が問題というよりも、中高年がなにをカンチガイしたか自分らは偉いことをやってきたかのように思ってしまった部分がデカいと思いますね。ま、自分も中高年だからわかるんですけど、そーんなに成長してないと思うし、そーんなに大したことしてきたわけでもないと思うけどなー。


 さて、この作品ですが、社畜系のマンガが種々あるなかで、これは面白かったです。

 まず表現がぶっ飛んでいる。設定そのものは東京から博多支店に左遷食らったサラリーマンということで、別に珍しことでもないのだけど、博多の描写がすごすぎる。もう北斗の拳以上の世界で、この世の地獄みたいな風景で、そのへんには死体がたくさんぶらさがってるわ。でもってしょーもない暴走族の夜露死苦的な博多支社が「墓多死社」だわ、取引先の照明会社が「悪魔の照明」社だわ、担当者が本当に悪魔だわ、職場のお局様がリアルなゴリラだったりするわ(名前は明美)。もう、なんか小学生ギャグみたいなんだけど、ここまで徹底的にやられると面白い。

 そのくせ、人の表情とかキャラとか、妙にリアル。ああ、いるいるこういう人ってのがたくさん出て来るし、それはなんか写実的な顔もそうです。気持ち悪いくらいリアル。無能丸出しの親父とか、コスパ厨とか、誤字誤用指摘に命かけてる奴とか。



 でもって、言葉が面白い。上司が言えば、黒いカラスも白くなるおべっか追随社畜技の「ホワイトクロウ」、しかしやったら最後引き返せない片道切符だとか。「激しい知ったかぶりの全知全能の神感から、若い社員にとっては苦痛のカタマリのような上司である」とか。誤字指摘については、「指摘したい欲求に逆らえない、もっともマウンテンゴリラに近い人類のことである」とし、絵では文字通り重箱の隅をつついているゴリラが描かれる。

 一方では、これはギャグではないわなっていう、対話コミュ技術、謝る場合のコツなんかも書かれてたりします。でも、教訓っぽくない。ひたすら娯楽に徹しているというか、これでなにかを学ぼうという気を全く起こさせないという意味では素敵なマンガです。







↑遠くに見えるのがシティですね
↑反対側はBotanyの工場群
↑さらに望遠で見るとボタニー湾越しにRoyal National Parkが望めます


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★表示させない




反対側は海(入江)です。気持ちいい空間ですよん。



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 文責:田村



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