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今週の一枚(2014/09/08)



Essay 687:国家は企業に勝てるのか?〜租税回避問題

 写真は、ハーバーブリッジの北詰。橋桁の真下です。
 なにやら自転車を組み立てているらしきカップルと逆光がいい感じで西洋の油絵みたいで。


租税回避記事の紹介

 今週は、ちょっとハードな経済記事です。
 世界展開を行っている多国籍企業が、オーストラリアあんまり税金を払ってないというおはなしです。

 いや、もう、ぜーんぜん払ってないですね。Googleなんか100分の1くらいしか払ってないし、アップルもIKEAも似たようなもん。Airbubにいたってはビタ一文オーストラリアには払っていない。だからオーストラリアの法人税収入は年々落ちている。その分個人の所得税の比率はどんどんあがっている。大企業が賢く(ズルく)立ちまわるそのツケを、一般庶民(ワーホリや留学生さんのバイトの税金も含む)は払わされているという。政府は口では勇ましいことを言うんだけど、実際の現場では逃げ腰、及び腰。もっとこうすればいいじゃん!て各界から指摘を受けているんだけど、なかなか、、、という現状です。

 まあ、これまでもちょこちょこ触れていることですが、ちょっとそれだけ取り出して見ようと。たまたま今月の18日にケアンズでG20の蔵相会議があり、そこでも議論される予定であるというタイムリーな記事もありましたので、例によってテキトーに翻訳して紹介します。

 ただこの記事、内容は面白いんですけど、長い。翻訳してて疲れましたし、場所を取るので、勝手に僕が章立てしてタックしておきました。

 以下、英語の勉強かたがた読んでいただいても結構ですし、全部すっ飛ばしてコメントにワープしていただいても結構です。


Georgia Wilkinsr
  Sydney Morinig Herald (Sep 06, 2014)

アップル社の所得隠しの暴露

 Antony Ting describes it as "like finding treasure".
It was 18 months ago when the powerful US congressional committee blew the lid on Apple's aggressive corporate tax structure, which allowed it to funnel $US44 billion dollars out of the countrythrough a network of tax haven subsidiaries.
アントニー・ティング氏は「これは宝探しみたいなものですよ」と言う。
 強烈なアメリカ議会委員会が、アップル社の徹底的な法人税(回避)のカラクリの蓋を吹き飛ばしたのは18ヶ月前のことであり、この節税手法でアップル社は44ビリオンドル(=1ビリオンは10億=440億ドル≒4兆4000億円)もの額を、国外のタックス・ヘイブン子会社を通じて潜脱していたのである。

Dr Ting, a senior tax lecturer at the University of Sydney Business School, had spent years trying to unravel the complex tax avoidance strategies of multinationals.
シドニー大学ビジネススクールの上級講師であるティング博士は、もう何年もかけて多国籍企業の租税回避戦略を研究している。

"All this information suddenly came out," he recalls.
「すべての情報が、突如としてあがってきたのです」と彼は回顧する。

By forcing Apple to release and explain its global accounts, the hearings exposed for the first time the tactics that allows the tech giant -- and other corporations -- to successfully avoid paying tax on billions of dollars earned every year in the world's biggest economies.
It also added steam to a global crusade against rich companies shifting profits overseas, avoiding the hands of tax authorities and depriving cash-strapped governments of much-needed revenue.
 アップル社に対して強制的にその国際口座の流れや説明を促すことで、アップルをはじめとする技術系の巨大企業群が、世界最大の経済国アメリカにおいて、毎年何兆円もの税金を免れていたことを明らかにした、これは最初の公聴会であった。
 このことは、租税回避企業に対する世界レベルの徴税十字軍"の動きに拍車をかけたのである、なんといっても資金繰りに苦しんでいる諸政府が喉から手が出る欲しい歳入を奪い取っているのだから。

9月のケアンズG20蔵相会議、11月のブリスベンG20サミット

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ツケは個人に回されている

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法人税率12.5%のアイルランド

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本気でやる気あんの?

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余裕の企業サイド

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情報公開と世論

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各団体から寄せられる意見

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コメント

税金払わない企業

 なるほどねえ〜って面白かったのですが、しかし、グローバル企業に限らず大企業ってほんと税金払わないのですよね。

 上の記事はオーストラリアに多国籍企業の租税回避問題ですが、日本国内の日本企業だって税金払わないことでは負けていないです。先日、ダイヤモンド誌で特集がありました。【法人税の負担構造】本当に税率下げは必要か?大企業の納税実態を大解剖という記事ですが、これって定期購読しないと内容が読めないのですが、ありがたいことをその内容をそれぞれにかいつまんで紹介してくれているアーティクルがネットのあちこちにあります。それだけ話題になっていた記事ってことですね。例えば、週刊「ダイヤモンド」7/26号で、「法人税減税の“不都合な真実”」と題して特集 、あるいは法人税、大企業を巨額負担軽減で実質優遇の実態 低税率への租税回避、節税、控除…などです。

 これらの抜粋部分をさらに抜粋編集しますと、日本の企業も様々な節税テクをつかってて、もしこういった節税制度がなかった場合の推定税収額は16.2兆円、でも実際には10.4兆円しか納税しておらず、租税回避だけで約6兆円も浮かせているという。

 特集では、さまざまな節税制度を用いて実質的に法人税が低負担率になっている大企業をランキングにしているのですが、それによると1位のレオパレス21がマイナス44.9%、2位の西松建設がマイナス42.7%など、納税完全ゼロどころかマイナス40%くらいまで圧縮している。方法は、たとえば過去の赤字を繰越決算するなどで、日本の税制では9年間にわたって所得の8割を過去の赤字でチャラにすることが出来るそうです。このランキングの10位には日本航空が入ってて、会社更生法の適用会社の場合、7年間は全額控除が可能であるという。もう儲かってるんだから払わせばいいんだけど、そうはいかないのが制度というものです。

 他にも武田薬品の研究開発税制の利用、そして商社。五大商社は数千億円も儲かっているんだけど、あれこれのテクを駆使して圧縮しまくっている。三井物産なんか1732億円も赤字計上している。そのカラクリは「受取配当金の益金不算入」制度であろうと推定しています。これは配当の二重課税を防ぐ規定ですけど、租税回避で法人税の安い海外の事業として、そこから本社が配当を受けるとすれば受取配当になって税金を免れるという算段。住友もマイナス計上(17億円の赤字)。

 要するに日本の大企業も海外を利用した租税回避をやっている。かなり激しくやっている。トヨタだって、2009年は本来の営業利益の二倍の受取配当を計上している。10年度は2425億円、11年は3312億円、12年は4752億円とどんどん受取配当額は伸びている。だけど免除されちゃうから最終損益ではず〜っと赤字。天下のトヨタの日本の納税額はず〜っとゼロ。やっと14年(今年)になって納税し、豊田社長は「やっと税金を払えるようになってうれしい」と述べている。うれしいんだったら遠慮しないで最初から払えよってツッコミいれたくなりますよね。

 しかし、まあ、営利社団法人である企業のDNAは「利潤の極大化」であり、法に触れるのでなければ(場合によっては触れてでも)、利潤が増大するなら何でもやるでしょう。もうそういうメカニズムになってるんだから、しょうがないっちゃしょうがないわけです。それに企業でなくても、僕ら個々人でも、みすみす得するのにわざわざ損をするということはしないでしょう。例えば、消費税が○%でその分価格が300円高くなったとして、いやあ今は日本国が大変だから僕は400円払うようにしてるんですよ、僕だけ消費税を10%先取りして払おうと思ってます、それが僕の愛国心ですって人は、あんまりいないと思いますよ。そもそも「得をしたい」という本能的とすらいえる願望がなければ、「大安売り」「バーゲン」「ポイントカード」なんて全然成立する余地がないでしょうしね。

 だもんで、企業だけを強欲だ!と批判していても片手落ちだと思います。僕らはみんな強欲なんだから。We are all greedyです。でもね、本来の制度の”行き過ぎた活用”、てか端的に”悪用”している現状があれば、それを是正するのが法律制定権を持っている国家・議会の役割でしょう。問題は「できんの?」って部分でしょう。

構造的に国は企業に勝てない

 結論的にいえば、「出来ない」と僕は思います。だからといって諦めて良いとかいうつもりはないけど、構造的に今の国家は多国籍企業に勝てるとは思えないのです。そのメカニズムと原因を考えなければ、この問題はいつまでたっても解決しないんじゃないか。

 いかに企業があの手この手で節税(ほとんど脱税)しようとも、当局がしっかり調べたらかなり明らかになる筈です。だいたい外国の首相の携帯電話を盗聴しようとってくらいの”調査能力”なんだから、国家が本気になったら相当程度調べられなければ嘘でしょう。でも出来ない、なぜか?

 企業はスイスイ渡り鳥みたいに自由に国境を移動できるが、国家は出来ない。乱暴な比喩でいえば、国と企業が鬼ごっこやってるとして、国家から見たら企業が国境を超えた時点でふっと姿が掻き消えてしまうようなものです。これでは企業絶対有利で、鬼ごっこにならない。つまり国家主権と領土というテリトリーが決まってるから、国境を超えられたら国はお手上げ。

 だから他国と協力してやっていくしかない。できれば世界各国の間で完璧に情報の共有ができていればいい。もっと言えば、企業の活動がグローバルになったら、それを統制管理する政府もまたグローバルにならなきゃ太刀打ちできない道理です。つまり、マジに世界連邦政府でも作らないとならないだろう。少なくとも税制に関してはそうすべきでしょう。ところが実際の国際情勢をみてたら、世界中の国々が国家主権を献上して、全部でEUみたいな大きな組織にして、、ってことをするとは思えない。そもそもアメリカ、中国、ロシアという大国がそれを拒むでしょうからね。国家間の足並みが乱れる。

 そうなると、企業は身軽にスイスイ動けるが、国家は合体して初めて動けるわけで、一人で軽快に走ってる鬼を、数人で二人三脚やらムカデ競争状態のまま捕まえなければならないという構図になるので、無理だろうってことです。

 また技術的なことを言えば、各国で税制体系なんか全然違うし、また同じ国でも毎年微妙に税制が違う。これが数十カ国というオーダーであって、それを統一的に会計処理できるんか?という問題もあります。

 もっと抜本的な問題もあります。国家間の「抜け駆け」です。
 たとえばアイルランドですが、あそこが12.5%なんてクソ安い法人税にしているから皆そっちに逃げていくわけで、先進諸国としてはアイルランドにこそ文句を言いたい。「てめ、余計なことすんじゃねーよ」と。でも、アイルランドのようにPIIGSの一角で経済状態が厳しい国は過疎の村おこしと同じで、なんとか企業誘致をして、地元の若者を就職させてやりたいわけですよね。そのためにメチャクチャ安い法人税で呼ぶしかない。これって日本国内の企業誘致と全く同じです。住民税無料にするからウチに来ない?と。

 アイルランドにしたって言い分はあるでしょう。お前らみたいに強国じゃないんだよ、こっちは国民の生活かかってんだよ、生きるのに必死なんだよって。それはそれでもっともな。大体、タックスヘイブンという存在自体が、弱小国が生き残る、過疎の村が生き残るための知恵を絞っての戦略なのですから。

   さらに指摘すべきは、国家と企業がそんな純然たる敵対関係に立てるわけがないという点です。企業は膨大な経済パワーを持っています。それを使って活発なロビー活動を展開します。というか、アメリカなどの場合は、ロッキードなどの軍需産業とかエクソンモービルなどの石油業界が事実上国家権力の一部を構成していたりします。またモンサントなどの農業系企業やらなにやらがウジャウジャおって、要するに国家というのはパワフルな各業界の利権団体の集大成という顔もあるわけです。「番長連合」みたいな。

 もちろん国家には、一般国民の利益を代表して最大多数の最大幸福をはかる責務を負ってますが、しかし100%財界と敵対出来るわけでもない(そもそも選挙で勝てない)。革命政権でも樹立しない限りそれは無理でしょう。また仮に革命が成就したとしても、「国家」という名前の個人はいないから、国家権力の中枢を担う各個々人(政治家や高級官僚)がまたぞろ企業と手を握ったり、籠絡されたり、議員会館の3階の男子トイレの一番奥の個室に紙袋に入った1億円の札束が置かれていたり、てなこともあるでしょう。

 つまり国家は国家として統一的で足並みの揃った意思決定や行動を取れない、もう構造的に難しいという問題がある。それは非効率のようで国民各層の意見をバランスよく摂取するという意味では悪いことではないです。「統一的で足並み〜」などという美名に引っ張られすぎると、行き着くところはファシズムですもんね。そして企業や事業家もまた国民の一人であることを考えると、完全に敵対出来る方が間違っているとすら言えます。このように一国内だけでも大変なのに、国家と国家が数十カ国、統一的で足並みの揃った行動を取るれるか?というと、それはもっと難しい。そういうことだと思います。だから国家はどこまでいっても企業に勝てないか、そもそも勝つ気があるのかどうかすら怪しいという構造です。

展望・遠望

国家のDV化

 じゃあどうなるの?といえば、いつも書いているように国家の相対的な低下です。最終的には溶けてなくなるか、かなり様相を変えてしまうだろうなと思うのですが、とりあえずは国家がヘタレ化していく。てかもうヘタレになってる。これは僕だけが言ってるのではなく、今回調べ物をしてて、ふと見つけた分裂する米国と中国、極度に相互依存する覇権なき世界…企業は生存率をどう高めるのかという小笠原泰教授の寄稿文(2014年09月07日Business Journal)に、似たようなことが書かれてました。

 「これまでの前提であった、政治家の望む、国家主導の国家と企業と個人のインタレストの三位一体はもはや機能しない。(中略)極論を言えば、国家という存在は、もはや、個人や企業に対して優位に立つ存在ではなく、同列化しつつあるのである。」「国家の存在意義と力の相対的かつ絶対的低下をもたらす、技術革新と結合した現在のグローバル化は、人類に選択権のある進歩ではなく、人類が自らつくってしまった選択権のない環境適応としての進化環境であると考えたほうが、個人も企業も国家も適応率・生存率は高まるのではないか」とし、3つのキーワードとして(1)これまでの常識は通用しないこと、(2)変化スピードは加速度的に高まること、(3)小さなもので大きな効果を産み出せるレバリッジ効果があること、が挙げられています。

 「おお、先生もそう思いますか?」と。特にここで「(個人の)生存率」という存亡レベルのワードがでてくるところとか、3つの特徴とかは同意見です。

 で、国家がヘタレてる話ですが、実際多国籍企業にはほとんど手も足も出ない。オーストラリアだって口だけ番長みたいに言うにはいうけど、前政権の置き土産すら実行する度胸がない。それでもオーストラリアなんかまだマシな方で、財政赤字なんか日本に比べれば微々たるものだし(リーマン・ショック前は大黒字だったし)、政権首脳がこの問題にポーズとは言え力強く言及するし、普通の一般新聞の経済欄でこれだけの質量とレベルの記事が掲載されて皆が読むし、各界から厳しい指摘が出ている。

 日本でははるかにヤバい国家財政であるにもかかわらず、この種の問題はあまり論じられず、それどころか 日本が国際企業の租税回避行為に鈍感な理由は?という論考によると、「法人には積極的な情報開示が求められるはずなのに日本では6年前、法人申告所得の公示制度が十分な議論も行われないまま廃止されている」という逆情報開示(=隠匿)がまかりとおっているという。消費税を上げこれだけ生活厳しくなっても、あまり論じられないのは何故かといえば、この論考では「国際企業による租税回避行為について日本で論議が盛り上がらないのは本来なら税収で支えるべき財政を借金でまかなうことに慣れきってしまっているからかもしれない。」としています。要するに国債発行という借金すればいいやってのが身についてしまったので見たくない、考えたくないというオストリッチ症候群に陥っているのでしょう。んでも、今年中についに国債発行残高が国民・企業の総資産を上回り、来年度末には1143兆円になるという。マジ、やばいんですけど。

 で、さらにどうなるかといえば、国家の家庭内暴力のような国民イジメになるんじゃないか。内弁慶というかDV国家ですね。いまや国家よりも強い存在なんか山ほどいる。そうなると外でペコペコ卑屈なお父ちゃんが家の中で暴君になるように、いじめられっ子がそのへんの猫をイジメたりするように、より弱い方に力を向ける。オーストラリアだって、アボット政権になって環境、福祉、教育、低所得者イジメが盛んだけど、企業には弱い。DVでなかったとしても、儲かってる企業の所得補足が出来ないんだから個々人からふんだくるしかない。儲かってる企業ほど、優秀な会計スタッフを揃えて鉄壁の布陣で節税対策し、そこまで手が回らない弱小企業、つまりはローカルの国民企業が馬鹿正直に払わされる。

 日本でも、まだ法人税率下げるとか言ってるし(やるならアイルランド以下の12%くらいにしなきゃ)、一方では個人に対する負担は厳しくなってる。今後さらに厳しくする予定で、富裕層でも企業じゃなくて個人だったら徹底的に監視する予定だし、こうなったら一族郎党そろって海外移住でもしない限り、結局は相続税その他でむしり取られる(例えば厳しさを増す個人節税をめぐる戦い参照)。

でも、手は幾らでもある 

 まさに八方塞がり、もうダメだって感じだけど、全然でしょ?あの図体のデカいグローバル企業があれだけ透明になれるんだから、もともとウィルスのように図体の小さい個々人が、生き残るための抜け道を探すことなんか屁の河童レベルにイージーだと思いますよ。小さい、持ってないって絶対弱小条件が、逆に最大の武器になる。企業がグローバル化出来るなら、身動きの軽い個人はもっとグローバル化出来る。ここから先は、もう紙幅もないのでやめますが、いずれにせよ就活して給与所得者になるってのは、あらゆる観点からいって考えものだと思いますね。まあ前に述べたATM機能や学校機能はあるから「一過性の措置」としては十分ありうるオプションだけど、それで根が生えて生命線の「身動き」を塞がれたらヤバイっしょ。できりゃあ永住権の2つや3つは持っておきたいですね。ま、別に無ければないで幾らでもやりようはあるけど(自分で起業した会社に自分をスポンサードさせるとか)。

 本来の大企業の租税回避措置対策ですが、とりあえずは正攻法でいいと思います。そういう情報をゲットすること、拡散するですね。上の記事でも書かれていたけど、企業に各国別の活動を全面公開させたらかなり違ってくるんだけど、自主的にやるわけがない。だったら「やろうとしない」「こんなにズルい」ってことを学び、知らせること。今僕が書いているように。「へえ、そうなんだ」って広がるにつれ、アップルやGoogle、IKEAに対する視線が変わる。商社やトヨタに対する視線も変わる。逆に馬鹿正直に払ってる企業も注目される。

 だんだん知れ渡っていくと、企業側もイメージダウンに繋がるから配慮するし、公開しないとそれだけで悪徳っぽく見えるとか。これで世界中の誰もが知ってるってレベルになったらもうダメでしょ。また、それが知れ渡ると、何もしない政治家に対する批判も強くなるし、選挙で落ちるって話になってきたら話も違う。

 もっとも、よりしたたかに考えるならば、国家とグローバル企業のどっちを生かすべきか、どっちがあってくれた方が良いかというと微妙です。Googleもアップルも、ずるいっちゃズルいんだけど、良い製品を出すなどやることはやってるわけですね。でも国家政府官僚はどうか?彼らに税収を預けてこっちの為に使ってくれるか?というとこれも微妙で、だったら怪獣のようなグローバル企業に国家を潰させちゃった方がいいかな?という発想も出てくるのですね。まあ、そんな潰れはせんだろうし、いきなり潰れられたら困るけどさ。でも、いつ潰れてもいいように自分が「生存」するために何が必要か、それらの確保はどうするか、そのあたりを準備しておく方が賢いように思います。



文責:田村



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