シドニー雑記帳
シドニー狂歌
さては地球の南側
お日さま北に輝けば
何か稀なることやありしと
まかりこしたる、このみやこ
声はすれども意味は分からず
右往左往に右顧左眄
酔狂ここに極まれり
もとの鞘には戻れない
やれ懐かしや、鬱陶しや
おん身互いに日の本の
生まれと拝察つかまつる
まずは一献、ワインなれども
ひきも切らぬは物見遊山の
善男善女の群れまた群れ
あいやしばらく、みなまで申すな
腰に輝くウエストポーチ
ピンと折れたる厚紙袋
聞いた側から忘れてしまふ
覚えきれぬわ、横文字アドレス
恋しなつかし、都の大路
あね・さん・ろっかく・たこ・にしき
お仕着せらるるはアイデンティティ
よそ行きの服、七五三。
たまさか日本に生まれしだけで、
活け花知らぬ、茶の湯も知らぬ
わたしゃあなたの真下にござる。
時差はあれども、さしたるものかは
コンフュージョンはお察し申すも、
やめてくれぬか、真夜中FAX。
待てど暮せど、姿も見えず
心はやるも、ラチあきもせず
学びしことは、このシドニーに
秒針はいらぬ、長針すらも
ネタは天下の廻りもの
汲めども尽きまじ浜の真砂よ
意味なしキリなし甲斐性なし
丁度時間と相成りました。
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