今週の1枚(00.10.09)
Olympic の風景(その4/アーチュリー編)
終わってしまっても、まだまだ続くオリンピック特集です。
今週はアーチェリーです。なんかオリンッピック特集というよりも、日頃馴染みの薄いスポーツ特集といった感じですけど。
(聖火リレーとか開会式の街の様子など)。
その2(カヌー/カヤックの様子)。
その3(バドミントンの様子)。
アーチェリーは、その昔、観光地のレジャーランドみたいなところで一回やったことがあります。簡単に基礎を教えて貰って、「じゃ、やってみましょう」でやってみたのですが、これが中々当たらない。
距離、わずか10メートル、的なんかメチャクチャ大きく見えてるのですが、案外と当たらないもんです。気合入れまくって、一射入魂とばかりにやるとそれなりの所には行きますが、それを何回も続けられるか?となると話は別問題なんですね。そうとは意識してなくても、神経が集中しなくなってきて、すぐにアサッテの方向にいってしまうという。
本番のアーチェリーの試合は、なんと70メートル離れてやるそうです。ななじゅう・めーとる! 10メートルでもひーこら言ってたこっちとしては、信じられない距離です。第一、届かないよ、そんなに。それを、皆さん軽々と届かすのですね。届くどころか直径1メートルちょいの的に当て、さらに、わずか10センチ内外(だったかな)の10点に当てたりするわけです。神業みたいなもんです。
射撃でもそうですが、どうしてあんなに当たるのですかね。新聞の記事に射撃の解説がありまして、それによりますと、射撃の選手というのは、一分間の脈拍数を50〜60まで落とせると。そして、心臓が鼓動を打って、血の波が指先まで辿り着いて通り過ぎるタイミングを見計らって引き金をひくとか。つまり引き金をひく瞬間、指先に鼓動がきちゃったら微妙にズレてしまうのでしょう。しかし、そんなもん、わかるんか?だいたい、大試合になればなるほど興奮して脈拍なんか上がるだろうに。もう、射撃にせよ、アーチェリーにせよ、stay cool の極致のようなスポーツですね。
ときに、前回も書きましたが、アーチェリーは韓国がメチャクチャ強いらしいです。男子のワールドランキングは1〜3位は全部韓国。今回僕らが見てたときも、韓国選手は、えらい強かったです。もっとも結果的には、男子はメダルを逃したようですが、女子は金銀銅全部かっさらっていったという。上の大きな写真も韓国選手で、えーと世界ランキング1位だったか、2位だったかの選手です。
一面の芝生の緑がとても奇麗な会場でした。
選手と的の間にある小屋みたいな物体は何かといいますと、あそこで報道陣が撮影したりしてるわけですし、また的の近くには、大会スタッフが控えていて、的の紙を換えるのですね(写真中央右)。
また、スタッフが交互に走って、的に刺さった矢を持ち帰ってきます(写真右端)。
競技の様子。
試合は二人一組になって競い合い、勝ち抜き戦で行なわれました。同時に二試合やるので、都合4名の選手が淡々と打つわけですね。
日本からも出場していて、僕が見てたときは牧山選手が出場し、勝ち抜いてました。
下の二枚は牧山選手。一番向こうの白いウエアの人です。右端は、勝ったスコア。
このスコアを見てもわかるように、全部で18射するわけですが、全部10点で180点満点のところ、160点とかそのあたりの争いになるわけです。160点といっても、平均8点でも合計144点でしかないわけで、合計160点取ろうと思ったら平均8.9点取らないと駄目だという。6点とか7点でも取ろうものなら、かなり苦しい。
観客席の様子。
客席は、これが結構いい加減で、別に座席指定があるわけではなく、好きなところに座っていいことになってます。これはカヌーも、ペンタスロン(近代五種)も同じで、一応、内野席/外野席くらいの区別はありますが、その範囲内だったらどこでもよい、と。
上の選手の写真は、300ミリの望遠レンズで撮ったから大きく見えてますが、実際にはこんなもんです。
射た矢なんか、ほとんど見えないです。会場の実況アナウンスと電光掲示板でフォローしてないと、何がなんだかよくわからんという。
あと、的の近くにもマイクがありまして、矢が的に当たる「プッ」という音を拾ってました。当たる音が聞こえると、まだ臨場感がありますね。しかし、アーチェリーは射る動作が派手ですからわかりますが、これが射撃になると、ほとんど微動だにしませんから(したら駄目なんですけど)、観戦するのも大変でしょうね。
電光掲示板は、スコアを表示するだけではなく、いろんなメッセージや画像が出てきます。右端は「拍手〜!」という図。なんで拍手だったのかは忘れました(^^*)。
裏方の風景。
監督やコーチのインタビューが行なわれていたりします。
のんびり缶ビールを飲みながら観戦できていいのですが、一つ問題があるとしたら、アーチェリー会場は遠い。電車から降りて徒歩20〜30分、うんざりするほど遠い。こんなの「メイン会場の一角」なんてもんじゃないよってなくらいです。
左の二枚は、観戦を終えて帰る人々。
右端は、会場を出てから見える風景。手前の広大なバス操車場を延々迂回して(直進できず)、遠くに見えるスタジアムの、そのまたさらに向こうに電車の駅はあるのでした。
写真・文/田村
★→APLaCのトップに戻る