高齢者ケア特集(13)

老人と子供のためのインターネットカフェ


2001年1月

人口の急速な高齢化と少子化は、日本ほどではないがオーストラリアでも深刻な問題となっている。それに伴い、子供達が老人と接する場が限られてきて、老人を倦厭する傾向がでてきている。

そのため、もっと子供と老人が接する場を作ろうと高齢者施設内にできたのが、「インターネットカフェ」だ。


実はこの高齢者施設は小・中学校の隣りに建てられていた。このインターネットカフェができてから子供達がこのカフェに通うようになり、コンピューターの使い方がわからない高齢者にインターネットの使い方を教えてあげるなどして、子供達が進んで高齢者とする接するようになった。

そして今まで高齢者とあまり話したことのなかった子供達が自然に高齢者の人達の弱さや賢さを学び、友人として接するようになったという。この企画は、州政府から認められ、賞をもらっている。

そして今度は、この学校の生徒が設計したモデルを使って学校と高齢者施設をつなぐ通路を作る、というから何とも革新的な考えだと関心してしまう。


知り合いの84才の女性は昔、ライターだった。今でも文章が書くのが好きで、時々タイプライターを使って短いストーリ−を書いていた。

1才年上のご主人は、80才を過ぎてから高齢者大学でコンピューターについて学んだ。そうしたら息子さんが古くなったコンピューターを送ってくれ、二人で駆使してとうとうワープロを使って、文章がかけるようになった。


この学ぶ意欲はすばらしいものだと思う。いつまでも何かに興味を持って、挑戦する気持ちと様々な出来事に感謝する姿勢がこのカップルをいつまでも物忘れもなく年を取る秘訣なんだろうなと感じる。

機械が苦手ですぐギブアップしてしまう私としては見習いたい限りである。


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