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クィーンズランド州の観光情報





    ケアンズ(QLD)


     94年7月頃、10日間ほどケアンズの安宿に滞在したことがあります。

     ケアンズの町そのものは、なんの変哲もない田舎町で、全然面白くありません(断言)。グレートバリアリーフや付近の大自然を味わうための、観光拠点として捉えた方がいいでしょう。日本人観光客をアテこんで日本資本をガンガン注ぎ込んで観光拠点用に作られた街ですから、人が住んでいる街としての面白味がない。その観光客も最近では、一説によると最盛時の4分の1まで減ってしまったそうで、「バブルの残骸」のようなわびしい雰囲気が漂います。

     エスプラネードという海岸沿いの通りに宿が集中していて(手ごろな安宿もゴロゴロある)、ツアーの手配屋さんも並んでますから、そこで気に入ったツアーを探せばいいでしょう。一般論として、日本人対応のツアーは内容が同じなのに料金が倍くらいします(今はどうか知りませんけど)。日本語にこだわらないなら、地元ツアーに参加した方が絶対お得。特に、グリーン島やフィッツロイ島など、島へ行くツアーは日本人ガイドさんがついてるって言っても、船乗ってる間だけのことでアクティビティになれば、各自が勝手にやるわけですから。

     私の体験ではフィッツロイ島がよかったです。海岸でパシャパシャとシュノーケルしたり、ブッシュウォーキングしたり(島の真ん中が丘状になっていて、頑張って登ると頂上からの景色がすばらしい)。あと、アウターリーフに出るシュノーケルクルーズにも参加しましたが、一番安いのを選んだせいもあるのでしょうが、船が結構ゆれて、皆さんお気の毒に甲板でゲーゲーやってました。私は元気でしたけど。

     グレートバリアリーフは確かにキレイなのですが、このリーフのすごさはその巨大さですから、自分の目で確認できるのはほんの一部。珊瑚礁の繊細さでいえば、沖縄やタヒチの方がきれいだったように感じましたが、それは自分がたまたま見た珊瑚礁が大したことなかっただけなのかもしれませんね。

     ケアンズの北にある熱帯雨林デイントゥリーリバーズへ行くツアーにも参加しました。リバークルーズに乗ってクロコダイルも見ましたし、所狭しと生い茂る熱帯雨林も見ました。が、このツアーで一番印象に残っているのは、ドライバーズガイドのおっちゃんが、「ライスをただボイルしただけで食べるなんて、うー、YOK!!」と叫んでいたこと。シドニーじゃオージーも平気でアジア料理を楽しんでいるのに、まだそんな固定観念があるなんてケアンズってやっぱり田舎なんだなあ、と思いました。

     他には、キュランダという町まで鉄道で行くツアーなどは定番でしょう(ケーブルカーも出来たんだったかな)。アボリジニの伝統的なダンスが見られるダンスシアターは、もちろん観光化はされてますけど、ショーとして十分見ごたえあると思いました。最近は夜行性動物を見に行くツアーとか、星を眺める夜のツアーなんてのが人気らしいです。とにかく、現地のツアーカウンターで情報収集して、気に入ったツアーに参加すればいいと思います。

     尚、ケアンズはほとんど熱帯気候に属しますので、乾季と雨季が存在します。シドニーあたりで冬の時(日本は夏、4〜9月頃)が乾季にあたり、その逆が雨季です。私がケアンズに滞在したのは乾季でしたので、ほぼ毎日晴れており、気温はシドニーの盛夏ほどは上がりませんが、海水浴をしても寒くない程度でした。雨季の天候がどんなものかは分かりませんが、よく聞く話では、「雨季といっても雨が降るのは2日に1日くらい」「降る時は短時間一気に降る」そうです。ただ、雨で海水が濁るので、ダイビングをされたい方にとっては雨季は望ましくないとか。あと、雨季は Box Jellyという毒性の強いクラゲが出るので、海水浴の際には十分ご注意を。





    以下、田村追記

     僕も福島と同行してたので殆ど同じ感想なのですが、若干補充します。

     ケアンズの最大の魅力は「日本に近い」ということだと思います。直行便で6〜7時間くらいでしょう?シドニーまでだと早くて9時間半、よくあるブリスベン経由になると11時間以上かかります。この差は実は大きいと思います。

     もともとヒナびた田舎の港町だったケアンズがここまで有名になったのは、国際空港を作ったからだと言われます。グレートバリアリーフなどの観光資源といっても、あれは日本列島何個分とかいう超巨大なものですから別にケアンズの専売特許でもないです。観光資源があるからケアンズが有名なのではなく、この付近(オーストラリア東部海岸の北方)だったら当たり前に転がってる観光資源を生かせる、つまり「便利にした」という「戦略」で有名になったのだと思います。

     だいたい、地元オージーにとって、このエリアではタウンズヴィルという町の方が圧倒的に知名度が高く、ケアンズなんか聞いたことないという人もいるくらいです。そんな鄙びた田舎町が栄えるには、全てのマイナス要因を一挙にプラスに転じる妙案が必要なわけで、それが国際空港だったと思うのです。まずケアンズが「近い」というのはアジア諸国からの話です。欧米からはシドニーもケアンズも一緒でしょうから。ですので、空港建設計画以前という遥か昔から「これからは日本をはじめとするアジアの海外旅行客が増える」という先見の明があったのでしょう。さらに田舎町なだけに土地は空いてますから、大京観光など海外資本を誘致するのもやりやすかったのでしょう。同じ理由で近場に空港を建設することもできます。ここで、マイナス要因が一気にプラスに転じます。

     これだけのことを読んで、実行して(国際空港を作らせるのだからそれなりの政治力も必要)、成功してるわけですから、村おこしの典型のような町です。誰が企画して実行したのか知りませんが、かなりの慧眼だと思います。経営企画などを勉強しておられる方は、「なんでこんな小さな町がこんなに有名なんだ?」という不自然さから、逆に企画戦略を学ぶ生きた宝庫と言えるかもしれません。ところで抜かされちゃったタウンズヴィルは何してたのだろう?

     というわけでケアンズの特徴は、巨大な観光産業装置と、本来の鄙びた田舎町とが無理やり合体している不自然さにあります。ケアンズの町は、海辺付近の観光地区と、その周辺にある商業地区と、その他広大な「のんびりした田舎」になります。鉄道の駅付近なんか淋しいくらいに閑散としてますし、車でちょっと走ればいきなり一面のサトウキビ畑になります。

     したがって、福島が書いてるように「町としては何も面白くない」とも言える反面、「これほど鄙びた町にこれほど簡単にアクセスできる」という意味では画期的でもあります。そしてそれがまた、「オーストラリアののんびりした風土と自然」を気軽に体験できることにもつながっていて、それを魅力的だと思う人が沢山いても不思議ではないでしょう。

     ただ「小さな田舎町」といっても、ほんとのアウトバックの田舎町のように「民家数軒あってそんで終り」というようなものではありません。商業地としての一通りの機能はあります。スーパーもちゃんと大きいのがあります。ですので、楽チン(日本語の通じる)な観光ホテルをベースに、スーパーで買い物をして地元気分を味わって、さらに郊外ののどかな雰囲気を味わい、珊瑚もあるよという意味では、箱庭的なお手頃さがあります。

     これがシドニーとか大きな都市になってくると、観光系ホテルはシティ中心に集まってますから、そこから地元民の本当の生活エリアまでは距離がありますので、気軽に見られません。ましてや雄大な自然ともなると、かなりの距離を移動する必要があります。その意味では、シドニーなんか、オペラハウスなどの人工物をちょっと見て、ホテルの周囲をうろうろして、お土産買ってそんで終りというわけで、全然「雄大なオーストラリア大陸」という感じがしません。だもんで「ケアンズ楽しかった、シドニーつまんなかった」という感想になっても全く不思議ではありません。


    読者投稿:Sさんの情報(2005年6月追加)

    ケアンズ旅行経験もあり、現在ゴールドコーストで修士課程の勉強をされているSさんから貴重な体験談を戴きました!





    はじめまして。オーストラリア在住の者です。
    今修士課程におりまして、ゴールドコーストに住んでます。こっちで日本語教師になろうと思い、ビザのことやら、就職情報のことなどを調べていたら、ここにたどりつきました。(中略)

    さて、オーストラリア観光情報のページで、「オーストラリア在住の人は生情報を・・・」とありましたので、さっそくメールさせていただきました。
    私は、ケアンズに1度旅行に行ったことがあり、今はゴールドコーストに住んでいます。


    ケアンズ
    ケアンズは、私にとって、最高の街でした・・・意見が食い違ってしまいました、ごめんなさい。
    事実、私も、ケアンズに旅行にいったことで、オーストラリア留学を決めたようなものなので・・・

    ケアンズの中心地からは少し離れたところに泊まったせいでしょうか?私の感想としては、とてもゆったりとしていて、家もかわいくて、ゴールドコーストに比べたら歴史もあるし、素敵な空気がながれていたように感じました。

    私が泊まったホテルですが、アカシアホテルといいます。中心街からは少しは慣れていますが、頑張れば歩ける距離にありました。
    隣は民家です。一緒に行った友人が手配したため、どうやって予約して、いくらだったかなどは不明です。ごめんなさい。

    そのアカシアホテルにあるチャーリーズレストランは16ドルでバッフェの食べ放題があってすっごいおすすめです。ワーホリで来てる人からおすすめされました。ケアンズで一番安いバッフェだと思われます。しかもおいしいし。ちなみに要予約です。電話予約、もしくは、ホテルのフロントで予約できます。


    ケアンズでは、夜のサファリと、キュランダと、グリーン島(グレートバリアリーフ)へ行きました。
    どれもよかったです、とても。ただ、私の行った時期は、今年の2月ころで、丁度、雨やら嵐がひどく、この時期はおすすめできないですね。意外と夜サファリが楽しかったです、期待してなかったので。若者なら絶対夜サファリはおすすめです。

    ツアー会社は、アクセス君がおすすめです。
    雨などで、キャンセルなどてんやわんやの時に、何かといい対応をしてもらえましし、他社と比較しても安いです。
    ただ、安いというのは、日本語ツアーの中での話です。英語オンリーツアーの方は調べてません。ごめんなさい。



    ゴールドコースト
    それから、ゴールドコーストですが・・・

    治安がいいという人もいれば、悪いという人もいます。
    サーファーズパラダイスは、クラブとかたくさんあって、若者なら夜通し楽しめます、きっと。

    ホテルのレストランでは、多少高いお金を払ってでも、美味しいものを食べることがおすすめです。やはりシーフードは格別だと思います。
    ここでいうシーフードというのは、いわゆるオージー的な店でのシーフードプラッターのようなものもありますし、あるいは和食系のものもあります。品数は豊富だったと思います。シーフード(生食系)・スープ・サラダ・前菜のようなものですね。
    あとは、ラザニア系(でもラザニアではない何か)・肉類・なんたらかんたら、結構色々ありました。一人50ドルか60ドルです。すみません、、うろ覚えで。


    ちなみに、私が住んでるところは、観光地のビーチあたりからは、少し離れたところに住んでいるので、とても静かです。日本人は全然いませんし。観光するところや、ホテルは全くありませんが。
    もう少し正確に言うと、私が今住んでるところは(そろそろブリスベンに引っ越すのですが・・)、parkwoodといって、大学のすぐそばにあります。木や草がぼーぼーで、スーパーすらないです。観光地もないです。サーファーズからだと車で20分か15分くらいですかね。

    もうちょっと近めで、Southportというところは、映画館とかショッピングモールがあって、サーファーズから車で5分くらいです。
    Australia Fairというそのショッピングモールから2・3本道路をへだてると、すぐ民家で、静かになります。かわいいカフェがあったり。移民局なんかはここにあります。交通手段は車以外だとバスしかありません。

    サーファーズから少し南にいくと、パシフィックフェアというところがあって、そこはかなり大きい街になります。でも、サーファーズほど日本人は多くなかった印象です。酔っ払ってる時にしか行ったことがないので、あやしいですが、たぶんそうです。

    休日はここらへんに住んでる人は、パシフィックフェアに行くか、ブリスベンに行くかって感じだと思います。

    パシフィックフェアから南にいくと、マーメイドビーチ、パームビーチと続き、ここらへんはのんびりしていていいです。日本人もそんなにいないはずです。パームビーチまで行くには、サーファーズからだとバスで40分か50分ほどかかると思います。

    余裕のある方なら、レンタカーを借りるのも、おすすめしたいですね。大抵、バスは時間通りきませんし、タクシーもつかまればいいんですけど、個人で移動されるなら、土地柄やはり走行距離がかさむと思うので。


    それから、ムービーワールド、シーワールドは日本で、ディズニーランドやUSJを経験した人なら、まず100%つまらない場所だと思います。

    他に魅力といったら、あまりうかびませんが、国立公園をまわるのが一番よかったです。色々ありますので。
    これなら、お年をめされた方でも小さい子でも、十分楽しめるのではないかと。私自身22ですけど、これが一番よかったです。

    あとは、やはりビーチ自体がすごくキレイなので、これだけで随分私は満たされました。

    夜ほたるは結構人気です。現地人も、観光客にも。

    こんな感じです。
    お役にたてますでしょうか?


    はい、十分参考になったと思います!ありがとうございました!






     
    ゴールドコースト(QLD)


     残念ながらAPLaCメンバーは誰もゴールドコーストには行ったことがないのですが、やはり日本からのパッケージツアーにはゴールドコースト込みのものが多いようです。「ゴールドコーストでのオススメツアーは?」といった質問をよく受けるので、旅行した人からの伝聞情報を載せておきます。

     ゴールドコーストには有名な3大テーマパーク(ムービーワールド、ドリームワールド、シーワールド)がありますが、いずれも観光客用に作られたもので規模的にも日本やアメリカのテーマパークに比べるとイマイチだという話です。ただ、シーワールドは見ごたえのあるショーもあったりして、面白いという話も聞きます。ドリームワールドも「すごいよかった〜」という声はあんまり聞きませんが、「コアラとの記念撮影」がやっぱりヒキになっているんでしょうね。

     コアラは非常に神経質な夜行性動物なので、昼間から人間にあれこれチョッカイを出されるとストレスをためてしまうんだそうです。それで、動物保護の立場からNSW州(シドニーにあるところ)ではコアラの抱っこは禁止になってます。
     まだQLD州(ゴールドコーストのあるところ)ではOKみたいなので、是非とも抱っこしたいということなら、ゴールドコーストでやっておいた方がいいでしょう。

     その他、評判のいいツアーというと、夜の「土ぼたるウォッチング」(洞窟内に住む夜光虫を見に行くツアーですが、本当に満点の星状態で光っています)、「キャッチ・ア・クラブ」(地元のマッドクラブを獲りにいき、その場で料理し て食べちゃうというもの)、モートン島へのイルカツアー、あたりでしょうか。

     マイナーなところでは、ちょっと足を伸ばしてバイロンベイまで連れていってくれるツアーも出ていると思います。ここはオーストラリア大陸の最東端にあたり、ものすごく海とビーチがキレイなんだそうです。ドラッグの本場ニンビンに も近く、ヒッピータウンとしても有名です。

     それから、ラミントン国立公園内を4WDで自然探索するツアーも、ワイルドで面白いらしいです。アウトドア派の方にはオススメでしょう。





    田村補注

     シドニー滞在経験のあるワーホリの人の話などでは、ゴールコーストは住みやすいらしいです。特に家賃が安い、と。また、日本人など観光客が集まっていない、のんびりした所も結構あるらしいです。

     地元のオージーも、クリスマス休暇にはゴールコーストに行くという人も聞きますし、地元向けのパッケージもコンスタントにあることから、やっぱりそれなりの良さはあるんだと思います。

     浜辺沿いにズラッとホテルやコンドミニアムが並ぶ様子は、ハワイのようでもありますが、仮にハワイと同じであったとしても、「時差のないハワイ」ということで価値はあるのでしょう。



文責:福島(一部田村)


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