今週の1枚(01.02.12)
Ultimoの風景(その2)
先週に引き続き、Ultimoの特集です。
上の大きな写真、すごい坂ですね。
坂の多いシドニー、というか坂しかないようなシドニーでも、これだけの傾斜は中々のモンです。
坂が多いということは、要するにシドニーというのは、丘がウネウネと続いているということでもあります。丘があって、丘の丘の間に窪地があって、海沿いになると入江が鋭く切り込んでいって、陸地は海に向って急角度に落ち込んでいく、、という感じです。
関東平野のように、大きな川で土砂が流され堆積して平地になったというのではなく、山岳地帯がズブズブと沈降して海が入り込んでいったという感じなんでしょうね。
ボンダイ、ブロンテ、クージー、マルーブラ、ニュートラルベイ、モスマン、バルモラル、、、どこもビーチの手前には長い坂があります。大体幹線道路はその坂の上の高台を走ってます。つまり尾根道ですよね。ミリタリーロード、パシフィックハイウェイ、アンザックパレード、そうとは気付きにくいけど、高台を走ってるケースが多いと思います。一概に言い切れるものでもないですが、大体思い出してみれば、幹線道路から小道に入っていくと大体下り坂になる場合が多いのではないでしょうか。でも、パラマッタロードは割と低いところを走っていて尾根道というよりは谷道に近いかな。
ですので、非常に大雑把にいってしまえば、シドニーで道に迷ったら、とりあえず坂を登って高い方へ高い方へと向っていけば幹線道路/バス通りに出る確率が高いように思います。これは、山登りと一緒ですね。迷ったら尾根に出ろという。
丘ウネウネですけど、シティから西に向えば、まずこのアルティモで丘があって、上の大きな写真のように丘を下れば、次はグリーブ。グリーブがまた丘になっていて(尾根道に相当するのがGlebe Point Rd)、さらにその隣のアナンデールが丘で(尾根道はJohnston St)その間には谷があって 、アナンデールからライカードの間にもまた谷があって(Norton St)、、、という具合です。
というわけで、下の各写真は、上の写真と同じくグリーブ方面への下り坂です。場所によって角度は違いますが。
Ultimoの下町的風景です。
昔ながらのテラスハウスがあって、路地裏があって、小さな公園があって。
また、下町というのは、意外と緑が多かったりするんですよね。
ピラモントもそうですが、元々ダーリングハーバーという港の隣ということもあって、倉庫系の建物が多いです。今はダーリングハーバーは殆ど観光地になり、港湾としてあまり稼動しなくなったからでしょう、倉庫も改造されて、雑居ビルになったり、マンションになったり、セルフ・ストーリッジ(個人用の貸倉庫)になったり。
写真下中央はセルフストーリッジ、写真右端は新たに建てられたピカピカのマンション。販売事務所なんてのもちゃんとありますね。
さて、Ultimoで一番大きくて特徴的な建物は、UTS(シドニー工科大学)の建物でしょう。僕なんか「墓石」って呼んでますけど(^^*)、非常によく目立ちます。Ultimoはそのお膝元なだけに、どこにいてもコレが見えます。
UTSの手前に、もっとクラシックで重厚な建物があったりします。また、そのあたりは、妙にニートに整地されて、この一角だけ「なんたらニュータウン」のようなオモムキがあっておもしろいです。
写真下、なんたらニュータウン的小奇麗な風景。
UTSの手前にあるカッコいい建物です。
近付くにつれ、ますます渋かったりします。
これはなにかというと、TAFE(NSW州の高等職業専門学校)の校舎だったりします。もともとは、建物に書いてありますように(上の真ん中の写真)、シドニー・テクニカル・カレッジだったようですが。
以前、UTSに用があって行ったとき、てっきりこの建物もUTSの一部だと思いこんで、受付でいろいろ聞いたのですが「なんかイマイチ話が噛み合わないな〜」と大ボケこいてたことがあります(^^*)。しかし、今から思ってもそう勘違いしても無理ないような気がしますけど。
写真・文/田村
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