今週の1枚(99.11.22)
November in Japan(その1)
日本は急に寒くなったそうですが、まだ寒くなる前、「なんかあんまり秋って気がしないな」とか言ってた頃、日本に一時帰国しておりました。
今年はやたら帰国してますが(これで3回目)、しかしトータルしてみれば5年で4回くらいしか帰国しておりません。一回の日数は大体2週間。
これがどーゆー意味を持つかというと、この5年間で、日本の四季のうち2月、4月、6月、11月しか知らないということです。これまで、冬、春、梅雨〜初夏は「ああ、懐かし」と味わったものの、日本の秋については丸々5年間ご無沙汰でありました。最後に10月、11月を日本で過ごしたのが94年(神戸地震の前年)であり、8月9月に至っては、93年まで遡ることになります。
海外に住むということはそーゆーことなのねと、つくづく実感している昨今であります。そういえば正月なんかぜーんぜん帰ってないです。理由は簡単、正月は航空チケットが異様に高くなるからです。正月に帰るに帰れない海外在住者って結構いると思います。
これは同時に、なんでシドニーのホームページで日本の風景を載せるのか?という答の一つにもなります。読者の方は日本在住の方に限らず、地元シドニー在住の方、オーストラリア在住の方、その他の国に在住している方、いわゆる海外在住組も沢山おられます。しばらく日本を離れると、日本の風景が恋しくなるんですよね。
恋しくなる風景は二通りあって、一つは「日本の秋」のようなイメージ風景。別に行った事もないし、知らない場所なんだけど、妙に風景的に懐かしい、ディスカバージャパン的な風景。そしてもう一つは、日本に居る頃には毎日見慣れていた何の変哲も無い風景です。住んでた家の近所の路地裏みたいな風景が奇妙に懐かしく思えたりします。
というわけで、「やあ、日本の秋だ」と意気込んできたものの、なんか生温かくて秋っぽくないわ、私用がやたら立て込んでいたので遠出も出来ないわで、「紅葉を見ながら温泉で一杯」という夢は虚しく潰えてしまったのですが、それでも暇を見つけては根城の京阪神エリアをブラついておりました。
京阪神エリアでは、それほど紅葉も進んでおらず、「らしい風景ってないもんだな」と思ってたのですが、ちょこちょこイメージ系やら変哲系を拾ってみました。
阪神間/六甲の風景
阪神、つまり大阪〜神戸の間というのは山と海との間が狭く、川沿いをトコトコ歩いていくと、意外に早く山(六甲)になったりします。
右端の写真、夕暮れの空の色と照り返しが、自分的には秋っぽい感じがして好きです。
これは何の変哲もない系でしょう。こんな風景、別に日本でなくてもどこでもありそうですが、特に右から二番目の写真など、紛れもなく日本の風景って解ってしまいますよね。なんで「日本」って気がするのかな?原付?ガードレール?ミラー?なにが、日本的雰囲気を醸し出しているのだろう?
「いかにも」的な日本の秋をちょこっと見つけました。「小さい秋見つけた」みたいな、イメージ系。
左端は、柿です。
右の三枚は、見た目すごい山里のようですけど、実は全然町に近かったりします。
神戸三宮の風景
全然秋のイメージ写真ではないです。何の変哲もない普通の風景シリーズですね。
ところで写真中央に映っている標識の「車輪止め」ってなんだろう?車輪止めの意味は、まあ、何となく分かるけど、それがこういう標識になってるってことは?え?日本にいた頃、こんな標識あったっけか?
写真・文/田村
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