今週の1枚(09.07)
レインコーブ・ナショナルパークの風景
今週は、ナショナルパーク、すなわち国立公園です。
国立公園といっても、オーストラリアの場合、町のすぐ側にあります。「自宅の庭の先がそのままナショナルパークになってる」なんてことも珍しくありません。
シドニーの場合、西にブルーマウンテン、北にクーリンガイ、南にロイヤルナショナルパークといったあたりがメジャーどころですが、もっともっと近いところにあるのが、このレインコーブ・ナショナルパークです。
どのくらい近いかというと、僕らが住んでるレインコーブと同じ名前を冠してることからもお分かりでしょうが、ノース方面第二の街チャッツウッド駅から車でほんの5分程度の距離にあります。シティからも10キロ程度でしょう。
非常に近いということで、地元オージーにとっては古くからのピクニックのメッカなのですが、観光ガイドにはまず載ってないし、日本語の情報では意外と取り上げられることが少ないところです。もっとも位置的にもマイナーなところにありますし(チャッツウッドとライドの中間)、川沿いに細長くウネウネと続く形も(全長10キロくらいあります)見落とされる一因になっているのかもしれません。
パンフレットによると、Lane Coveという地名は、1788年にイギリス人が最初にオーストラリアにやってきた翌週には既に名付けられていたそうです。なんでかというと、植民地作りの木材伐採地として適当だったのでしょう(川沿いだし、そのままシドニー湾に続いてるし)。ここが国立公園に指定されたのは1938年のことだそうです。当初はピクニック、レクレーションエリアとして盛んににぎわってたそうですが、時代が下るにつれ、「貴重な自然林と野生動物の保護」という環境目的が第一にくるようになったそうです。
この公園は、さっき言いましたように川沿いにウネウネと伸びており、最終的にはM3という環状幹線道路のマックォーリー大学付近まで続いています。ここを終点だとすれば、始点近辺(チャッツウッド寄り)は、ピクニックエリアとして整備されています。インフォメーションセンターも売店もありますし、ちょっとした動物園もあります(本当は傷ついた野性動物の病院兼リハビリ場所)。人も多いですね。でも、道を進んでいくと、段々と人の姿は少なくなり、ちょっとした渓谷のような風景になります。
今回は、比較的ににぎやかな前半部分を、次週で奥まったエリア(+動物リハビリセンター)をお送りします。
写真は、レクレーションの極めつけのような、川沿いクルーズの外輪船(Paddle Wheeler)の出航場所です。土日しかやってないようで、まだ僕も乗ってませんが、今度乗ってみたいと思います。あなたもいかがですか。
写真左は入り口ゲートです。車でくるとお金とられます(5ドル)。なおNSW国立公園年間パスというのが50ドル(Snowy Mountainsエリアも含めると60ドル)で売っており、僕も買ってます。このゲートで買えます。でも、週日にいくと結構ゲートに人がいなくて、タダで入れたりするのですけど(^^*)。
写真中央は、子連れのお母さんたち。平日の昼過ぎ頃に行ったのですが、近くにあるということで、結構皆さん来て子供を遊ばせているようです。
写真右は、別にどってことないですけど、川端の風景。
ほんのちょっと奥まったあたりです。
写真左の鳥はマグパイという鳥です。日本名だとツグミ?よう知らんですけど、カラスより小さく、ハトより心持ち大きいかなという黒い(白い模様あり)鳥です。別に国立公園までこなくても、そこらへんにいます。なお、他にも、コカトゥーの群なんかもいましたが、撮りそびれました。これは、かなり大きな白いオウムで、黄色い見事な冠があります。飛ぶ姿は優雅なんですが、いかんせん鳴き声はギャーギュー系で異様にうるさいです。鳴かなきゃキレイなのに、、、と思いますね。
同じく少しばかり奥まったあたりですが、貸しボートなどがあります。なお、道は川の両岸にあるのですが、M3まで至るのは川の西南側です。入るときに地図で確認しましょう。
お父さんと娘がボート漕いでて「絵になるなあ」と思ったのですが、よく考えたら火曜日の昼間なんですね。「おとうさん、仕事はどうしたんだ?」と思ったりしますが、こんな情景はこちらでは当たり前です。平日でも皆さん昼間っからよく遊んでますし、「人それぞれ」ということで、すぐに慣れます。
写真右は、キチンとした分別ゴミ箱。「すごいなあ」と思うのですが、でも住宅地のゴミ収集は、東京あたりと比べれば結構いい加減だったりしますけど。
ということで、車はどんどん奥に入っていきます。車の中から道を一枚。つづきは来週。
写真・文/田村
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