今週の1枚(00.09.04)
Hurstville の風景(その2)
先週にひきつづき、ディープなチャイナタウン、Hurstville 特集です。
上の写真は、News Agencyの店先。
News Agencyは、どこの町にも必ずある新聞雑誌の小売店ですが、雑誌も売ってるし、カードや文房具もあるし、レジ廻りにはチョコやらタバコやら宝くじまで売ってます。そして、バスの回数券やテレホンカードも扱っているわけですが、この上の写真なんか、ほとんどテレホンカード屋ですね。最下段に雑誌の広告があるからかろうじて「News Agencyなんだな」とわかるという。
オーストラリアの電話事情は、NTTに相当する保守本流のテレストラに、オプタスという対抗馬がいて、携帯電話ではこれにヴォダフォーンという第三勢力がいて、、、くらいまでは誰でもわかるのですが、さらに One Telをはじめとして”格安系”の電話会社がシノギを削っています。
この格安系、いったいどのくらい会社があるのか見当もつきません。3〜4年前のニュースみてたら、その時点で30〜40社あるという話でしたが、今はいったい幾つあるのでしょう?
この格安系は、自宅の電話でも使えるのですが、その競争状態が最も分かりやすいのはテレホンカードでしょう。もっぱら国際電話&国内長距離電話をターゲットにしていて、激安競争をやっています。テレカといっても、裏に磁気があるわけではなく、裏にカード番号が書いてあり、各電話のアクセスポイントに電話をかけ(フリーコールでもつながる)、カード番号を入力すると、購入したプリペイドの代金分だけの通話ができます。ですので、公衆電話だけでなく、自宅の電話、他人の家(ステイ先など)の電話からでも、その電話の持主に負担をかけずに電話ができます。
これはもう電話会社と考えるよりも、インターネットのプロバイダーと考えた方がいいと思います。
そして、プロバイダーがそうであるように、世界100ケ国レベルに低料金でかけられるやつもあれば、あるエリアに特化してより安くしているところもあります。
上の写真は、さすがHurstvilleということで、中国などアジア系に特化しているようですね。北京15セント(分)、上海18セント、ジャカルタ32セントなどなど。
これ今日時点で日本までどこが一番安いかを判別するのは至難の技です。なぜなら日に日に新しい会社が参入したりさらにディスカウントを行なったりしてますから。数年前に見たニュースというのも、とあるベンチャー企業が、その日その日で掛ける先ごとに最も安い電話会社を自動的に選ぶというサービスをはじめたということでした。ユーザーはこの会社のホストコンピューターに電話をかけそこから転送してもらい、この会社は日々データーを更新して入力していくという。この会社、今でもあるのかどうか知りませんが、こんなのが仕事になるくらいですから、シロートにわかるわけないです。株取引みたいなもんです。
テレカで僕が確認している一番安いものは、日本まで1分20セント(ドル65円で換算して13円) というのがありましたが、チラシだけなら9セントというのを見た記憶があります。「ほんまかいな」という感じですが。日本のKDDも参入して頑張ってるけど、まだ30セント前後じゃなかったかな。世界の競争は激しい。明日の日本もこうなるのでしょうか。しかし、KDDが参入しても買うのは日本人くらいでしょうから(日系ショップ以外ではあんまり見たことない)、ここでオーストラリア→日本を1分20円で売ってるくらいなら、日本からオーストラリアにかける電話料金(今いくらですか?)をもっと安くした方が売上げは伸びると思うのですが。
でも、アメリカあたりに比べれば、オーストラリアも結構規制がうるさい国だと思うのですが、それでもこの状態ですから、日本の通信規制緩和がもっと徹底したら、NTTも速攻で潰れちゃうかも。実際、オーストラリアでも、逐次民営化しているテレストラも、無茶苦茶なリストラをやりつつも、大分客を食われてしまってます。さらにリストラが裏目に出てサービス低下がひどくなり(電話設置を頼んでも田舎だったら2〜3ヵ月かかるとか)、国会でも問題になってました。最近また力を入れてきて、TVのコマーシャルでも「またテレストラに帰ってきてください」、"welcome back!!”とかいってCMを流しています。
町の店の看板シリーズです。「中国語講座」みたいな感じで、「ふーん、そういうのか」ってな感じでいろいろ解っておもしろいですよ。
下左の写真は、携帯電話を売ってるわけですね。
その隣は旅行会社と美容院、右端は自動車教習ですね。
日本のモノもちゃんとあります。左のパナソニックとかヤマハはあっても当たり前でしょうが、写真右のドラエモンは「ほお」と思いました。
写真中央、お腹すいたのでレストランに入りました。ガラス窓の文字をみてると、アジア料理全般の店ですね。牛粉/Phoというのはベトナム料理の有名なヌードルですし、その下がシンガポール・ヌードル、ラクサも書いてありますし。
写真右は、テーブルの上の調味料類。
写真・文/田村
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