今週の1枚(01.02.05)
Petershamの風景(その2)
先週に引き続いてPetersham(ピーターシャム)特集です。
←左は先週のトビラ写真ですが、右手奥の方に古めかしい建物が見えます。
あれは何かと思ったら、昔の駅舎のようですね。
現在は使われていないという。
写真下左が、その建物のズームですが、旧舎にしてはえらい奇麗にリノベートしてますね。
単に打ち捨てられてるだけではないのかな?と思って、廻り込んで近付いてみたら、案の定、リース物件として貸し出そうというコンタンのようです(写真下右)。しかし、借り手なんかいるのだろうか?
というのは、まず駅の向こう側(北側、Parramatta Rd方面)は住宅地が広がってるだけで、特に商業エリアでもないからです。
写真左は駅の陸橋から、北側方面を望む。写真右は、逆に住宅エリアから駅方面を望む。
それと、駅の北側は住宅街が広がるのですが、この旧駅舎のある一角、より正確にいえばそこに線路の下をくぐるトンネル通路があるのですが、このトンネルがどうもアブなっかしそうなんですね。
写真左は、リース物件である旧駅舎前の通りですが、これを見る限り閑静な住宅街ですよね。実際にそうなんですが。
しかし、写真下右をみると、これは旧駅舎の向いにある建物ですが、ちょっとなんか雰囲気変わってきますよね。この程度の落書きだったらどってことないけど、建物自体がもう誰も住んでなさそうだし。
写真右下、これがトンネル通路の入口です。なんか入口がせき止められたりしてて、なんとなく「入らない方がいいよ」的な感じもします。
写真下中央、さらに入口のところに掲示板がありました。「このトンネル通路は、Rail Access Corporation の管理にかかるもので、マリックビル・カウンシル(市町村など自治体当局)のものではないので、この通路に関する苦情は、Rail Access Corporationに言ってください」などと書いてあります。なんか、いかにも曰くありげですよね。
というわけで面白そうだから入ってみました。なかなか雰囲気キテるのですが、真っ昼間だし、誰もいないし、見てくれほど恐くもないのは、まあ何となく分かるし。
写真左、ホームレスのおっさんの寝ぐらになってたようですね。シドニーにはホームレスがいないとよくカン違いされますが、実際には結構います。ただ、自治体や教会などのボランティア・チャリティ団体が、宿や食糧を提供したりして、ケアをし、吸収してるのですね。だから、そのあたりのケアが手薄な日本に比べて、あまり目立たないという。
トンネルの中を歩いていきますが、(前回も言いましたが)線路敷地が広いだけにトンネルもまた長いです。
写真右、これが向こう側の出口。落書きが激しいですが、Newtownあたりに比べると洗練されてないですな。なんか練習用に書いてるような感じ。
Petersham全体でいえば、アブナそうなのはこの一角だけのようです。アブナイといっても、夜通り抜けるのは止めた方が無難という程度でしょう。
治安でいえば、「○○エリアはアブナイ」なんて大雑把なこといってないで、ほんとにマズいのはそのほんの一角に過ぎないわけです。レッドファーンだったら、Eveleigh Stとか。逆に安全と言われてるところだって、犯罪ゼロか?といわれたらそんなことないですから。ですので、自分の住んでるあたりを歩き回って、チェックしておかれるといいでしょう。自分が、カッパライなど犯罪者の立場にたって、「うーむ、このあたりは仕事しやすそうなだな」みたいに。
出口の階段を上っていくと、写真左のようなアジビラが貼ってありました。かなり風雨に晒されて古いものですが、ばっと読む限り、このエリアの自治体で、レイバー(労働党)の連中が甘い汁を吸っててケシカランという趣旨のようです。
写真右下、出口を出たあたりの風景。相変わらずなんもないですな。
周辺の風景−−
写真左下、シティレイルのトレーニングセンターがありました。こんなものがあるとは、今まで知らなかった。
線路脇の道を歩いていくと、ピカピカの新築物件も建ってたりします。
さらに進むと、写真左端(上の大きな写真でもある)の古めかしい建物に突き当たります。これは、いまは、TAFE(NSW州の高等職業訓練学校)の建物になってるようですね。
さらにその横には教会。建物左右の掲示板をよくみると、韓国語のハングル文字で書かれていたりします。
ふと見たら、車の修理、というのはかなり徹底した作業が行なわれてました。塗装でもやりなおしているのでしょうか。家の前で修理しているおっさんが仲間と談笑してました。そういえば、ウチのお向いさんも、年中よくこんなことやってます。元々メカニックだったのか、ちらっと見た限りでも作業はかなりプロ並。話を聞いたのか、よくいろんな人が車を持ち込んで来てます。
さて、再び、駅の北側の住宅エリアに戻ります。
このあたりは、わりと古くからの邸宅が多いのですが、写真左二枚の家はなんか破格にデカかったですね。
写真では分かりにくいかもしれませんが、近所の家5軒分くらいの敷地があったような。こちらのウナギの寝床地形を考えると、奥はどれだけ広がってるか。
そのウナギの寝床ですが、下の写真を見るとよくわかると思います。
これはどこの町にもある、角のパブですが、左下の写真だけでもかなり奥に長いのが分かると思います。しかし、実際にはこんなもんじゃなくて、写真中央の端までさらに続きます。全体がどうなってるのかは、写真右端。本体建物の何倍も裏庭が広がっているという。
さらに周囲の風景をいくつか。
以上、Petershamでした。
何にもない駅前、付近のポルトガル商店街、アブなそうな地下通路、新築マンション、閑静な住宅街、、、いろいろな顔があるわけですね。
これは別にPetershamだけの特徴ではなく、ひとつの典型的な姿だと思います。家探しなどをするときに、電車の駅付近だけを見てわかった気になってるとハズします。特に西部はそうですが、全体からすれば、駅周辺だけが違う雰囲気になってるケースというのは往々にしてあります。大体において、駅周辺が一番殺風景だったりします。
また同じエリアであっても、そのなかのどのあたりかによってかなり違ってきます。実際、ストリート一本変わるだけ大分違う場合も多いですしね。
写真・文/田村
★→APLaCのトップに戻る