よくある質問と回答
年末年始の様子を教えてください。
(98年12月16日) (03年5月、ちょっと補足)
Q:
年末年始にかけてオーストラリア旅行に行くのですが、クリスマスやお正月など、お店はどのくらい開いているのでしょうか? また、アクティビティなどには参加できますか? 年末年始こそのオススメイベントなどはありますか? 町の様子なども教えてください。
A:
(福島の回答)
ざっくばらんに表現しますと、日本のお正月にあたるのがクリスマス、です。オーストラリアは一応キリスト教国なので(信仰心の篤くない「なんとなくクリスチャン」が実は一番多い)、季節は夏であっても、クリスマスといえば、やはり1年で一番大事な行事。12月に入るとシティの中は(Pitt St, Martin Place, Circular Quay, Rocks等)クリスマスデコレーションが施され、クリスマスセール(クリスマス過ぎてからの方が安くなったりするんだけど)が始まります。また、12月の土日は大抵あちこちでコンサートなどの各種イベントが催され、賑わいます。
観光客にとって要注意なのが、25日のクリスマス。この日、地元の人々はファミリーで過ごすのが通例で(イブに飲んだくれて、朝寝坊して一日ボーっと過すんだろうな)、レストランをはじめとする町のお店はこぞってお休み。街はひっそりと静まり返ります。クリスマス用のごちそうもクリスマス前から準備しておくという意味でも、日本のお節料理と似ています。ですから、パックツアーの観光客が滞在しているシティの一角を除けば、レストランはおろかテイクアウェイすら開いていないので、食べ物を探すにも苦労をするくらいでしょう(大抵チャイニーズは関係なく営業していますが、おそらくものすごく混み合うでしょう)。この日ばかりは、観光客用のレストランのお世話になるか、前日に仕入れておいたものを食べるか、ということになります。
特に、この日に田舎にいる予定の人は、注意してください。シティなら観光客用の店がいくらか開いているからいいけど、田舎街となると・・・。一度タスマニア旅行中にクリスマスにあたってしまい、ゴーストタウン化した街の真ん中で蒼くなった記憶があります。開いていそうなチャイニーズレストランをチェックしておきましょう(どこの街にも1軒くらいチャイニーズレストランはあるものです)。
また、基本的に年中無休を誇る観光ツアーやアクティビティも、ほとんどが催行されません。動物園や博物館、美術館などの施設もお休み。「うわー、それじゃ何して過せばいいわけ?」と焦る必要はありません。こういう日にこそ、のんびり自然を満喫したり、人気のない街を散策したりして、楽しみましょう。シドニーは自然に事欠かない街ですので、シティからちょっと出れば、青い海、白いビーチがありますし、シティのそこここに緑豊かな公園があります。公共交通機関は休日モードで運行されていますから、平日ほど本数は多いないにしても、一応の足は確保できます。
尚、12月26日はボクシングデー(ボクシングの日ではなく、クリスマスプレゼントの箱を開ける日Boxing Dayです)で、これまた休日。クリスマスを家族と過ごしたオージーたちは、この日からアクティビティに、旅行にと出掛けるため、道路や地元の観光地(公園、ビーチ等)は混み合います。日本人向け観光ツアーは稼動しますし、レストランもほぼ開いているでしょう。
ついでながら、4月のイースターホリデー(年によって違うが、大抵2週目の金〜月)も、クリスマスほどではないけど同じような状況になりますので、この時期ご旅行の方はご注意ください。
では、お正月はどうか?といいますと、「ただの祭日」です。「春分の日」みたいなもので、暦上意味があるから国民の祭日にしているだけで、日本のように意味ありげに盛り上がったりはしません。「三が日」なんて概念もなく、お休みになるのは1月1日だけで、2日からは平常どおり(働いてる身としては、1月2日から出勤するのって納得できなかったりするんだが)。もっとも1月1日でも、多くの観光ツアーやレストランは営業しています。
1月1日には若者同士が集まって、ニューイヤー・パーティーをやったりはするようですが、家族団欒でお雑煮食べて・・みたいな習慣はないようです。地元オージーたちの過ごし方を見ていると、どうやら「クリスマスはファミリーで過ごす日、正月は友達とバカ騒ぎする日」みたいな捉え方をしているような気がします。
尚、オーストラリアは12月後半から1月いっぱいにかけて、長いホリデーシーズンにあたります。日本で言えば、お盆休みと正月が一緒に来たようなもの。学校は長期の夏休みに入るので、家族連れ旅行の一番多いシーズンでもあります。よって、宿の予約は厳しくなりますので、この時期に旅行を計画される場合は、早めに宿を確保されることをお勧めします(人気のB&Bや海辺のアパートメント等は1〜2ヶ月前から予約いっぱいになります)。
このシーズンの定番イベントをご紹介しておきます。
クリスマス・キャロル・コンサート
シティの東にあるDomain(ドメイン)という広い公園で、屋外コンサートが催されます。屋外というところが、南半球オーストラリアならでは。寒い冬だったら、こんなクリスマスキャロルはありえないでしょう。毎年10万人もの人がキャンドル片手に公園に集まって、オーストラリアのアーティストたちが、クリスマスにちなんだ曲を演奏したり歌ったりするのを、芝生に座って聞いたり歌ったり。会場には屋台も出ますが、ワインや食べ物(中には折り畳み椅子まで)持参して来るオージーが多いようです。コンサートの様子はちょろっと花火もあがります。大抵クリスマス前の土曜日の夕刻に催されます。98年は12月19日です。
おおみそか恒例、シドニー湾・花火大会
12月31日、シドニー湾を舞台に派手な花火大会が催されます。花火大会には慣れた日本人にとっても、ハーバーブリッジやオペラハウス等それだけ見ても見ごたえのあるオブジェをうまく活用しているので、見る価値あります。例年、前日か当日の新聞(Sydney Morning Herald)に「花火見学スポット」が紹介されますので、それをチェックしてよさそうな場所に行きましょう。要するにシドニー湾を囲む北南両沿岸から見えるわけですが、ハーバーブリッジがよく見える場所がいいようです。ハーバーブリッジの上から連発する打ち上げ花火が見物なので。
注意すべきは、夜12時ではなく、9時から始まること(変更するかもしれませんから、SMHでチェックしてください)。一度、12時に見に行って「なーんだ、大したことないじゃん」でガッカリしてたら、翌朝の朝刊で派手な花火の写真を見て愕然としたことがあります。オージーたちは場所取りも兼ねてか、まだ明るいうちからワインや食べ物持参で見物スポットでピクニックしながら、気長に花火の開始を待っていたりします。
※2000年頃から、9時と12時二回やるようになりました。9時は早寝の子供達用のもの、12時が本番です。02-03年のときは強風のため9時から分がキャンセルになりました。
チッピングノートンのクリスマスデコレーション
これはイベントではないのですが、クリスマスデコレーションですっかり有名になってしまった住宅街。シドニーから西に20キロほど離れたChipping Nortonというエリアでは、家と庭を駆使して電球ピカピカの飾り付けを、「今年こそお隣さんに負けないぞ!」とばかりに気合入れてやっている一角があります。クリスマス当日あたりに行くと、見物客がぞろぞろ歩いていたりしますが、おそらくクリスマス前後でも見られるでしょう。
シドニーで楽しい(暑い?!)クリスマス&お正月をお過しください。
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